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【ビジネス選書#160129】『「借金100億円」でも不安にならないお金の教科書(北川邦弘)

配信日:2016年01月29日

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■■       ビジネス選書&サマリー

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■今週の選書
■「借金100億円」でも不安にならないお金の教科書
■北川邦弘
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■目次
・お知らせ
・選書サマリー
・選書コメント
・今週の選書
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■■選書サマリー  
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あなたの身近に迫る「お金の不安」を消す

【1】

小さな借金しかないのに、人生を悲観している人がいる。反対に、
莫大な借金を負いながら、仕事と人生を楽しんでいる人もいる。借
金は、捉え方次第で、心も生き方も変えてしまうのだ。

捉え方を変えるには、お金の妄想を捨てて真実を知ることだ。一般
に「貯金は良くて借金は悪い」「保険はまともで、株はよこしま」
「債務者は弱者で債権者は正義」ということが常識とされている。

だが、真実は逆だ。借金は貯金より良いし、株は保険より真っ当だ。
借金している人は強く、金貸しのほうに弱みがある、借金を返せな
い人にも正義があり、はぎとろうとするのは貪欲ビジネスだ。

このようにお金の非常識を知るだけで、人生の可能性は広がる。だ
から、正しいお金のセンスを身につけ、世に流布する誤った常識を
修正するべきだ。

お金の正しい使い方、増やし方を覚えるだけで、日々の不安から解
放され、引退後の将来も「下流老人」として、生活に苦しむことも
なくなるはずだ。

【2】

借金が好きな人はいない。だが、必要な借金もある。借金をしない
と得られない利益、効率も存在するのだ。にもかかわらず、借金を
怖がり過ぎて、自分の資産力を生かせない人が多い。

借金にネガティブな人は、返済できなくなった時のことを怖がり、
心配する。しかし、借金が返せなくなっても、それほど怖いことは
起きない。

むしろ、借金破たんから逃げないことで、人生が好転することさえ
ある。たとえば、一つには返済計画先延ばしであり、もうひとつは、
借金の棒引きだ。

現代社会では、返せなくなっても、それなりに再生する手段が残さ
れている。それを知らず、歯を食いしばって、血を流しながら返済
を続ければ、再生するパワーも気力も失う。もったいないことだ。

【3】

ライフプランを作ることだ。今の自分の考えが未来を作る。だから、
計画を立てるのだ。さらに、それを金額として確認する生涯キャッ
シュフロープランまで作るべきだ。

まず、日常的な年間収支計画を100歳分まで作る。次にライフイベ
ントを金額と共に入力する。そして、人生の赤字を最大限にした上
で運用に必要な利回り、つまり「人生の必要収益率」を計算する。

特徴は、赤字を最大化してから、それを実現する方法を考える点だ。
チマチマと滅入るような支出削減をしていると、かえって収入を増
せないからだ。

このプランニングをすることで、様々な可能性に気づくはずだ。早
期退職、留学、移住、世界一周の旅、セカンドハウスなど、大きな
夢を実現可能なこととして掲げることができるようになるはずだ。

このプランは、作って終わりではない。毎年見直し、修正を繰り返
すべきだ。それにより熟成するはずだ。これは、取りも直さず生き
方の見直しであり、再発見につながることだ。

【4】

アベノミクスが失敗に終われば、日本株は再び長い冬眠期間に入る。
その時は、国際分散投資をするべきだ。世界には多くの経済圏があ
り、日本人にはあらゆる投資機会を逃さないインフラがあるのだ。

「日本国債暴落」がカウントダウンと言われて久しいが嘘だと思う。
理由は3つだ。まず、日本の国債は国内でほとんど消化されている。
だから、海外から攻撃されても動揺しないのだ。

また、日本は世界最大の債権国だ。外国との比較で見れば、まだ健
全だ。さらに、日本にはまだ改善の余地がある。消費税の増税、出
生率の改善、そして企業経営の改善余地だ。絶体絶命とはいえない。

それでも、不安で仕方がないなら、次の3つがおすすめだ。まず、
国際分散投資で海外資産を持つこと。次に、自給自足生活で耐久性
を高めること。最後に、自分の価値を磨いて稼ぐ力を高めることだ。

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■■選書コメント
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お金の使い方、増やし方など、お金と正しく付き合う方法を学ぶ本
です。正しい対策をすることで、お金の不安が解消し、将来も豊か
に暮らすことができます。その具体的な方法を教えます。

誰もが、お金の不安をいだいています。それに対して手を打たず、
見て見ぬふりをしているだけでは、何も解決しません。それどころ
か、お金は減る一方です。

厳しい現実を認識したら、次にやるべきことは対策です。本書には、
一般的なビジネスパーソンが、今から何をしておくべきか、その詳
しい方法を色々と教えてくれます。

著者は、ファイナンシャルプランナーとして、3000人以上の人たち
の相談に乗ってきた人物です。彼らのお金の実情と不安、その解消
法を知り尽くした専門家と言えます。

それに加え、著者自身が「100億円の大借金」という借金を抱え、
ピンチに立たされたそうです。しかも、今も返済中とのことです。
その現実に対処したことで、お金の真理を見極めたそうです。

もちろん、本書は借金を推奨するものではありません。普通の人が、
普通に備えるやり方を披露します。家や保険、銀行や証券会社など、
お金にまつわる、あらゆることを実践的に網羅します。

アベノミクス、マイナンバー、ビットコインなど、最新事情への対
処法もおさえています。お金に対する誤った常識を修正し、センス
を身につけることで、お金の不安が勇気に変わるはずです。

お金のことで将来が不安な人、自分は一生お金が貯まらないと諦め
ている人など、お金に対する思い込みで身動きが取れなくなってい
る人に、一読をお勧めします。

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■世界で一番やさしい会議の教科書(榊巻 亮)

日本の会議って、ダメですよね。ただの報告会になっていたり、一
部の人だけ発言して、他の人は座っているだけなど。忙しいのに、
一体何のために集まっているのか。私は、無駄な会議に耐えられな
くなって、会社を辞めたところもあります。本書は、そんな会議を
徹底的に改革します。入社2年目の新入社員が、ファシリテーショ
ンの技術を駆使して、ダメな会議を変えていきます。ビジネス小説
なので読みやすい。八重洲ブックセンターではランキング1位に
なっているみたいです。きっと、今の会議を疑問に感じている人が
多いのでしょうね。

■日本人の闘い方(齋藤孝)

兵書といえば『孫子の兵法』が有名ですが、日本にもありました。
『闘戦経』です。平安時代の末期に大江匡房という人が書きました。
すでに『孫子の兵法』は広く知られていたのですが、日本になじま
ないと感じたところ『闘戦経』にまとめたそうです。中でも「兵は
詭道なり」つまり「戦の基本は欺くこと」というところに違和感を
感じ、「正々堂々と戦うべきだ」としたそうです。原文に読み下し
文を加え、さらに現代のビジネスパーソンに活かせるように、著者
が解説します。

■人生の折り返し地点で、僕は少しだけ世界を変えたいと思った。
─第2の人生 マラリアに挑む(水野達男)

すごい人がいるものです。マラリアと闘う企業戦士は、第二の人生
でも戦っています。「人生の折り返し地点で世界を少しだけ変えた
いと思った」きっかけは「フェアじゃない」の思いがきっかけだっ
たそうです。ぐっときました。たしかに50歳でもあと30年はありま
す。それまでのキャリアを活かせば、できることは色いろあるはず
です。「必要なのは、場とミッション」ミドル世代はもちろん、若
い世代にもお勧めです。

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