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∞ユーロ圏の見通し∞

配信日：2011年09月26日

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第306号　ユーロ圏の見通し


最近、本当にまったく時間がとれず、また間が空いてしまいました。


「ギリシャの退場？　ドイツの退場？　あるいは？」

ということで考えてみました。


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アメリカとかイギリスとか、最近のアングロサクソンの論調を見ていると、

ユーロの解体を唱えたり、

あるいはそこまで行かなくとも、

ユーロの解体を論じているような人が多いです。



ギリシャみたいな問題国は、ユーロから離脱してもらって、

自国通貨の大幅減価で純輸出を改善させてもらって、

同時にユーロ建の対外債務をデフォルト扱いした方が。。。。。

というのが、その論調の主だったところです。



私は、ギリシャとかがユーロから出て行く可能性は低いと思っていて、

というのは、

ユーロ建の債務を抱えているのは、別に政府だけというわけではないからです。



ギリシャの公的債務が

ギリシャの将来の税収ではもはや返済不可能ということですから、

ギリシャは事実上、既にデフォルトしているわけで、

ギリシャ国債を持っている人は、さっさと回収を諦めて、

保有資産を処分する必要があったでしょう。



でも、実際にはそうはなっていない状況で、

この危機はどう収束する、あるいはさせるべきなんでしょう。



時間軸を推定することはとても難しいと思っているのですが、

主要国の金融システムの動揺を回避するために、

例えばギリシャ国債の債務リストラが始まる段階で、

かなり強力な危機遮断策のようなものが打ち出されると思われます。



まず、ギリシャの危機の伝播を避けるため、

ポルトガルやスペイン、イタリアが

ちゃんとした財政健全化策を打ち出すことになります。



ギリシャだけでなく、ポルトガルもスペインもイタリアも、

その財政政策の大枠を決定するのは、

それぞれの国の政府・国会ではなくて、

EUになっていって、

そうした財政健全化の見返りとして、

EFSF（欧州金融安定ファシリティ）の機能拡充で

セカンダリー市場からの南欧国債の購入が始まって、

事実上のユーロ共同債発行と同様の形が実現するのではないか、

そんなふうに思っています。



これしかないと思うし、こうなると思うのですが、

あるいは危機遮断策のようなものが準備された段階で、

ギリシャだけユーロから出て行ってもらうということになるのでしょうか。



更に考えられるのが、ドイツやオランダのような健全国が

ユーロから出て行ってしまうシナリオです。



そのシナリオは、例えばドイツ国民はよいと言うかもしれませんが、

産業界にはとても受け容れられないように思います。



ドイツが単独で通貨運営をすれば、

新通貨はユーロに対して大幅に価値が大きいものとなるでしょうから、

輸出産業によくないこととなるためです。



ユーロにとっても、とてもよくないですね。



政治的な要請から誕生したユーロは、

現在、本当に大変な危機を迎えているわけですが、

この将来についても考えてみましたので、

場を改めて触れたいと思います。




最近、本当に忙しいのですが、

でも、一つ借り換えを実行しようとして進めています。



これについても場を改めて触れたいと思います。



（ハナフダ）

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