中国株投資レッスン

読者数 1,000人~ 発行頻度 1週間/回 パソコン

広告価格帯 応相談(概算)

※メルマガ内容は省略されています。もっと詳しく見る

広告のお問い合わせ

  • メルマガ概要
  • バックナンバー一覧

29日の本土株急落について

配信日:2009年08月01日

////////////////////////////////////////////////////////////////
2009年7月31日 第61号

「中国株投資レッスン」

TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
////////////////////////////////////////////////////////////////
目次
1. 29日の本土株急落について
2.お知らせ

1. 29日の本土株急落について
7月29日、上海総合指数は突如として崩れた。寄り付きは前日終値と
比べ、▲0.5%安。現地時間10時45分あたりには0.5%高まで
上昇、その日の最高値、同時に昨年6月3日以来の高値を記録した。
そこから売られ始めるのであるが、11時30分の前引け時点では
▲1.8%安に過ぎなかった。

下げがちょっと厳しいかなと思ったものの、13持の後場寄りから
13持20分過ぎあたりまではやや切り返し、結局今日も前日比プラスで
引けるのだろうと思っていた。しかし、13時30分過ぎから一段下に
急落、それでも▲2.5%ぐらいの下げだった。

驚いたのは14時以降の急落。わずか20分強の間に、一気に
▲8.0%安まで急落した。業績不振企業など一部の特別な株式
(ST、*ST、S銘柄など)を除き、A株のストップ安は▲10%。
ちなみに、特別な株式のストップ安は▲5%。8%下げるということは、
過半数の銘柄がストップ安となることを意味する。ほんのわずかの間に、
何でもかんでも売られる投げ売り状態に陥ったのである。

もっとも、投げ売りの嵐の中を果敢に買い向かう投資家もいた。
その後は大量の買いが入り、大引けでは▲5.0%安まで戻している。

急落の要因はなんだろうか。前日、米中戦略・経済対話が閉幕したが、
人民元に関しても、貿易に関しても、サプライズはない。前日、
中国人民銀行は「2009年第2四半期マクロ経済動向」を発表したが、
内容は第3四半期末にCPIが底入れすること、下期は新規貸出増加額の
伸びが鈍化しそうなことなどで、これもサプライズなし。そのほかでは、
石油製品価格が引き下げられたこと、大手航空グループに公的資金が
投入されそうだといった観測記事が目に付いたぐらいで、マーケットが
大きく崩れるような悪材料はみあたらない。これは日中も同様である。

本土マーケット関係者たちの後講釈をまとめると、おおよそ以下のとおり
である。
1.中国人民銀行が預金準備率の引き上げを行うといった噂
2.中国証券監督管理委員会が新規株式ファンド設定の許可を
停止するといった噂
3.同日上場の大型銘柄である中国建築が寄り付き後30分で天井を
つけ、初値を割って下げたこと
4.そのほか、前日の商品先物市場、バルチック海運指数が安かった
こと、不動産に関する規制強化を示すレポートが材料視されたことなど

もう少し噛み砕いて説明すると、個別セクターでみると、ネガティブな
材料もあり、非鉄金属、不動産あたりは寄りから売られていた。大型銘柄
である中国建築の初値は高かったが、日中の動きは軟調。来週も
大型IPOが続くことから需給悪化懸念が心配され出した。株価が
下げ始めると、ネット上をいかにもありそうなネガティブな情報が
飛び交い、噂が噂を呼び、マーケットは一気に崩れたのである。

2007年2月27日の上海発世界同時株安のときもそうである。今回も
これまでとまったく同じパターンである。株価が押し目も作らず上昇を
続けているときには、ほんのちょっとしたきっかけで大きく崩れること
がある。株価が急落したからと言ってそれがファンダメンタルズの変化を
予見したものなどであるはずはない。なんの因果関係もない。日本の
メディアなどで目にする、「株価急落は中国経済の変調の兆しである」
といった解説には、かなりの違和感がある。

その後、マーケットは、30日、31日と続伸。結局、29日の急落を
ほぼ埋めており、週足のチャートは大きな下ひげをつけ、小さいながらも
陽線となっている。

出来高は過去最大レベル。上昇トレンドに変化なし。大型IPOが
続きそうだが、大量の新規株式ファンドが設定されており、それほど
需給悪化を心配することはなさそうだ。政府の姿勢には細心の注意が
必要であるが、依然として関連ETFについては、“売り”ではなく、
“買い”であろう。


----------------------------------------------------------------------
2.お知らせ
【セミナー】
8月6日(木)、19:30より、ユナイテッドワールド証券、松井証券、
マネックス証券共催による中国株オンラインセミナーで講師を務めます。
詳しくは、各社ホームページをご覧ください。
(ユナイテッドワールド証券)
http://uwg.co.jp/jp/html/info_detail/13427/
(松井証券)
http://www.matsui.co.jp/news/seminar/index.html#seminar4
(マネックス証券)
https://seminar.monex.co.jp/public/seminar/view/1234

【中国株二季報発売】
7月1日、「中国株二季報(T&Cフィナンシャルリサーチ発行)」が発売
されました。内容の豊富さ、正確性、使いやすさなど、どの点から見ても、
この「中国株二季報」は業界最高水準だと思います。中国株投資をする
うえで、欠かせない一冊といえるでしょう。ちなみに、私も原稿(巻頭特集、
専門家に聞く相場見通し)を提供しております。

【チャイナビ】
ユナイテッドワールド証券ホームページ上の中国株情報コーナー
「チャイナビ」を担当しています。チャイナビでは、映像で中国株情報を
お伝えします。時間は3分〜5分、毎週月曜日、水曜日に更新されます。

---------------------------------------------------------------
中国株投資レッスン
発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000265585.html
---------------------------------------------------------------


広告のお問い合わせ
メルマガ広告に関するご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。TEL:0120-109-744
ぺージ一番上へ