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Daily Drama Express 2009/07/29 赤鼻のせんせい (4)

配信日:2009年08月11日

===================================================== 発行部数 4321 ==
★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/07/29 (Wed) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.水曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 水曜日の連続ドラマ
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タイトル 赤鼻のせんせい
局  名 日本テレビ系
放映日時 土曜22時00分
キャスト 院内学級中学校教師       石原参太郎(大泉洋)
 小児科医            七瀬遥華(香椎由宇)
 難治性喘息患者・中学三年    八重樫守(神木隆之介)
 骨髄性急性白血病患者・中学二年 和田雅樹(須賀健太)
 慢性腎炎患者・中学二年     田中香(高良光莉)
 定食屋主人   横山一(尾美としのり)
 美術教師   権田俊郎(光石研)
 音楽教師   西森倫子(平岩紙)
 院内学級責任者・小学校教師   太川絹(小林聡美)
 小児科看護師   池川琴美(工藤里沙)
 小児科医師   遠野治雄(高橋努)
 桜山総合病院医院長       桜山真(上川隆也)
脚  本 土田英生 ほか
主題歌  『夢をアリガトウ』原由子

あらすじ 第四幕「一発逆転」

 ……しっかり練習して、自信を持って行けば、一発逆転は必ず出来
る。今回はそんなお話……。

 夏の暑い最中、桜山総合病院の院内学級は今日も行われていた。
 中学クラスの担任、石原参太郎(大泉洋)は今日も絶好調で、ギャ
グを織り交ぜながら、元気よく授業を進めている。
 しかし、相変わらずその寒いギャグや、ひとりだけはしゃぎ回って
いる参太郎を、生徒の三人、中学三年の八重樫守(神木隆之介)、中
学二年の和田雅樹(須賀健太)、同じく中学二年の田中香(高良光莉)
らは冷たく無視する。
 なかでも、田中香は授業中にマンガを読み続けていて、無反応。
 参太郎も、どうにもできない。

 そこへ、隣の小学生クラスから悲鳴が聞こえた。
 担任の太川絹(小林聡美)の声だ。
 普段冷静な太川の叫び声に、参太郎あわてて駆けつける。
 が、単にゴキブリに驚いただけのこと。太川は参太郎にゴキブリ退
治を頼む。意気込んでほうきを振り回した参太郎は、天井のクーラー
を叩いて壊してしまう。
 クーラーは壊れて煙を吐き出し、火災報知器が鳴り響き、教室中は
大パイニックに……。

 暑いなか、クーラーもないままでは授業も出来ない。
 小学クラスが中学クラスの教室の半分を使うことで、無理矢理授業
を再開。
 太川が子どもたちから大ウケしている一方で、参太郎のギャグも話
もウケない。めげずになんとか笑わせようと奮闘するが……。

 小児科へ戻ってきた太川と参太郎。そこへ一枚の書類が届く。
 壊れたクーラーの修理の見積書だ。金額は三十万円。そもそも、院
内学級には資金がほとんどなく、年間たったの三万円しか予算がない
のだ。とても予算では落とすことが出来ない。
 暑い中で授業はできないが、太川ばかりに人気が集まるので、一緒
の教室での授業もカンベンしてほしい。参太郎は頭を悩ませる。

 参太郎はなじみの定食屋で医院長の桜山真(上川隆也)と夕食をと
っていた。
 医院長の桜山を口説いて、どうにか修理費用を出させようとするが、
「最近は経営も大変なんだ」という桜山に逃げられてしまう。
 参太郎はいよいよせっぱ詰まる。

 院内学級の生徒達は、入院患者。それぞれに、治療を受けている。
 難治性喘息患者の八重樫は呼吸器を使って、骨髄性急性白血病患者
の和田は血液検査をそれぞれ受けていた。そして、慢性腎炎患者の田
中も支給された薬を淡々と飲んでいた。
 そんななかで、和田は、小学生クラスと合同になって騒がしく、さ
らに参太郎が太川を意識してうるさい授業を受けたくない。隣のベッ
ドの八重樫に「授業行くか?」と尋ねると、八重樫は太川がいるから
行く、と答えるのだった。

 授業中は、中学クラスの和田と八重樫まで、小学生クラスに興味津
々の様子。
 参太郎はふてくされて、たったひとり、我関せずとマンガを読み続
ける田中に話しかける。田中は相変わらず、参太郎を無視する。とこ
ろが、参太郎が田中のマンガを読もうとすると、田中は急に立ち上が
って参太郎からマンガを奪い返し、いきなり窓の外へ投げ捨ててしま
った。

 ……田中が投げ捨てたマンガは、たまたま下を通りかかった桜山の
頭に当たってしまった。
 また、小児科医の七瀬遥華(香椎由宇)らに叱責を受ける参太郎、
太川。
 七瀬は、院内学級の休講を主張する。クーラーも壊れているし、そ
のせいでクラスが混乱しているからだ。
 参太郎は何とか休講だけはカンベンしてほしいと食い下がる。

 太川は、投げ捨てられたマンガを戻しに、田中の病室へやってきた。
「ムカツクのはわかるけどさ……何であんなことをしたの?」
 太川は問いかけるが、田中は無視をして布団をかぶってしまう。

 田中は慢性の腎臓病。重症になると、週に三回、一回四時間身動き
もできないという透析が必要となる大変な病気。直すには、腎臓移植
しかない。
 入院する以前の中学校では、ソフトボール部に入っていて、活発で
成績優秀な生徒だった。それが、入院してから口も聞かない、授業も
ろくに受けないようになってしまっていた。
 太川は、それを探るために、田中の元いた学校へ向かった。

 一方、美術教師の権田俊郎(光石研)が、生徒達にデッサンをさせ
ているなかで、参太郎も田中の心を開かせたいと頭を悩ませていた。
 クラスメイトの和田、八重樫に田中のことを聞くが、ほとんど接点
がないという。
「……だって、女の子だろ?」
「そうだよな。女心はわからないよなぁ。」
 参太郎は頭を抱える。
 考えてもわからないならば、と参太郎は田中に直接話をしに行く。
が、田中はいない。

 田中は売店でマンガを物色していた。
 そこで、昔の学校の友人と会ってしまう。田中は入院先も教えてい
なかったのだ。病室にお見舞いに行くよ、と友人は言うが、田中は逃
げ出してしまった。そのシーンを偶然みかけた参太郎は、とまどう友
人に話しかけ、田中の過去について話を聞き出すのだった。

 田中が元通っていた中学に、参太郎もやってきて、太川と一緒に昔
の担任に話を聞く。
 田中は、ソフトボール部でいい選手で、一年生でレギュラーをとっ
たという。
 クラスでも、いつも笑ってばかりで人気者の生徒だったのだ。
 腎臓病を発症してから、ひとりでいるようになってしまった……。
 校庭で元気に走り回る生徒達を見つめながら、参太郎は田中もここ
に連れてきてやれば、元気になるかなぁ、とつぶやく。あきれた太川
が参太郎に問う。
「あなた、恋人はいたことがあるでしょう? その人と別れたとき、
どうやって忘れた?」
「……な、そ、そんなのはですねぇ、とっとと次の恋に進めばいいん
です」
「そう。田中にもそれが必要なんです」
「……それは、過去を忘れろっていうことですか? 過去を捨てるな
んてもったいないでしょう」
「そうしなければ、進めない人もいるんです。……田中は一生病気と
付き合わなきゃ行けない。過去を振り切って、今の自分と向き合わな
きゃ、あの子はずっとあのままですよ」
「……じゃあ、ここで見た夢を、もう見るなっていうんですか? そ
んなのおかしいでしょ。おそらく田中は、あそこでいっぱい笑ったん
です。そんな夢を捨てろっていうんですか!」
 太川も参太郎の言うことを認めない。参太郎も太川の言うことに納
得できない。
「僕は自分のやり方でやらせてもらいますから!」
「……お好きにどうぞ。ただし、これ以上田中を傷つけたら、私はあ
なたを許しませんから!」

 病院のロビーでひとりたたずむ田中のところへ、なにやら企んでい
る様子の参太郎がやってくる。今日は、サプライズを用意した、と笑
いかけながら。
 目をしばたかせる田中の周りに、いきなり田中が所属していた、ソ
フトボール部の部員達がやってくる。円陣を組んで田中にエールを送
り、「また一緒にソフトをやろう」とユニフォームを手渡した。
 当惑の表情で「もういいです」とつぶやく田中。しかし、参太郎は
さらに部員達をあおって田中にエールを送るが……。

 田中はひとりになってから、もらったユニフォームを見つめてたた
ずんでいた。
 そして、思いあまったように、ユニフォームをゴミ箱に投げ捨てる
のだった。

 翌日、参太郎は小児科医の七瀬から、田中が転院を希望していると
聞かされる。母親から連絡があり、「この病院にいることがいやにな
った。院内学級のない病院に転院したい」と本人が言っているという
のだ。
 七瀬はまた、参太郎が余計なことをしたのではと勘ぐる。

 参太郎と七瀬、それに太川は、田中の病室を訪れる。
 田中の真意を確かめたかったからだ。しかし、田中は何も言わない。
「誰も応援してくれなんていっていない」といって、心を固く閉ざし
てしまう。
「元気になって、また一緒にソフトボールをやれるようになれば、ハ
ッピーエンドじゃないか」
 そういう参太郎に田中は冷たく言う。
「私にはハッピーエンドなんてありませんから。それに、人はみんな
死ぬんですよ。そんなハッピーエンドが素晴らしいんですか?」

 田中の言葉に、七瀬はショックを受けた。
 希望に満ちた、楽しい盛りの中学生が「人は皆死ぬんだ」などとい
うことを口にすることがショックだったのだ。
 確かに、人はみな死ぬというのは正しいけれど、それならば自分は
医者として人を治してなんの意味があるのか。
 思い悩む七瀬に、太川が言う。
「きっと、あの子も悩んで居るんじゃないのかな。自分が何のために
生きているのか。太陽と水と二酸化炭素……田中には何が必要なんだ
ろう……」

 参太郎も悩んでいた。
 いつもの定食屋で、桜山に弱音をこぼす。
 が、桜山は笑って言う。
 人生には替えが聞かない。田中の閉ざした心を開けるのが君の役目
だ、と。

 参太郎は徹底的に田中と向き合う覚悟をする。
 退院の準備のために、荷造りをしている田中のところへやってきて
挑発する。
「田中、お前、このまま逃げていいのか?」
「……お世話になりました」
「ふざけんじゃねーぞ。俺、お前のお世話なんか何にも出来てねぇぞ」
「石原先生、その情熱を次に来る人にぶつけてあげてください」
「田中、俺はしつこいんだ。お前が俺をどんなに無視しても、俺は絶
対にあきらめないぞ。お前が自分を信じていなくても、俺はお前を信
じてるんだ、ザマアミロ。悔しかったらな、俺と勝負しろ!」
「うるさい……うるさい、うるさい! アンタなんか大嫌い!!」
「嫌いでも何でも関係ないんだよ。俺とソフトボールで勝負だ」
「なに言ってんだよ」
「俺が勝ったら、転院しないで治療を受けて、授業中も漫画を読むな。
その代わり、俺が負けたら、お前の言うことをなんでも聞いてやるよ」
 田中は詰まってしまう。
「……いいんじゃない。やれば」
 突然、わって入ってきた声の主は太川。
 田中が負けたら転院しないで残る、石原が負けたら病院を辞める、
ということで話を強引にまとめてしまう。

 太川は、田中にソフトボールをやらせる許可を取るために奔走し、
参太郎はピッチングの練習に余念がない。田中もひそかに熱意をもや
す。田中の病室にやってきた和田は、さりげなく田中が捨てたはずの
ユニフォームを渡し、応援するのだった。対決に向かって、しだいに
盛り上がっていく。

 対決当日、張り切って大騒ぎをする石原。
 田中も密かに闘志を燃やし、例のユニフォーム姿で登場する。
 ──勝負は、田中の体調を考慮して、一打席のみ。討ち取れば石原
の勝ち、ヒットを打てば田中の勝ち──。
 桜山のプレイボールのコールで、いよいよ対決の幕は切って落とさ
れた。

 一球目、ストライク。
 二球目、空振り。
 勢い余って、田中は倒れてしまう。看護師や医者たちが駆け寄って
田中の体調を心配する。……もう、止めた方が……。
 そのとき、スタンドから田中への声援が聞こえる。
 見ると、スタンドには元チームメイトたちが駆けつけて、応援して
くれていたのだ。
 田中は静かに立ち上がって、バットを構えた。
 三球目、芯でとらえた打球は外野へ飛んでいく。守備の権田が転け
て……。と、そこへどこからともなく現れた太川が、ボールをキャッ
チしてしまう。
 ──アウト、ゲームセット。
 石原は、大人げなく大喜びする。「クビを免れたー」と絶叫。
 田中は呆然と立ちすくむ。
 皆、心配して田中の元に集まってくるが、田中は落ち込んではいな
い。
 手をじっと見つめて、つぶやく。
「痛い……こんなに手がしびれたのは、久しぶり……」

 次の授業で、マンガではなく教科書を読む田中の姿が。
「そうか、田中、ようやっとわかってくれたのか!」
 感激する参太郎に、「別に、うるさいこと言われたくないから」と、
田中は冷たく言い放つ。崩れ落ちる参太郎。


寸  評  ずーっと、影の薄かった田中香の回でした。
 無言のキャラクターっていうのは、かえって目立ちますよね。参太
郎のむやみにうるさいキャラクターとの対比という感じで、実はどん
な子なんだろうと、気になっていたキャラクターでした。マンガばっ
かり読んでいたから、オタクなのかと思ったんですが、そういうこと
でもなかったようで、むしろスポ根少女でしたけど。
 最後、田中が負けちゃうというオチの付け方は一番納得いきますね。
まあ、参太郎が負けたら教師クビだから、負けちゃうわけにもいかな
いんでしょうけど。子ども相手にムキになって勝って、大喜びする大
人げない参太郎の姿が、いちばん、それっぽいというか、「ああ、こ
の人ならこういうことやるよなー」っていう……。
 これでクラスメイトの三人の回はそれぞれ終わったわけで、次はい
よいよ大人の回。太川と参太郎の番になるはずですね。果たしてどう
なりますか、楽しみです。

執 筆 者 畑中ヒロ(hero_hatanaka@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 ……私事ですが、子どもが生まれました。それまで、あんまり実感がなかっ
たんですが、子どもが出来る、親になるという感覚はやっぱりちょっとちがう
ものです。
「赤鼻のセンセイ」のような、子どもたちが主人公のドラマなんかを見ると、
いったいこれからどんな子どもに育つんだろうとか、そういうことを考えなが
ら見てしまいます。
 こんな子がいい、こんな性格で、こんな顔つきで、こんな……。生まれる前
はそんなことを考えたりもしましたけど、でも、究極的には「元気であればい
い」ってことになります。
 その点、このドラマに出てくるほとんどの子どもが病気を持っているわけで、
子ども自身も辛いでしょうが、親もものすごく辛いだろうな、なんて考えてし
まいます。みんな、元気でいてくれるといいですよね。(畑中ヒロ)

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