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【いきべん通信】10年の失敗と学習はもう終わったよ。そろそろ一年で取り戻すのさ。

配信日:2010年12月03日

「いつも学ぶんだ。もっとうまくいかせるためにね。
 世界クラスのサービスを創りたかったら、
 そうだなおそらく10年は失敗と学習が必要だ。
 そしてそれを一年で取り戻すのさ」 by Mark Pincus

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◆今日のいきべん通信INDEX
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●世界中のみんなが待っている。グリーやモバゲーが失笑される日。
●寿命3ヶ月。つまらない生きざまもネタになる。それともごっこゲームで逝きますか?
●人が動けばお金がうごく。エンタメからライフサポートへ。
─────────────────────────────────────
●まもなくTweet機能を搭載。Zen Artist
http://www.eagle-inc.jp/zenartist/intheworld
─────────────────────────────────────


GClueの佐々木です。

2010年12月6日は日本Androidの会の勉強会で、Google TVの
トピックで登壇予定です。iPhone/iPadとApple TVの関係同様に
AndroidもTV領域に進出してきました。今後のApple TVの方向性
を模索する上でも関連があると思いますので、情報をシェアし
ておきます。

Google TVはWebがチャンネルになるというコンセプトのあたら
しいテレビになっています。

Google TVの主機能をビデオ撮影しサーバにアップしておきました。
http://www.youtube.com/watch?v=240Y4CiR8Rg

キラーコンテンツ不在と思われていますが、実は全米のティーンエイジャー
に絶大な人気を誇るMusic PortalのVEVOが視聴可能になっています。
http://japan.cnet.com/news/service/story/0,3800104747,20421160,00.htm

VEVOは、YouTubeをストレージに使い最新のMusic Videoを無料で
放送しています。LadyGagaのPVはすでに3億再生されるにいたって
います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/VEVO

また、Google TVには、Cisc型のコアであるx86系のATOM CE4100という
チップセットが使われています。スマートフォン/ブックがRisc型のARMが
主流であるので、この点でもGoogle TVはAndroidの新しい流れになって
きていると思います。

12月6日のセッションでは、Google TVの内部構造や、Google TVでできる
事(Webチャネル、C2DM、Androidアプリ)やGoogle TVのキラーコンテンツ
であるVEVOチャンネルなどに関して講演する予定です。また、Google TV
と比較するためにApple TVやBoxeeBoxも持参する予定です。

======================================

日時: 2010年12月6日(月曜日) 19:00 - 21:00(忘年会 21:30ごろ)
場所:東京電機大学 丹羽ホール(淡路町駅 徒歩3分/新御茶ノ水駅 徒歩3分)
忘年会場所:ロスカボス 御茶ノ水店(ご予算5000円程度)
定員: 300名
参加費: 無料
主催: 日本Androidの会・早稲田大学
協力: 東京電機大学
申し込み: http://www.android-group.jp/


以上、iPhone-Developer-JapanのMLからの無断転載でした。

では、いきます。



~~ レジェンドストーリーは突然に ~~~
あの日あの時、秋葉でヒットアプリが生まれる。

●1/8(土)より11期生がスタート。
http://school.rainbowapps.com/


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●世界中のみんなが待っている。グリーやモバゲーが失笑される日。
============================================================

現在、大物プレイヤーがこぞってソーシャルアプリに参入してきている。
「え。ここも参入するの?」なんて暢気なことを言ってられない状況だ。
誰もが口を揃えて「勝負は半年以内」という。彼らには年末なんて言葉はない。


フェイスブックで流行ったものが、しっかりとミクシィでも流行っている。
その中で注目なのは、「モバイルソーシャルアプリこそ、我々が主導権を」という動きだ。
3年ぶりにモバゲー、グリーをじっくりやったという仲間もいたし、
コロプラ、みんクエ、クニトリもまた研究対象としてリスペクトされて来ている。

しかし、中国人も手強い。
中国のアドテックでは、「つりスタ」の画面遷移が公開され、
じっくりと研究されているのだ。


グリー、モバゲーといえば、
「まずは無料で遊ばせて中毒にしてから、お金をとる。
ポイントアフィリエイトなどの手法もまぜてマネタイズする」といった手法。

外人にとってはなんだかよくわからないはずなのが、
きちんとメソッド化されているのである。

私たちもオチオチしてられない。とにかく今は彼らから、
いろいろなエッセンスを学ばなければならない。

そう確信している中、ドイツで面白い事例が出て来た。
まるで真逆なアプローチなのだ。


●1ヶ月前に、「GEDDA HEADZ」がサービス開始された。
http://gedda-headz.com/

対応端末はiPhoneやノキアの上位機種。
しかし、ドイツのみサービス開始している。

というのも、キャラクター缶詰がドイツでしか売られていないのだ。
キャラクター人形のキーホルダーを買わないとこのゲームに参加できないのである。
キャラについているシリアル番号を入力してはじめて自分のキャラになるわけだ。

ゲダヘッズの開発の逸話。
息子がポケモンカードを買いすぎてどうにかならんもんかと、これを作った。
キャラをある程度持っていれば、一生遊べるようにという狙いだ。

ゲームの進行中でアイテム課金とかは一切ない。キャラは36名だけ。
コレクター魂に火がついても上限がある。
オンラインで決済しないから、親にも安心というわけ。

用意されたミニゲームは3分勝負。
今のところブルートゥース対戦は6ゲーム(オンライン対戦はそのうち3ゲーム)。

落ちゲー、おはじき、レース、神経衰弱、荷物落とし、
単純そうにみえて、対戦だからハマるゲーム。
意外と3分って長いなというのが正直な感想だ。

ミニゲームの数はどんどん増えていくという。

このアプリを立ち上げたら、
とにかくリアルの誰かとゲーム対戦をするしかない。
そうすればリスペクトポイント(RP)がたまる。

ひとつのキャラはずっとゲームをしていると、疲れて弱くなる。
元々の能力は「Swift」「Clever」「Tough」
というよくわからないパラメータが設定されて、
おそらくそれに「Level」という経験値みたいなものと、疲れ具合が、
対戦ゲームの中での有利不利がでるらしいのだ。

キャラはいくらでも持つことができ、ひとりだけアクティベートして使う。
残りはその間、休養してエネルギーを復活させるといった使い方。

キャラを「Free」にして、他人にあげることもできる。そうするとRPがあがる。
友達(Hood)を増やしても(Make a Friend)、RPがたまる。

Hood同士は、実際の地図上でドラゴンレーダのように、友達がどこに居るか知ることができ、
チャットをやったりオンラインでゲーム対戦をふっかけたりできる。


このゲーム、なんといっても面白いのは、
その場の友人と一緒にゲームセンターにいったような感覚になることだ。

ゲダヘッズ缶詰が日本に届いたという知らせを聞き、
受け取りに行って、みんなで、さっそくゲームをやったとき、
パンカクの柳澤さんが言っていたパンカクネット構想を連想した。

「トランプは2人じゃ楽しめないし、持ち歩かない。だから、
その場で楽しむゲーセンのようなのがiPhoneでできたらいい。」

その感じって、こんな感じなんだろう。小生はそう思った。

ダーツバーや、アイリッシュパブなんかで、
ゲダヘッズ缶(3キャラで20ユーロ)が売っていたら、
大人でも、やばいことになる。
ゲームに白熱するとキャラはどんどん疲れるので、
ついつい新しいキャラを買ってしまうだろう。


さて、ビジネスについてよーく考えてみる。

このモデルは実物のキャラを売るだけのマネタイズだ。
基本的にみんなが何体か買ってしまって、
飽和数が流通してしまったら、終わりである。
ユーロの加盟国が増えなかったらユーロ価値の上昇が終わりのように。
飽きた友達から貰って再利用できてしまう。

だから、なかなか実現しないビジネスモデルだった。

結論から言うと、今回、私が目から鱗だったのは、
RPをリアルショップでの割引還元というリアル連動を目論んでいるところだ。
ドイツでは、すでにPUMAショップが、RPを買い取ることに名乗り上げている。

モバゲーは、コンテンツプロバイダーの販促予算を「モバG化」しているのに対し、
このゲダヘッズは、RPをリアルショップの「販促予算化」をしているのだ。

インターネットを駆使しながらも、
「キャラ売上をリアル流通プレイヤーに落とし、リアルショップの販促予算をいただく」
という、リアルで完結のビジネスであるところが、次世代的なのだ。

「リアルソーシャル」といえば良いのだろうか、
それって今の現実社会じゃんってことになるが、
おかしな話、このゲームは「リアルソーシャル」なのである。


このゲダヘッズ。まだまだ発展途上で、いづれは「アルケンシティ」という街が出てくる。
そこがまさに企業販促の土地。セカンドライフとは違い「実際の店舗誘導」を促す世界。

キャラは6つのチーマー軍団で6キャラずつ。
いまのところキャラを揃えるとゲームの世界進行にどうなるのが未知数だが、
いろいろな布石を打っているかのように見える。


ゲダヘッズ陣営は早くも日本展開に興味津々だという。

ブルートゥースでは、リアルの仲間と、
そして、オンラインでは世界中の人と触れ合って欲しいと言う。

大川功の言葉を思い出した。

「世界中の子供たちが同じゲームでつながったら世界は平和になるだろう」

小生もこのプロジェクトの行く末、
特に「理想と現実」に注目して行きたい。



●最後に、いままでのモバイルオンラインゲームと異質なポイントだけまとめる。

1.実際にリアル商品を買わないと、ゲームに参加できない。
2.お金を払ったひとだけが、ゲームに参加できる。
3.アイテム課金など、進行中でのオンライン決済がない。
4.リアルの人が介在してはじめてゲームが進行する。
5.親の「財布」が安心な設計がなされている。
6.リアル購買での販促費をもらうモデルである。



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●寿命3ヶ月。つまらない生きざまもネタになる。それともごっこゲームで逝きますか?
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【12/8講義録】
「ソーシャルアプリ元年!で、結局mixiアプリってどうよ?」
  ●gumi代表 国光宏尚氏


mixiアプリが開始されてから3ヶ月あまりで、
gumiはインストール数500万人を稼いだ。

なるべく長く使ってもらおうと、
ファンクラブ系、同級生系、検定系、タイアップ系などに注力しているが、
それでもひとつあたりの寿命は3ヶ月という。

「mixiアプリは、飽きられる前に次のアプリを出す」ことが大切であることを強調した。

そういうこともあり、今はインストール数は意味をなさず、
マンスリーユニークユーザー数、ウィークリーユニークユーザ数、
の指標の方を各社は大切にしている。

トレンドゲッターなひとが、常に新しいものを探しては、仲間たちに教える。
「おもしろい、おもしろくない」というよりも、みんながやってるから入る。
みんながやめるから自分もやめる。

ユーザは、テレビにかわる、みんなで共有したい話題をもとめている。
別にそれはテレビでもいい。
逆に、テレビと連動していれば、それは話題アプリになりえる。
こんな感じで、アプリが消耗されるというわけだ。

コンテンツの作り方は、いままでのインターネット(データがたまって価値を出す)、
あるいはモバイルデジタルコンテンツ(時間をかけて企画をつくりあげる)といったものと、
ずいぶん異質であるというのが、参入各社の印象だという。
テレビ番組や映画などのように、きちんとした定型フォーマットがあって、
「旬なネタ」をそれに合わせていくようなコンテンツの作り方に近いのだろう。

ミクシィはフェイスブックともちょっと異質なプラットフォームだ。
フェイスブックは月に1000万人増えている市場。
新たに興味持ってくれる人口スピードが飽きられる人口スピードに追いついているから、
ユーザが離れているという感じがしないらしい。

ミクシィはすでに総人口が飽和状態だし、
友達との関係性が密だから、なおさら流行廃りが早いという論拠である。
おまけに、いきなり成熟コンテンツがやってきている。

フェイスブックがオープン化したのは2年前。

国光氏は、アプリの成長レベルを4世代にわけた。

第一世代:ブログパーツ的、むだにバイラル(かみつくだけで終わりといったもの)
第二世代:グラフィック重視
第三世代:シナリオ性、iPhoneとの絡み、実用性
第四世代;時間軸の概念など、複雑な組み合わせ

こういった進化を2年間かけてきたフェイスブック組と、
ヴァージン組が一緒に戦っているのがミクシィであり、
いきなり第三世代、第四世代レベルのクオリティが要求されている。
日本より8ヶ月前にSNSアプリがはじまった中国陣営。
この8ヶ月のアドバンスは大きく、すでにプレゼンスを発揮している。

流行るアプリは、ちゃんとつくりこんでおり、
日常のネタに出やすいもの、
そしてこういった進化過程の上位のものだ。

逆に流行らないアプリは、
ミクシィが用意している機能をうまくつかえていないもの。
現状ギフト系アプリは、今のところミクシィの機能がうまくなく、
憂き目にあっている。

国光氏は、いま「バブルな雰囲気」と指摘したなかで、
これからはパワープレイが残るのではないかと予想した。
DeNA、Zgynga、PlayFish、RAKOOが要注意であると。

それは、まさにZgyngaが今までにフェイスブックでやってきたことを、
みれば一目瞭然だ。

同社はゲームアイデアをパクるか買収かで、
会員数を2億人まであげてきた。

アフィア、ペット、ファーム、水族館、レストラン、
すべてオリジナルを抜いている。
オリジナルを抜いたあとは、広告宣伝費をかけて、ぶっちぎる。
フェイスブックの広告売上げの2割が同社によるものだ。

同社のフェイスブック上の会員数は、
2位、3位、4位、を足してもさらに上。
それ以下はビジネス圏外という感じ。

PlayFishはエレクトロニックアーツ社に買収されることで、
「パクられない、ブランド戦略」を描くことにした。

フェイスブックは、もうこんな状況になっており、
一開発者でできるレベルのアプリは求められず、
パクるのも大変なほど、ゲームニーズも高度化してきている。

さらに、ゲーム以外は埋没。RockYouもゲームにシフトしている。
こういった歴史観も今後の展開において、心の片隅に置いておくといいだろう。

そんな中、新しいブルーオーシャンを求めて、
フェイスブックで本命視されているのはフェイスブックコネクト。
アマゾンで友達の購入リストや書評が見えるといった、
個人のソーシャルデータをどう活用するかという分野だ。
リアルタイムのデータみならず、友達の過去を掘り出すというのもある。

ミクシィでも「コネクト」が今度は早いうちにやってくる。
ゲームだけにとらわれないことも大切だ。

広告商売の場合、クライアントにとって、
ゲームで張られていても嬉しくない。
コミュニティの中で張られた方が嬉しい。
そういった視点も商売では大事である。


最後に、モバイルならではのところのヒントをいただいた。

それは「リアルとの連携」である。

位置情報や購入などのリアルの痕跡は「生きざま」であり、
それをシェアすることで、
仲間と凝縮したライフスタイルを築きたいというニーズだ。

前述した「共通の話題」にテレビが最適だということの他に、
もうひとつもりあがるのは、「身内ネタ」。
つまりライフログにヒントありということだ。

では、PCとモバイルの対応の仕方について、
国光氏の答えは「両対応」。

みんながいつでも参加できるようにするには
両対応の方が可能性がひろがる。

「仲間うちで、より簡単に、よりリアルに、
共通な話題をシェアできるか」

これがモバイルを軸としたソーシャルの一つの鍵だ。

まだジンガもプレイフィッシュもやっていない領域に、
我々こそが躍り出るチャンスなのである。



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●人が動けばお金がうごく。エンタメからライフサポートへ。
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【12/14講義録】
「2009年のジオメディア総括、今後のジオメディア企画のポイント」
    ●関治之氏(シリウスラボ所長)

ジオメディアという言葉は、2008年に呼ばれ始めたが、
「地理的な性格を持ったメディア」の歴史は1997年に遡る。

同年に、地図会社がこぞってインターネットサービスをはじめた。
2002年のGPSケータイが生まる前にも、
基地局情報をトリガーとする簡易位置情報で、
世界初の位置ゲーム「クリックトリップ」は2001年に生まれている。
もうすでに移動距離という概念をゲーム要素にとり込んでいて、
同寸大のバーチャルな日本を旅するソーシャルゲームが存在していたのだ。

それから8年後、ジオメディアがようやく「ユーザが楽しむメディア」として
「コロニーな生活プラス」や「ケータイ国盗り合戦」がブレイク。
ソーシャルアプリの分野でも「ボクのレストラン」「まちつく」がブレイク。
現実拡張世界(AR)という分野でも、「セカイカメラ」は周知の通りだ。
iPhoneアプリでは「トラバター」が流行。

マーケティング活用としても注目されており、
企業キャンペーンでは、ホンダが「ケートラ」を出し、
「くにとり」と「コロプラ」は多くの人を、観光地へ運んでいる。

この動きはケータイのみならず、
リアルのキャンペーンでも、取り沙汰されはじめた。

渋谷のモヤイ像が無くなったキャンペーンの、
「モヤイ像はいただいた!byルパン三世」はその流れで、
オルタナティブリアリティゲーム(ARG)と言われている。

現実と仮想がゴッチャになっている世界観は
ジオメディアがもっとも得意とするところだ。


では、それまでどんな歴史があったのか。
実は地味であるけど、結構大きな動きがあった。
2004年には、グーグルがキーホールを買収、
2005年に、グーグルマップスが生まれる。

ヤフーがアルプスを買収、
ノキアが最大手のオンライン地図会社を買収、
シリウステクノロジーズが「アドローカル」のリリース、
など、ほぼ同時進行だ。

2006年にはマッシュアップアワードで、
「みんなの水遊びマップ」が最優秀賞になるように、
開発者の中でも注目の分野となる。

2007年には、国内のケータイ端末はGPSの義務化。
「ぐるなび」や「ホットペッパー」がAPIを公開。

2008年は、グーグルが「KML」をオープン化。
「今年こそジオメディア元年」とみんなが口を揃えるようになった。
ジオメディアサミットという交流会は、
いまや300人を超える規模にまで成長している。

こうして、端末の普及、オープン仕様、POIデータ、地図APIなど、
開発者にとって十分な材料が出揃い、
今年にジオメディアが元禄文化を迎えたというわけだ。

さて、ジオメディアを成熟サービス順に分類してみる。


<成熟期>

1.地図案内サービス(市場規模400億円ー500億円)

グーグルにもっとも脅威にさらされるこの分野。
ナビタイム(220万人)のようなナビゲーション、
駅探(83万人)乗換案内(640万UU)などの交通、
特定シーンに特化する「タクワリ」「終電.jp」など、
競争激化により、細分化されたなかで強みを持つサービスが生き残る。


2.タウン情報サービス

食べログ、ぐるなび、のような業種特化、
超店舗検索、gogo.gs(ガソリンスタンド情報)、
Location Amplifier(丸の内シャトルバス運行情報など)
のように、特定シチュエーション、ターゲット特化。
地図案内と違ってユーザ課金には頼れないマネタイズの難しい分野だ。


<安定期>

3.スポーツ

「波伝説」はiモードの中でも老舗。いまでもやはり健在で、
他には「ジョグノート」(ジョギング)、「SNPモバイル」(ゴルフ)、
「au スマートスポーツ」「ナイキプラス」など。


4,コミュニティ

既存コミュニティの付属コーナー、
グリーの「グリ街」、モバゲーの「タウン」。

地域コミュニティ、「eまちタウン」「ロココム(50万人)」。

自治体系地域SNS。

掲示板的な情報交換がメインで、
やや鎮静化しており、今後の復活が期待される分野。


<勃興期>

5.位置ゲーム

今年もっとも成長したジャンル。
コロプラ85万人。くにとり25万人。
まちつく300万人。ケートラ25万人。

そもそも位置情報利用の機会自体が少ないなか、
「楽しさ」でGPS機能利用を促進させた。


<黎明期>

6.AR(拡張現実)

セカイカメラ、Layar、Wikitude、
実空間透視ケータイ、直感検索ナビ、など。

iPhoneの登場により「新感覚サービス」が注目された。
ビジネスモデル模索中といった段階だ。



次に、ジオメディアの企画ポイントをあげる。

1.ユーザの行動サイクルに気を配る

「認知」→「利用」→「継続利用」→「友達紹介」→「認知」
というサイクルを意識する。

・認知するきっかけ、
・知った瞬間に使えるか、
・どんな時に使えるか、(都会でも田舎でも使える)
・思い出すきっかけ
・繰り返し使いたくなる(移動しなくても使える)
・紹介する理由(必然性、説明のしやすさ)

などを根拠づけてサービスを設計する。


2.リプレイスされにくいマネタイズ手段をつくる

・有料会員(案内/地図に有効、情報系にむかない)
・アイテム課金(ゲームで有効。ただし海外でスパム事例あり)
・店舗からの販促費(飲食、美容、不動産ではすでにPCプレイヤーあり)
 ※店舗向けの管理ツール提供、予約システム連動してるケースあり。
・広告(ロケーション系、一般的なネットワーク広告、アフィリエイト)
・タイアップキャンペーン(バーチャルお土産、FeliCaタッチ)※ARで開花。

「人が動くとお金も動く」という移動需要、宿泊需要を捉える
ジオメディアはリアルビジネスから課金できるのが強みと言われる。
JR九州では「コロプラ★乗り放題きっぷ」を発売した。
中年客がメインの煎餅屋に20代で、客単価を高く誘導した事例もある。
兎にも角にも、観光関連はジオメディアに期待している。

このように、オンラインのマーケティングコストがデフレを起こしている中、
リアルポイント(割引クーポン含め)は依然として
高い媒体価値(誘導価値)を維持しているのだ。

とはいえ、ジオメディアのマネタイズの課題も山積している。

・広告主のリテラシー
・営業効率
・プライバシー問題
・広告効果の測定

など、じっくりやっているヒマと体力をかけたサービスが、
生き残っているのも事実だ。


3.プラットフォームの変化に乗り遅れない

<ソーシャルプラットフォーム>

・Twitter
・mixi
・モバゲー

「まちつく」「ぼくレス」が好事例。


<デバイスプラットフォーム>

・iPhone

「サンゼロミニッツ」「セカイカメラ」が好事例。


その他の動向としてチャンスが伺えるのは、

・APIが揃っているandroid
・オートGPSの「ドコモiコンシェル」
・ノートPCにも対応のGeoLocation API
・室内もとれるシームレス測位
・高精度の順天頂衛生

など、あらたな技術のところに新しいビジネスが生まれる予感がある。


経済産業省も「G空間エキスポ」を2010年9月に開催をするなど、積極的だ。

そこにはこうかかれている。

「いつ・どこ情報」で暮らしが変わる、未来を創る。

国が動くのもうなづけるほど、海外はさまざまなAPIが動いている。

・Yahoo!FireEagle(アプリケーション間連携)
・Google Latitude(友達間共有)
・Where Platform(マッピングをユーザがカスタマイズ)
・NOKIA MAP API(位置連続測位、ランドマーク検索)
・Foursquare API(チェックイン機能で常連度チェック&販促)
・SimpleGeo(サーバを用意しなくてもジオサイトを作れるクラウドCMS)
・Twitter Geo API
・Layar API(セカイカメラに対抗)


最後に2010年のジオメディアのポイントを
関さんに語っていただいた。


1.ソーシャルジオメディア

ソーシャルグラフと位置情報を両方活用して実現できるサービス


2.位置ゲームとARGキャンペーン

現実世界とバーチャル世界をクロスオーバーさせたキャンペーン。


3.AR

屋内GPS、ブルートゥース、ICtタグ、決済連動、
ブラウザからの測位、OSレベルの測位の技術を駆使した、
現実世界の拡張としてのデバイス/アプリケーションの進化がある。


4.ケータイ端末のエージェント化

・他の生活インフラとの連動、
・ライフログを元にした行動予測
・最適gコンテンツのリコメンデーション
・デジタルサイネージやおサイフケータイの活用。

5.位置情報共有プラットフォーム

・友人との共有
・他サービスとの共有


こうやって見てみると、ジオメディアはこれからという気もする。
まだエンタメレベルで生活レベルまで落ちていない。

旬を飛び越えて、10年後にも残るサービスが来年あたり生まれてくるのだろう。


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