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月次統計発表に市場は無反応

配信日:2010年06月11日

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                    2010年6月11日 第106号


         「中国株投資レッスン」

       TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
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         目次
         1. 月次統計発表に市場は無反応
         2.お知らせ

1. 月次統計発表に市場は無反応
 11日の現地時間10:00(日本時間11:00)、5月の月次経済統計
が発表された。

 注目の消費者物価指数(CPI)上昇率は3.1%。政府の管理目標
であり、また市場コンセンサスでもある3%を僅かに超えている。少数だが、
3%を超えた場合、政府は利上げをするだろうといった意見もある。また、
来週14日(月)から16日(水)までの3日間、本土市場は端午節のため
休場となる。大型連休前の発表であれば、ショックが和らげられるので、
利上げのタイミングとしてはよさそうだ。

 しかし、細分類をみると、食品が6.1%上昇しているものの、非食品は
1.6%しか上昇していない。上昇が目立つのは、医療保健・日用雑貨の
3.2%、居住(賃貸家賃など)の5.0%。現在の物価上昇は、依然として、
一律すべての物価が上がるようなディマンドプル型ではなく、特殊要因で
個別商品だけが大きく上がるようなコストプッシュ型である。

 また、対前年ではなく、4月との比較でみるとCPI上昇率は0.1%の
下落である。非食品が0.1%上昇したが、食品は0.5%下落した。
どうやらインフレ懸念が高まるような状況ではなさそうだ。加えて、
中国農業銀行上場が7月中旬に控えている。このタイミングで利上げが
行われる可能性は低いであろう。

 そのほかの指標についてみると、まず、工業生産は16.5%増と4月と
比べ1.3ポイント下落した。増加率の高い製品(数量ベース)は、
自動車26.6%増、粗鋼20.7%増、発電量18.9%など。先月と
比べ増加率の高い品目は変わらないが、それぞれの増加率はやや落ちて
きている。


 需要項目では、小売売上高は18.7%増と先月と比べ、0.2ポイント
上昇した。都市部固定資産投資は1〜5月までの累計で25.9%増と、
4月までの累計の伸び率と比べると、0.2ポイント低下している。また、
輸出は48.5%増、輸入は48.3%増といずれも大幅増、貿易収支は
195億ドルと昨年10月以来の高水準となった。

 全体を通してみれば、外需は大幅に改善しており、消費は堅調だが、投資は
公共投資の効果が薄れつつあり、やや鈍化気味。総生産は4月と比べ若干
鈍化している。物価も合わせて考えると、経済過熱を心配しなければならない
ような状況ではないだろう。

 マーケットの反応は冷静であった。直近限月指数先物の日中足をみると、
発表前10分前からに発表3分前あたりで0.5%ポイントほど上昇したが、
発表後は30分ぐらいかけてもとの水準に戻している。その後はどちらかと
いえば売り優勢の展開であったが、上海総合指数は前日比0.3%高で
引けている。利上げを警戒しているような動きではない。

 マーケットが注目するのは、マクロでもミクロでもない。農業銀行上場に
絡む対策を含め、政府政策である。


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2.お知らせ
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