中国株投資レッスン

読者数 1,000人~ 発行頻度 1週間/回 パソコン

広告価格帯 応相談(概算)

※メルマガ内容は省略されています。もっと詳しく見る

広告のお問い合わせ

  • メルマガ概要
  • バックナンバー一覧

物価上昇の本質

配信日:2011年06月22日

////////////////////////////////////////////////////////////////
                    2011年6月22日 第166号

         「中国株投資レッスン」

       TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
////////////////////////////////////////////////////////////////
         目次
         1. 物価上昇の本質
         2.有料メルマガを始めました

1. 物価上昇の本質
 現在の物価上昇は非常に偏った上昇である。先日発表された5月の
消費者物価指数(CPI)上昇率は5.5%であったが、項目別にみると、
相変わらず食料品と居住関連が飛びぬけて高い。前者が11.7%上昇、
後者が6.1%上昇であった。細目は全部で8つしかないが、3つ目に
高いのは保険医療で、3.2%上昇に過ぎない。

 ところが奇妙なことに、中国の物価は、高くなるときは決まって
この形である。たとえば、前回の物価上昇のピークは2008年2月
であるが、その時のCPI上昇率は8.7%であった。細目をみると、
やはり食料品が高く、23.3%上昇している。次に高かったのは
居住関連で、6.6%上昇であった。驚いたことに衣料品、交通通信費、
娯楽教育費はマイナスであった。

 その前のピークである2004年8月では、CPIは5.3%上昇。
細目では食料品が13.9%上昇、居住関連は6.0%上昇であった。
一方、衣料品、交通通信費、娯楽教育費、耐久消費財はマイナスであった。

 中国では多くの製品が生産過剰である。衣料品、耐久消費財、酒・たばこ、
娯楽教育などの価格はいつも安定している。また、国家が緩やかに
価格管理を行なっている保険医療、交通通信費なども価格が急騰するような
ことはない。

 一方、食料品や賃貸価格などは、比較的自由な市場取引によって
決定される。結局、食料品と居住関連に物価の動きがすべて集約されて
表れるのである。

 現在の物価上昇はすべてのものが一度に上がっているわけではない。だから
中国の物価上昇はディマンドプル型ではないと思う人も多いようだ。
しかし、中国の物価には変化しやすいものと、そうでもないものとが
存在する。つまり、今の物価上昇はディマンドプル型である可能性を
排除できないということである。さらに言えば、食料品、家賃などの
居住関連の価格上昇の背後には、マクロ的な要素が多分に含まれていると
考えた方がよいだろう。

 5月の物価上昇における食料品価格の上昇の寄与率は63.6%に達した
そうである。食料品価格に絞って物価上昇の要因を考えてみよう。供給側の
要因として、干ばつの影響があったのではないかと言われている。確かに、
穀物類、野菜などについて影響があったであろうが、影響が
大きかったのは、豚肉の上昇である。5月の豚肉価格は
40.4%上昇しており、CPI上昇全体に対する寄与率は20%近い。


 豚肉価格の上昇について、飼料を含め穀物類、エネルギー、原材料など
輸入物価上昇によって、食糧生産コストがアップし、それが食料品価格
上昇に跳ね返った部分もあるだろう。しかし、そうした
コストアップ要因よりも、生産サイクルに変化が生じ、それが原因で
需給バランスが崩れ、価格が上昇したといった部分の方が明らかに大きいと
思われる。

 卵も急騰しているが、この説明はどうしたらいいのだろうか。現在の
物価上昇は、資金面で余裕があることで、業者が買い占め、売り惜しみを
したり、消費者が比較的安易に業者による価格引上げを受け入れたり
している面もあるのではなかろうか。マネーのだぶつきやインフレ期待が
物価上昇の主な要因であれば、預金準備率を引き上げるべきであるし、
金利も引き上げるべきであろう。

 中央政府としては、お金を設備投資、正常な経営のための運転資金、企業の
研究開発投資などに使ってもらいたい。しかし、企業も個人も、“お金を
儲けること”がすべてである。多くの企業経営者にとって、回収までに
時間がかかり、リスクの大きな設備投資や、手間のかかる事業経営よりも、
短期で高い収益が得られるチャンスのある投機に資金を投じようと
したがるのは当然である。

 政府のやるべきことははっきりしている。金融を引き締め、投機を
止めさせ、インフレ期待を抑え込む。その上で、政府が伸ばしたい需要を
はっきりと示し、そこに資金が誘導されるように政策を打つことである。
そこまで手をかけなければ、経済はうまく成長軌道に乗らないという
ことである。


---------------------------------------------------------------------
2.お知らせ
 5月より、有料メルマガを始めました。発行元はグローバルリンク
アドバイザーズ株式会社です。

■週刊中国株投資戦略の詳細・お申し込みはこちらから
http://www.gladv.co.jp/members/china_senryaku/index.html
※現在、入会金無料のキャンペーン中ですので、この機会に是非ご入会下さい!

□まずはサンプルをご覧下さい!
http://www.gladv.co.jp/members/china_senryaku/sample/weekly.pdf

本ホームページ及び電子メールに掲載されている内容等は、投資の参考と
なる情報提供のみを目的としたものです。したがって、勧誘の目的とした
ものでありません。投資に関する最終判断は、お客様御自身の責任でお願い
申し上げます。TS・チャイナ・リサーチ株式会社のホームページ及び
電子メール情報を用し発生したいかなる損害(被害)及び民事、刑事的問題
については、当社は一切の責任を免れます。金銭・有価証券の預託及び
貸付は一切いたしません。本件でご紹介しているセミナー、メールマガジン
では、ご紹介する商品等の勧誘を行なう場合がございます。セミナー、
メールマガジンにおいて勧誘する商品等へのご購入には、費用等をご負担
いただく必要があります。なお、ご購入頂きました各商品等には価格の
変動等による損失を生じる恐れがあります。商品毎に係る費用等、及び
リスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や取引約款等の
資料をよくお読みください。
 本件に記載されている内容はその正確性又は完全性を保証したものでは
ありません。記載された内容は、予告なしに変更することがあります。また、
投資結果を保証するものではありません。投資に関する最終判断は、御自身の
責任でお願い申し上げます。


---------------------------------------------------------------
中国株投資レッスン
発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000265585.html
---------------------------------------------------------------
◎中国株投資レッスン
のバックナンバー・配信停止はこちら
http://archive.mag2.com/0000265585/index.html





広告のお問い合わせ
メルマガ広告に関するご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。TEL:0120-109-744
ぺージ一番上へ