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農業銀行、H株好調、A株軟調?

配信日:2010年07月16日

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                    2010年7月16日 第111号


         「中国株投資レッスン」

       TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
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         目次
         1. 農業銀行、H株好調、A株軟調?
         2.お知らせ

1.農業銀行、H株好調、A株軟調?
 農業銀行が遂に上場した。

 A株上場は15日。初値は2.74元。公募価格2.68元に対して
2.24%高く寄り付いた。この日の取引は寄り付き天井となり、終値は
2.70元。安値は2.69元であった。出来高は109.5億元。
上海市場全体の15.2%を占めた。ロックアップのかかっていない
一般公募株数の39.2%がたった1日で売買されたことになる。

 上場2日目となる16日の寄り付きは2.70元。この日も寄り付き天井
となり、終値は2.69元。安値は公募価格と同じ2.68元。場中では
買い板が2.68元で売り板が2.69元といった状態がほぼ終日続いた。
出来高は37.1億元。上海市場全体の6.6%を占めた。この日は
一般公募株数の13.4%相当が売買されている。ちなみに、もし、
上場初日に買った投資家は2日目には売っていないとすると、僅か2日の内に、
一般公募株の半分以上が売り出されたことになる。

 この2日間の動きをみる限り、とりあえず公募価格を割り込まなかった
ものの、通常の新規上場銘柄と比べ、非常に低調であると言えよう。もっとも、
上場によるインパクトの大きな時期は無事過ぎ去った。来週以降マーケット
全体に与える影響はどんどん小さくなるであろう。

 16日終値ベースでの農業銀行のPBR(希薄化後)は2.04倍。
希薄化前の株数で計算すれば1.70倍。ちなみに、工商銀行のPBRは
1.93倍、建設銀行は1.85倍、中国銀行は1.60倍である。
現時点では4大国有商業銀行の株価はそれぞれのファンダメンタルズを
反映した適正な株価水準と判断してよさそうだ。

 上場直後の株価形成は不安定になりがちである。あと1週間もすれば株主が
ほぼ入れ替わることになるだろうが、そうした状態で公募価格を割れて
下げ出せば、テクニカルな要因から売りが売りを呼び、株価は大きく下落
してしまう。そうなれば他の銀行株もつれ安となり、A株市場は総崩れ
となってしまう。相場の動向は、幹事団の能力と頑張りにかかっている。

 先にネガティブな表現をしてしまったが、もちろん逆に上昇基調となれば
マーケット全体が鼓舞される。証券会社はそうなるために有望企業を発掘し、
上場させるのである。今は正に彼らの腕の見せどころである。

 ここ2日間、超大型IPOがあったにもかかわらず、出来高は低調であった。
投資家心理は依然として冷え切っている。しかし、その理由は、15日に
発表された経済指標が成長率鈍化を示すものであったからではない。むしろ、
利上げ、金融引き締め懸念が更に後退したことで、株式市場にとっては
プラスであろう。問題は政府の態度である。成長率鈍化を受け、不動産価格
抑制策をフェードアウトしてくれるのだろうか?4兆元の景気対策は
今年で終わるが、目立った波及効果が表れていない。来年以降も公共投資が
必要だろうが、きちんと政策を出してくれるのだろうか?・・・投資家たちは
そうした不安を募らせている。業績見通しは非常にいいし、全体的な
バリュエーションも割安である。政府の態度が変わりさえすれば、
マーケットは転換しそうである。

 農業銀行H株上場について一言。寄り付きは3.25HKドル。高値は
3.31HKドルで、終値は3.27HKドル。公募価格3.2HKドルと
比べ、2.19%高い水準で引けている。公募価格との差から判断すれば、
H株の方がA株よりも堅調といえよう。主幹事がしっかりしていること、
日本を除くアジア、特に中国に対する欧米投資家の評価が高いことなどが
背景にあるのだろう。とはいっても、欧米投資家は中国経済や中国の銀行に
それほど詳しいわけではない。やはり本土マーケットの動向から中国の状況を
判断するようなところがある。農業銀行H株が上昇トレンドを形成するため
にはやはりA株の動きがしっかりしてくる必要がある。

 結局は中国政府次第である。

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