中国株投資レッスン

読者数 1,000人~ 発行頻度 1週間/回 パソコン

広告価格帯 応相談(概算)

※メルマガ内容は省略されています。もっと詳しく見る

広告のお問い合わせ

  • メルマガ概要
  • バックナンバー一覧

中国メディア産業の勃興

配信日:2010年12月31日

////////////////////////////////////////////////////////////////
                    2010年12月31日 第141号

         「中国株投資レッスン」

       TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
////////////////////////////////////////////////////////////////
         目次
         1.中国メディア産業の勃興
         2.お知らせ

1. 中国メディア産業の勃興
 中国のメディアは非常に進歩しており、日本にいながら、BTV財経の
人気番組、天下財経(21:18〜21:48)などが1日遅れながら
インターネットで見ることができる。

 http://space.btv.com.cn/podcast/txcj

 それだけでも日本と比べ、かなり進んでいると思うのだが、今回中国に
出張して、改めてその進歩の速さに驚かされた。それは有線放送について
である。有線放送が急速に普及することによって、テレビサービスの
利便性が大きく広がりを見せているという点である。

 政府はデジタル放送普及のためにテスト地域を設定、その地域では無償で
機頂盆という機械を貸し出している。北京のテスト地域でその実際の
サービス内容を見たが、最初は単なる有線放送なのかなと思った。しかし、
その機能を詳しく見ていくと、もはやテレビの域を大きく超えようと
していることが分かった。

 まず、デジタルハイビジョン放送が始まっており、高品位のテレビ放送を
見ることができる。有線なので電波障害が起こらない。また、200を
超える中国全土の放送、香港の一部の放送を見ることができる。

 一番素晴らしいと思ったサービスは過去7日間のテレビ番組がすべて
自由に見られるという点である。それはビデオに録画されているのと同じ
状態である。いらない部分は早送りができ、もう一度聞きたい部分は
逆送りができる。ビデオ機能が設置されており、見た番組を録画しておく
こともできる。つまり、ビデオ機能がテレビに内蔵されているのではなく、
有線放送サービス自体に付いているのである。

 さらに、ライブラリーが設置されている。現段階ではごくわずかな
作品しかないが、それでも人気ドラマ「紅楼夢」が格納されていた。今後、
このライブラリー機能を拡充することで、DVDなど買わずにその場で
好きな番組を好きなだけみることができるようになるだろう。

 そのほか、カラオケ機能があったり、ゲーム機能があったり、天気予報、
株価情報などが随時見られるようになっている。公共料金や電話料金の
支払いなど、決済業務も取り込むことが検討されているようである。
これを見れば、将来のメディアの進むべき方向性がはっきりとわかる。

 もちろん、こうしたサービスは日本にもある。しかし、中国では、政府が
バックアップすることによって、大胆に急速に普及・発展しようと
している。しかも、冒頭でも示したが、こうしたサービスは機械の
レンタル料を含めまったく費用がかからない。こうしたサービスが今後、
テスト地域だけでなく、全国に広がったとしても、おそらく、無料、
あるいは非常に定額の固定費(日本円にして200〜300円程度)で、
サービスが提供されるであろう。

 しかし、それでは、企業はどうやって儲けるのだろうか・・・。政府が
費用を負担している。企業は利用者からではなく、政府から販売代金
あるいは使用料を回収するのである。

 広告主など業界関係者の権利はどうなっているのだろうか、その権利関係が
普及の障害になったりしないのか・・・。中国では、国家権力が放送権を
完全に掌握している。また、広告サービスは日本と違い、売り手である
メディアの力が強い。権利関係が問題となって普及が進まないということは
起こらないだろう。

 政府はどこからかかる費用を回収するのか・・・。もちろん、税金が一つの
資金源であるが、メディアはどこも国有なので、メディアが儲けて、その
利益を上納させればよい。

 今後中国のテレビ放送は政府の完全な管理の下で飛躍的に進化するだろう。

 中国のビジネスモデルは明らかに日本やアメリカとは異質である。DVDに
ついては未だに海賊版が氾濫している。ソフトウェアについては、今の
ところマイクロソフトの技術が勝っており、ウィンドウズ7の海賊版は
事実上ほとんど普及していない。VISTA世代からコピーが難しく
なっているからだ。しかし、その分、未だにXPが普及していて、海賊版が
堂々と10元で売られている。

 音楽についてはMP3が普及していて、インターネットに繋げば有線並みに
それぞれテーマにあった曲が次々と聞けるようになっている。たとえば
高原といったテーマを選べば、チベットやモンゴル系の曲(ただし、
普通話のみ)ばかりが連続して聴けるようになっている。便利ではあるが、
著作権の問題は大丈夫なのだろか?ちなみに、百度MP3では日本や韓国の
曲も聴けるが、とても著作権をクリアできているとは思えない。

 国際的に大きな摩擦を抱えながらも、中国の三網(テレビ、
インターネット、通信)は融合が急速に進み、モノのインターネットも
世界に先駆け大きく発展するだろう。なぜならば、政府が主導し、強力に
こうした産業に対する支援策を打ち出しているからである。

 メディアが急速に発展すれば、共産党による情報コントロールが効かなく
なるだろうと思うかもしれない。だから、政府主導で産業発展が
図られているのである。

 規制や個人の強い権利に縛られている日本には技術革新の自由、生活向上の
自由がない。“表現の自由や少数意見の尊重よりも、生活向上の自由、
大多数の意見の優先が大切だ”。中国政府、中国人の目指す社会は我々の
目指す社会とは根本的に違う。

 価値観の違いを絶対評価することはやめた方がいい。しいて言えば
“好き”か、“嫌い”かであろう。どちらが社会として優れているのかは、
きっと後で“歴史”が証明することになるのだろう。

 これが今年最後のメルマガとなります。皆様、1年間ご愛読ありがとう
ございました。来年も引き続きよろしくお願いいたします。


----------------------------------------------------------------------
2.お知らせ

 本ホームページ及び電子メールに掲載されている内容等は、投資の参考と
なる情報提供のみを目的としたものです。 したがって、勧誘の目的とした
ものでありません。投資に関する最終判断は、お客様御自身の責任でお願い
申し上げます。TS・チャイナ・リサーチ株式会社のホームページ及び
電子メール情報を用し発生したいかなる損害(被害)及び民事、刑事的問題
については、当社は一切の責任を免れます。金銭・有価証券の預託及び
貸付は一切いたしません。本件でご紹介しているセミナー、メールマガジン
では、ご紹介する商品等の勧誘を行なう場合がございます。セミナー、
メールマガジンにおいて勧誘する商品等へのご購入には、費用等をご負担
いただく必要があります。なお、ご購入頂きました各商品等には価格の
変動等による損失を生じる恐れがあります。商品毎に係る費用等、及び
リスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や取引約款等の
資料をよくお読みください。
 本件に記載されている内容はその正確性又は完全性を保証したものでは
ありません。記載された内容は、予告なしに変更することがあります。また、
投資結果を保証するものではありません。投資に関する最終判断は、御自身の
責任でお願い申し上げます。


---------------------------------------------------------------
中国株投資レッスン
発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000265585.html
---------------------------------------------------------------
◎中国株投資レッスン
のバックナンバー・配信停止はこちら
http://archive.mag2.com/0000265585/index.html





広告のお問い合わせ
メルマガ広告に関するご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。TEL:0120-109-744
ぺージ一番上へ