中国株投資レッスン

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予想外の製造業PMI上振れも、市場は反応せず!!

配信日:2016年09月08日

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2016年9月8日 第439号

「中国株投資レッスン」

TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
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     目次
     1.『中国株二季報 2016年夏秋号』の販売開始!!
     2. 予想外の製造業PMI上振れも、市場は反応せず!!
     3. 中国株有料メルマガに助言しています!!

1. 『中国株二季報 2016年夏秋号』の販売開始!!
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2. 予想外の製造業PMI上振れも、市場は反応せず!!
中国の景気は足元で大きく改善しているようだ。

国家統計局、中国物流購買聯合会は9月1日、8月の製造業PMIは50.4で
あったと発表した。これは、7月と比べ0.5ポイント高く、本土市場
コンセンサスを0.6ポイント上回った。

景気判断の分かれ目となる50を上回るのは、6月以来2か月ぶり。水準は
2014年10月以来、1年10か月ぶりの高さである。

 各細目指数について、詳しく整理しておこう。

 水準が50以上であれば拡大、未満であれば縮小、前月と比べ高ければ改善、
低ければ悪化として分類した結果は、以下の通り。(かっこ内数字は、
製造業PMIの構成比)

(1) 拡大、改善
(製造業PMI)、生産(25%)、新規受注(30%)、サプライヤー配送
時間(15%)、購買量、主要原材料購買価格、生産経営活動予想
(2) 拡大、悪化
なし
(3) 縮小、改善
原材料在庫(10%)、就業人員(20%)、新規輸出受注、輸入
(4) 縮小、悪化
受注残、製品在庫

これらの内容を箇条書きにまとめると、以下の通り。
・在庫については、依然として減っている状況だが、原材料在庫については
やや改善がみられる。
・新規輸出受注については、依然として縮小しているが、前月と比べれば
改善がみられる。
・内需面では、輸入は弱いが少し改善しており、新規受注は拡大、加速して
いる。川上製品の価格は上昇しており、輸送時間もタイトになってきた。
・こうした状況で、経営者マインドは強気となっており、購買量を増やし、
生産を増やしている。

非常に良い内容だが、一部の海外マスコミでは、7月は洪水の影響で低く
出たので、8月はその反動ではないかといった報道もみられた。

確かに、国家統計局は7月の結果を発表した際、そうした影響があった
としている。ただし、8月についても、非製造業商務活動指数の細目である
建築業が2.9ポイント下落して58.2となった理由として、暴雨と高温を
挙げている。8月も天気は悪かったわけで、天候要因についてはそれほど
意識する必要はないだろう。

ちなみに、海外メディアがこれまで重視してきた財新による7月の
中国製造業PMIは前月と比べ2ポイント上昇し50.6を記録、2015年2月以来の
高い水準を記録した。財新のデータでは7月の天候要因は全く無視できる
程度であったことを示している。逆に8月は50.0で、7月よりも悪化している。
官製の結果と全く逆方向となっているが、それでも、50を維持している点に
注目すべきであろう。

8月の製造業PMIは、はっきりとポジティブサプライズといって良いような
内容であるが、市場の反応はほぼゼロであった。

発表は9月1日現地時間午前9:00である。相場が立つ前に発表は終わっている。
この日の上海総合指数は安寄り後、終日上値が重く、大引けにかけて
失望売りが出て下げ幅が拡大するといった展開であった。大引けでは
0.72%安を記録した。

こうしたマーケットの動きに対して、一部の海外メディアの中には
金融緩和期待の後退を嫌気したといった見方もあった。しかし、共産党による
資産バブル警戒が強い中、金融緩和期待はほとんど存在しない。

本土市場関係者の中には、前日の上昇は製造業PMIの高い数字を
織り込んだものであり、結果が出たことで、売りに押されたといった解説も
見られた。

実際のところは、はっきりしないが、もっと素直に、投資家は足元の景気に
それほど関心がないとみた方がよさそうだ。

上海総合指数の動きを決めているのは、もっと根本的なところだと考えている。

株価は需給で決まる。一つは資金状態であり、一つは投資家心理である。
前者については、共産党が下期の政策として資産バブルの阻止を挙げている
以上、たとえ中国人民銀行が金融緩和を強めたとしても、資金は株式市場に
入りにくい状態が続くだろう。

後者が今後の株式市場の方向性を決めると考えている。それには政策と
政策に基づく社会保障資金、保険運用、証券会社、事業会社、国家隊の
投資行動が大きく影響するだろう。

当局は、資産バブルを防ぐとしているものの、株式市場の安定や多層からなる
資本市場の発展促進には注力するとしている。株価が急落すれば、買い支え
のための政策が打ち出されるだろう。それ以前に、社会保障資金、保険運用、
証券会社、事業会社、国家隊が底値を拾おうとするはずだ。

このように考えると、上海総合指数の下値は堅く、3000ポイントを下回る
可能性は低いのではなかろうか?

ただし、上値は重そうだ。年内に1月の急落前の水準である3500〜3600
ポイントがメドとなりそうだ。

A株や本土系ETFへの投資を考えている投資家にとって、現在の水準は
それほど悪くない水準であろう。
(9月3日作成、有料メルマガから一部抜粋)。

3. 中国株有料メルマガに助言しています!!
第十三次五カ年計画がスタートしました。

今年は生産過剰産業の淘汰が進むと同時に

新興産業の発展が加速するでしょう。

上海総合指数、香港ハンセン指数は年初来急落後、

弱いながら、戻り歩調となっています。

今こそ、中国株投資のチャンスです!!

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