中国株投資レッスン

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２０１５年、全面深化改革が加速！！

配信日：2015年01月01日

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2015年1月1日　第350号

　　　　　「中国株投資レッスン」

　　　　　ＴＳ・チャイナ・リサーチ株式会社　田代尚機　発行
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　　　　　目次
　　　　　1.『中国株二季報 2015年春号』の予約受付開始！！
　　　　　2. ２０１５年、全面深化改革が加速！！
　　　　　3.中国株有料メルマガに助言しています！！


　明けましておめでとうございます。

　今年もよろしくお願いいたします。


１. 『中国株二季報 2015年春号』の販売開始！！
　中国株投資の必携・必読書、二季報最新号が発売されました。

　巻頭特集、上海・香港相互取引の衝撃を執筆しました。

　本土株が急騰中です。中国株投資はビッグチャンス到来です。

２.２０１５年、全面深化改革が加速！！
　正直に言えば、この話はしたくない。なぜなら、日本の世論とは相いれない
ところがあるからである。

　それでも言わなければならないと思う。

　習近平国家主席の腐敗撲滅運動は成功を収めており、これから中国の
経済力は更に強くなるだろう。

　ある石油会社では、経営陣がサイドビジネスで小さな石油開発会社を
持っていた。その小さな会社は経営陣が務める巨大な石油会社と取引を
行っていた。世の中には競争力のある優れた企業がたくさんある。小さな
会社が取引先に選ばれた理由はその小さな会社が優れていたからではない。

　価格設定は小さい会社の言いなりである。“製品の品質は平均以下である
にもかかわらず”である。“国有企業は民営企業をもっと取り込まなければ
ならない”といった中央の指示を逆手に取ったのである。

　ある大企業は海外進出を検討していた。その企業の幹部には息子が
いたが、その息子はカナダに住んでいた。その息子と妻が中心となって
カナダでコンサルティング企業を立ち上げ、大企業からカナダ企業の
Ｍ＆Ａに関するコンサルティング契約を受注した。

　そのコンサルティング会社は、その息子や妻が作った別の会社にＭ＆Ａを
仕掛け、買収した。その買収先はほどなく倒産し、すべての資金が消えて
なくなった。もちろん、その資金がどこに行ってしまったのかは小学生でも
わかる話である。「国務院は“走出去”政策を積極的に推し進めている。
弊社も果敢に挑戦したものの、失敗に終わった」というのがこの会社、
幹部のいいわけである。

　民間企業の営業はとても競争が厳しい。仕事を取るためには得意先の
担当者を取り込まなければならないが、どうしたらよいだろうか？

　担当者の誕生日、奥さんの誕生日、お二人の結婚記念日、子供の誕生日・・・。
あらゆるきっかけを見つけ、贈り物をする。

　ゴルフであろうが、宴席であろうが、あるいはいかがわしい接待で
あろうが、あらゆる手段を使って仕事を取ろうとする。

　相手が国有企業で、一回のロットが数十億元（日本円にすれば数百億円）
程度の規模であれば、多少のコストなどどうでもよい。もちろん、実弾
（現金）の打ち込みを含め、熾烈なプロジェクト獲得運動が繰り広げられる。

　ここで示した例は特殊なものではない。広く蔓延しているどこにでもある
ような話である。

　これでいいのだろうか？

　もちろん、トップが企業をしっかりとコントロールする力があれば、決断が
ものすごく速い。現代のビジネスはスピードが全てである。営業は事業活動
の成果を得るために最も重要な業務である。営業マンがどんなことをして
でも仕事を取るといった姿勢で仕事をすれば、会社は発展する。今の
システムは、目標がある程度はっきりわかっていて、しかも、潜在需要が
大きい場合には、有効なシステムかもしれない。

　しかし、国際的な商慣習と比べたらどうだろうか？また、潜在需要が
飽和に近づいてきた場合はどうだろうか？端的に言えば、成長率の落ちた
経済ではこうしたシステムは無駄が目立ってしまい、メリットよりも
デメリットが大きくなってしまう。

　企業の在り方を変えなければならない。政府の権限を減らしていかなければ
ならない。悪しき商慣習を変えなければならない。全面深化改革が必要だ。

　しかし、改革には抵抗勢力が存在する。

　国有企業の幹部であり、中央、地方政府の幹部である。そこを変えない限り
全面深化改革は進まない。

　日本のマスコミの問題点は、現在の中国企業、社会の実態を良く知らないか、
あるいは故意に見て見ぬふりをしている点にある。

　薄熙来が死刑判決を受け、周永康、令計画が失脚したことについて、
共産党内部の派閥争いといった矮小化した捉え方しかしていない。

　中国といった国家が今後、世界の中でどう変わっていくのかという点に
着目すべきである。派閥争いが激しいといったことが着目すべき点ではない。
習近平国家主席が政治家として極めて有能であるということ、権力の集中が
進んだ今、全面深化改革が加速するだろうということが重要である。

　私が北京に駐在し始めたのは１９９４年３月である。当時の日本経済
の規模は中国の約８倍であった。日本に戻った２００３年３月はまだ
３倍弱ぐらいであった。それが２０１０年（速報ベース）には追い抜かれ、
２０１４年には中国の半分になってしまった。

　この間、なぜ中国がここまで成長したのかについての分析が不可欠だ。
なぜ、共産党は日本のマスコミが数十年来言い続けているように崩壊しない
のか？地域格差、所得格差が深刻となり、社会不安が生じないのか？
不動産バブルが崩壊しないのか？理財商品問題、社債デフォルト問題で
金融が崩壊しないのか？・・・

　２０１５年は“一帯一路”政策が本格的に始動しそうだ。中国が中心となって、
ＡＳＥＡＮ、韓国、中央アジア、東欧、ロシア、欧州を巻き込んで広大な
自由貿易地域を形成しようとしている。これは中国の経済発展戦略であり、
また外交政策でもある。明らかにアメリカ中心のＴＰＰに真っ向から
立ち向かう政策である。

　これまでがそうだったように、中国の戦略が成功し続けたとしたら
どうなるのか？１０年後、中国を中心として、日本を除くアジア、欧州、
ＢＲＩＣＳ、中東、アフリカが一つの大きな経済圏を形成していたとしたら
日本はどうなるのだろうか？もっと広い視野で、腐敗撲滅運動を
分析すべきである。
（１２月２９日作成、有料メルマガから一部抜粋）。


３．中国株有料メルマガに助言しています！！
　上海総合指数は２００９年８月以来続いた下げトレンドから脱出、
長期上昇トレンド入りしたと見られます。

　全面深化改革への期待が少しずつ市場に浸透し始めています。

　中国の構造改革は着実に進んでいます。

　本土株に限りません。中国株はこれからが買い場です。

　ＴＳ・チャイナ・リサーチ株式会社は、グローバルリンクアドバイザーズ
株式会社が発行する週刊中国株投資戦略レポートに関して、助言・
情報提供を行っております。
http://www.gladv.co.jp/members/china_senryaku/index.html



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