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【歴史・一日一話】第2576話『悪魔の詩』訳者殺人事件

配信日：2014年07月10日

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第2576話　『悪魔の詩』訳者殺人事件

１９９１（平成３）年７月１１日、筑波大学の助教授が大学のエレベーター
ホールで刺殺されました。

ただし、発見は翌日７月１２日でした。

現場からＯ型の血痕（被害者の血液型ではないため、犯人の血液型とされた
）や犯人が残したとみられる中国製カンフーシューズの足跡（サイズ２７．
５センチ）が見つかりました。

刺殺された助教授は前年の１９９０（平成２）年、サルマン・ラシュディの
小説『悪魔の詩』を日本語に翻訳しました。

１９８９（平成元）年２月、イランの最高指導者のルーホッラー・ホメイニ
は『悪魔の詩』の発行に関わった者などに対する死刑宣告を行いました。

理由は「『悪魔の詩』が反イスラム」であるからです。

そのため、事件直後からイラン革命政府との関係が取り沙汰されました。

１５年後の２００６（平成１８）年７月１１日、真相が明らかにならないま
ま、殺人罪の公訴時効が成立し未解決事件となりました。
この事件では、外国人犯人説が存在していました。

もし、実行犯が国外に居続けたと仮定した場合は公訴時効は成立していない
ことになります。

警察は証拠品として保管していた被害者の遺品を遺族に返還しています。


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