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基軸通貨としての人民元

配信日:2011年08月31日

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                     2011年8月31日 第176号

          「中国株投資レッスン」

        TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
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          目次
          1. 基軸通貨としての人民元
          2.有料メルマガのお知らせ

1.国際通貨としての人民元
 中国は着々と独自の貿易、金融システムを作り上げようとしている。既存の
システムの枠に縛られない自由の発想と高い戦略性には、つくづくと
感心させられる。

 26日の上海証券報によれば、「RQFII(人民元適格海外機関投資家)
国内証券投資管理弁法及び操作細則」が早ければ来月にも発表されるようだ。

 RQFIIとは、オフショアに滞留する人民元を本土に還流させる有力な
仕組みである。海外で人民元を所有する投資家に対して、中国本土株の
運用機会を提供する一方、本土株式市場では、国務院が厳しい
コントロールのもとに、投機的な動きを一切封じ込めたうえで
安定株主として、資本市場の支えとするといった仕組みである。

 現在、香港には、20社の本土証券会社、9社の本土基金管理運用会社、
9行の本土商業銀行などが、子会社などを設立している。まずは、
こうした国務院のコントロールし易い機関投資家の中から、何社か選び、
運用を許可する。国務院は運用の規模を段階的に拡大させる計画である。
まず、第一弾の批准額は全体で200億元となるようだ。

 如何にも用意周到である。しっかりと、アジア通貨危機の教訓が
生かされている。“内外の資金移動、特に短期資金の動きは徹底的に
監視しなければならない。急激な資金の流出入は許してはならない”。
国務院の考えははっきりしている。言葉を変えれば、“自由な取引
(あるいは勝手な取引)は許さない”ということである。

 この内外を隔てる関門がしっかりしている限り、人民元の国際化は進めても
大丈夫であろう。


 24日付中国証券報によれば、中国人民銀行は人民元建て貿易決済を認める
地域を全国に拡大すると発表した。今回の緩和措置によって、人民元による
貿易決済は急速に進むはずである。

 国務院は人民元を海外に流出させるルートを大きく拡大させる一方、
世界有数の金融都市“香港”を上手く利用し、人民元のオフショア市場を
作り上げようとしている。

 香港であれば、自由に人民元建て預金ができ、人民元建て社債を買うことが
でき、また、RQFIIを通じ、A株投資を行うこともできる。
外国人投資家の人民元運用ニーズは満たされる。少なくとも、現在のように
人民元の先高観が強い状況では、誰もが人民元資産を持ちたがる。
人民元需要が供給よりも強い状態の中でも規制緩和である。

 もう少し、別の角度から見れば、アメリカがドル安政策を採り続ける
ならば、人民元の先高観は否が応でも高まり続ける。その圧力を利用して、
中国は人民元を海外に放出することで、逆に人民元の急激な値上がりを
防ぐことができ、国内金融市場で過剰流動性が発生するのを防ぐことが
できる。やがて人民元は貿易決済通貨として広く利用されるようになるはずだ。

 貿易量でみれば、中国はアメリカに次いで第2位である。人民元が
貿易決済通貨として広く使われる素地は十分に備わっているのである。

 ここで大きな疑問が湧いてくる。これは明らかにWTOの精神に反する。
自国も他国も隔たりなく、自由に貿易を行い、自由に経済活動を行うという
理想からは大きくかけ離れている。

 中国が今、着々と進めようとしていることは、世界の貿易、金融システムを
中国の利益が最大化するように作り変えることでもある。このままでは、
覇権国アメリカの没落は止めようがなく、自由貿易体制も変質してしまう。

 “知恵比べ”では、どうやら中国に分がありそうである。もっとも、
アメリカが現在でも圧倒的な強さを誇っているものが一つある。それは
“軍事力”である。アメリカは自国の繁栄を守るためにそれを利用しよう
とするのだろうか、それとも逆に、海外との積極的な関わりを減らし、
現代版“モンロー主義”に突き進もうとするのであろうか・・・。ここまで
話が進んでしまうと、もはやアナリストの考える範囲を大きく逸脱して
しまっている。

 話を少し現実に戻そう。はっきりと言えることは、アメリカはこのままでは
ドルの価値、基軸通貨としての地位を人民元に激しく浸食されるだろう。
それも、多くの人々が考えているよりも早いスピードで・・・。


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