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2月のCPI上昇率は4.9%

配信日:2011年03月12日

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                    2011年3月12日 第151号

         「中国株投資レッスン」

       TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
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         目次
         1.2月のCPI上昇率は4.9%
         2.お知らせ

1. 2月のCPI上昇率は4.9%
 11日(金)、2月の経済統計が発表された。もっとも注目されたのは
物価統計。消費者物価指数(CPI)は1月と同じ4.9%上昇であった。
市場コンセンサスである4.8%と比べるとわずかに0.1ポイントだけ
高かったにすぎないが、市場関係者の多くは意外感をもったはずである。

 10日のマスコミ報道によれば、11人の専門家による2月のCPI上昇率
予想が紹介されているが、そのレンジは5.2%から4.6%。平均は
4.8%であった。この数字を以てしてコンセンサスと称しているが、
ご覧の通り、ばらつきは結構大きい。統計上の評価から判断すれば、
4.8%も4.9%もほとんど差がない。

 ではなぜ市場関係者が意外感をもったのかと言えば、マスコミが事前に
“2月の物価上昇率は1月よりも低く出る”と何度も繰り返し報道していた
からである。

 もっとも、ここで重要なのは、表面的な数字ではない。実際、
“インフレ期待は高まっているのか”、“ピークアウトするのはいつなのか”
などである。つまり、上昇率の中身である。この点について、
統計局報道官の説明はわかりやすい。

 インフレを進行させる要因はいくつか存在する。一つは、原油、非鉄金属、
農産品、鉄鉱石などの輸入物価の上昇。もう一つは、人件費や地代、
国内原材料価格の上昇。これらの要因は短期的に治まることはなさそうだ。

 一方で、インフレを落ち着かせる要因もある。まず、穀物類が7年連続で
増産、在庫が比較的多いこと。農産品価格は今後、安定しそうである。
また、大多数の工業品は依然として供給過剰であること。工業品の価格は
むしろデフレ圧力にさらされている。さらに、今年に入り、穏健な
貨幣政策を実行し始めたこと。金余りによる物価上昇は除かれつつある。
そして最後に、政府による物価安定化政策。各部門、各地方が日々、
物価安定を最大任務としている。これまでに打ち出された食糧増産、投機、
買い占めの排除、流通の整備といった政策が今後、しっかりと効果を
現すはずである。

 統計局の説明をもとに、インフレを進行させる要因、落ち着かせる要因を
比べてみると、後者の要因が結構強力であることがわかる。何よりも政府の
問題意識が非常に強い。少なくとも、インフレをコントロールできなく
なってしまうようなリスクを考える必要はないだろう。

 しかし、だからと言って、利上げ、預金準備率引上げが今後、行われない
わけではない。

 政府は今年のCPI上昇率の管理目標をそれまでの3%から4%へと
引き上げている。引き上げた理由は、短期的には、とても3%まで
引き下げることが困難だからであろう。現在の1年物預金金利は3%。
このままでは実質金利はマイナスである。中国人民銀行は、完全に
プラスとなるまで引き上げないとしても、ある程度の利上げを既に
決意しているのではなかろうか。ちなみに、2008年前半の
1年物預金金利は4.14%。歴史的な水準と比べる限り、
利上げの余地は十分ありそうだ。

 預金準備率については、“金融引き締め”といった側面ばかりではない。
中国人民銀行は、大量の外貨が流入し続ける中で、恒常的に為替介入を
行い、為替レートを安定させている。その結果、国内金融市場では人民元が
だぶついてしまうが、それを不胎化するために、中国人民銀行は手形を
大量に発行し、資金吸収を行っている。

 手形発行は支払金利が発生し、コストがかかるため、こうした
オペレーションによる不胎化はそろそろ限界に差し掛かっている。そこで、
預金準備率の引き上げがそれを補うための方法として使われ始めている。

 利上げにしても、預金準備率引上げにしても、その目的ははっきり
している。景気を冷まそうとしているわけではない。もちろん、利上げ、
預金準備率引上げは景気に対してネガティブな“副作用”はあるだろう。
だからこそ政府は積極財政を続けるのである。第12次五か年計画は
積極財政の手段として、使われようとしている。

 このように考えると、この先、利上げ、預金準備率引上げが行われても、
経済の減速は最小限におさえられるはずである。過度に金融引き締めを
心配する必要はなさそうだ。


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2.お知らせ
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