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本土市場は国際市場に連動しない?

配信日:2011年08月17日

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                    2011年8月17日 第174号

         「中国株投資レッスン」

       TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
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         目次
         1. 本土市場は国際市場に連動しない?
         2.有料メルマガのお知らせ

1. 本土市場は国際市場に連動しない?
 先週の国際株式市場は異常なボラティリティーを記録した。その要因は
世界の投資家が一斉にリスク回避に動いたこと。アメリカ国債発行限度額
引き上げ騒動、S&P社によるアメリカ長期国債格付け引き下げの影響は、
アメリカだけではなく、欧州にも飛び火した。アメリカ長期国債の格下げは
投資家の強烈なリスク回避を引き起こし、株式市場から資金が流出し、
債券市場に流入するといった皮肉な結果となった。

 株価の乱高下は、こうした激しいインパクトへの自然な反応である。
アメリカ経済の見通しの悪さも下げの要因の一つとされたが、市場予想と
発表されたデータの間にちょっとしたずれが生じると、市場は普段よりも
過敏に反応する。こうして先週1週間は、世界中の株式市場が一様に
混乱状態となった。

 分散投資を行うに当たって重要なことは、組み合わせる資産の相関性が
高いかどうかである。全体として、相関性の低いもの同士を組み合わせ
れば、ポートフォリオ全体のリスクは分散されて小さくなる。今回のような
世界的に大きなインパクトがある場合には特にリスク分散ができるか
どうかが重要である。こうした観点から、一般に欧米市場との相関が低い
と言われる上海総合指数の動きがどうであったか調べてみよう。

 基準はNYダウとする。NYダウが原因で、他国の株価が動くといった
モデルを仮定し、上海総合指数、ハンセン指数、TOPIXについて、
前日のNYダウの変化率を対比してみよう。

 8日(月):NYダウ0.5%上昇(ただし、前営業日である5日、
以下同様)上海総合指数▲3.8%下落、ハンセン指数▲2.2%下落、
TOPIX▲2.3%下落

 9日(火):NYダウ▲5.5%下落
上海総合指数▲0.03%下落、ハンセン指数▲5.7%下落、
TOPIX▲1.6%下落

 10日(水):NYダウ4.0%上昇
上海総合指数0.9%上昇、ハンセン指数2.3%上昇、
TOPIX0.8%上昇

 11日(木):NYダウ▲4.6%下落
上海総合指数1.3%上昇、ハンセン指数▲1.0%下落、
TOPIX▲0.8%下落

 12日(金):NYダウ3.9%上昇
上海総合指数0.5%上昇、ハンセン指数0.1%上昇、
TOPIX▲0.3%下落

 先週の動きの中で、8日(月曜日)は除外した方がいいだろう。S&P社に
よるアメリカ国債格下げのニュースが伝わったのは、NY市場が引けて
からである。5日のNYダウはそれを織り込んでいないからである。

 火曜日以降の動きをみると、NYダウと上げ下げの方向が一致すれば勝ち、
一致しなければ負けとすれば、結果は以下の通り。

上海総合指数:3勝1敗
ハンセン指数:4勝0敗
トピックス:3勝1敗

 こうしてみるとはっきりした違いが判らない。もう少しポイントを絞り、
9日(火曜日)と11日(木曜日)の動きをみると、上海総合指数は他の
2指数とは違った動きであったことがわかる。

 9日は、NY市場が暴落した直後の取引であるが、ハンセンは暴落、
TOPIXも大きく下げているが、上海総合指数は前日終値とほぼ同じ
水準で引けている。11日に関してはNYダウが急落しているが、
上海総合指数は上昇している。細かくみると、やはり上海総合指数の
特殊性が見て取れる。

 本土上場企業の数は、創業板を加えるとA株だけで2310社あるが、
この内香港市場(H株)にも上昇しているのは69社しかない。
この69社はADRの形でアメリカにも上場している銘柄があるものの、
その数はA株企業の数と比べ、圧倒的に少ない。

 また、他の市場における同時上場とは違い、H株とA株の連動制かなり
低い。これはH株とA株は預託証券のような形ではなく、まったく独立に
株式を発行する形となっているからである。

 何よりも、本土A株市場は人民元で取引され、人民元の資本取引が厳しく
制限される中国では、外国人が個人でA株を購入することができない。
QFIIといった政府の認可を受けた海外の大型金融機関だけが、厳しい
売買制限の中で取引が許されるといった状況である。

 本土市場は、極端に言えば、外国人がほぼ排除された市場であり、
主要投資家である個人投資家あるいは個人の資金が背後にあるファンド
運用会社が主力となり、保険会社などの機関投資家、証券自己売買が加わり
形勢される市場である。

 国内市場では、ファンダメンタルズはもちろん重要な株価決定要因で
あるが、そのファンダメンタルズに大きな影響を与える政策に、株価は
反応する。また、需給要因が比較的強く株価を左右する市場でもある。

 海外の事情で動くのではなく、あくまで国内の事情で動くのが中国市場の
特徴である。

 外国人の影響がほぼ排除されたと市場であると表現したが、正確に言うと
そうとは言い切れない。たとえば、NYダウが大きく下げた直後である
9日の上海総合指数の寄り付きはいきなり、▲2.3%下げている。
最安値はその直後であり、▲3.5%下落した水準である。その後は戻し、
終値ベースでは▲0.03%下落で引けている。

 わずかに存在する海外の機関投資家は、NYダウが大きく下げれば、東京、
香港と同じように、寄り付きからきっちりと売ってきているようだ。
しかし、本土に悪材料がない限り、ほとんどの場合、そこから株価は
持ち直す。毎日、日中足をみていると、このパターンが多いことに気付く。

 中国本土の株式はあくまで中国の事情で動くということを海外の
機関投資家は考えないようだ。市場の相関性が低いことを根拠に、全体の
株式比率は減らしても、その中で本土株だけはむしろ増やすような運用を
した方がいいのではないか。余計なお世話であろうが・・・。


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