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自分自身が"納得"するものを作る

配信日：2016年09月09日

こんにちは。中田です。
いつもありがとうございます。

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■自分自身が"納得"するものを作る

飲み会の席で弊社のお客さんからこんな相談を受けました。

その方はフリーランスのデザイナーに
ホームページ制作をお願いしたのですが、
全然いいものが上がってこないと言うのです。

よくある話です。

ただ、問題はそこよりも
デザイナーが質問ばかりで自分からの提案がまったくない
ということのようでした。

何か依頼しても事細かに質問で返され、
膨大なやり取りにもう疲れてしまったとのこと。

例えば、依頼者がイメージと違うから修正してとお願いすると、
こんな質問が返ってきたようです。

「マージンは何pxにしますか？」
「ヘッダーの縦サイズは何pxにしますか？」
「カラーコードを教えて下さい」
「グローバルメニューは入れますか？入れるとしたらどこですか？」
「フッターは何をどんなレイアウトで入れますか？」
「ソーシャルボタンはどこに入れますか？」

明確な数値を言ってもらえると有り難いとのこと。

呆れる話ですが、
こういった"クリエイター"も、
珍しくないのです。

しかし、それを考えるのがプロです。

お客さんはその方面には詳しくないから
プロに制作を依頼しているわけです。

もちろん、依頼側からイメージを伝える必要がありますし、
わかりやすく伝えるコミュニケーションも必要です。

譲れないこだわりポイントがあれば、
それも伝えておくべきでしょう。

しかし、クリエイターの仕事は
無から有を自らの頭で生み出すことです。

依頼者からヒアリングしたものをイメージ化し、
想像力とスキルを総動員して、
依頼者が望む以上の素晴らしいモノを創る意欲がなければ、
相手は納得させられないのです。

むしろ、依頼者の要望を守らなくても
相手を喜ばせることは実は可能なのです。

例えば依頼者が、
「インパクトを出したいから大きめの画像をヘッダーに入れてほしい」
と要望したとします。

目的＝インパクト
手段＝大きめの画像をヘッダーに入れること
ということですよね。

ということは、依頼者の目的をより効果的に果たすため、
他のそれ以上の手段を提案してもいいわけです。

そうなるとクリエイターは頭の中にあるものを捻りだして
自分で考えなければいけませんので、大変な労力ではありますが、
この過程が何よりも大事なことです。

しかし、クリエイター側に
"自分はどうしたいか"
がなければ良いモノなどできるわけがありません。

イノベーションとはそこから生まれていくわけですから。

他にも、最初に膨大な仕様書をつくり、
後から変更が利かないようにする"クリエイター"もいます。

確かに仕様書は必要です。
ですが、同時にオリジナリティを加えるための
「遊び」の部分も必要です。

私はデザイナーにイメージを伝える時、
あえて事細かに伝えないようにしています。

会話の中から意図を汲みとってもらい、
それをデザイン化してもらうのです。

「遊び」の部分を活かせないのであれば
クリエイターは単なるロボットと化します。

こうした試行錯誤の過程が何より大事で、
そこから良いモノが生まれてくる可能性が広がるのです。

「言われたことだけやる。言われたこと以上のことはやらない」
というのが非クリエイターの考え方だったら
クリエイターはまったく異なる世界観を持っています。

それはこういうことです。
「自分自身の魂で納得するレベルまで昇華する」

しかし、これはクリエイター業に限らず、
仕事全般に言えることかもしれませんね。


それではまた。


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