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【いきべん通信ガラケーの「冷静」と、スマートの「情熱」のあいだ。

配信日:2010年08月20日

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◆今日のいきべん通信INDEX
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●レインボーアップスからトップクリエイターが生まれる理由
●津田大介氏、現る!?モバイル氷河期のサバイブ計画
●コンピューターパワーのコンセントはいくらでもある。あとは世界を創造するだけ。
●黒船来航の後の内戦を制するのは、四隅の角のうち3つを制した者。
●イノベーションジレンマでガラケー族はみんな死に絶える。
─────────────────────────────────────
Jazz殿堂001「Count Basie」リリース。
http://www.eagle-inc.jp/music/
─────────────────────────────────────

ようやく3キロの減量に成功しても満足いかず、
なおもジョギングを続けております。

高田馬場のアジトから、左に3キロいけば、
30年前の自分が住んでいる落合、
右に3キロいけば、
15年前に青春時代をすごした早稲田があります。

たった30分のジョギングで、
10年以上のタイムスリップができるわけです。

ガラケーの10年と、これからのスマートの10年は、
実際、ほんとに近いところにあります。

かつての10年の生活に満足してしまうと、
近所の冒険だってしなくなっちゃう。

ほんと、すぐ行けるのにね。

でもほとんどの人間が何もしない。
それは、ジョギングとおんなじレベルなのです。


~~伝説の授業。レインボーアップススクール。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

素人だったあなたのアプリが全米チャートをかけあがる!

●第9期生、募集開始。iPhoneアプリ開発講座。
※9月開校はありませんので8月中に手をうちましょう。
http://school.rainbowapps.com/


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●レインボーアップスからトップクリエイターが生まれる理由
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まずは、彼らのリリース作品がどんなものか見てみよう。

●アプリ自慢
http://www.rainbowapps.jp/applijiman

なんと、販売ランキング保持者はこんな感じ。

・佐藤浩昭さん、朴さん、垣花さん(1期生)
 :カロリー管理(有料総合ランキング1位)
・島田清夏さん(1期生)
 :花火100選(有料旅ランキング1位、総合30位)
・水谷雅宏さん(2期生)
 :かけざんロボ(教育14位)たして10(教育60位)あとだしジャンケン(ファミリー80位)
・臼井廉人さん(3期生)
 :SM診断(有料総合ランキング7位)

もしこの盗人を信じられるなら、空を飛ぶことも、
湖の水を飲み干すことも、Apple銀座店で登壇することだってできるのです。


次は、彼らのオープンソースがどんなものか見てみよう。

●受講生のサンプルソース
http://www.rainbowapps.jp/sample-code

ほほう。レベル高いね。初心者だったとは思えないぜ。
受講生のおすすめページは、ほんと使えるぜ。
画像やアイコンは企画時点から使いまくるからね。

企画といえばこんなこともやってるぜよ。

●大ブレスト会議
http://www.rainbowapps.jp/brainstorming

さすがサイバーエージェント太っ腹。
30名がやって来て、お互いの企画スキルを高めあう。
アプリ企画の嫁ぎ先がなければ、Eagleが買い取るパートナーズプログラムもある。
最後の懇親会は同じビルの地下の居酒屋へ。

次は自主勉強会のご紹介。

●AppleCafe
http://www.rainbowapps.jp/apple-cafe

業界の著名人ぐらいしかめったに人を呼ばないEagleJapanBranch.
秘密の庭園を見れる、またとない大チャンスです。

盛り上がるといえば懇親会だね。

●懇親会
http://www.rainbowapps.jp/konshinkai

入学や卒業の度に行っていてもう5回目。
これを機にアプリプロジェクトが立ち上がったりする。

実は相当重要だったりするブレイクタイム講座。
業界のトップビジネスマンが聞きたい講座ばかりだ。

●ブレイクタイム講座
http://www.rainbowapps.jp/braketime

これ以外にも、シリコンバレー事情だったり、Apple最新情報など、
ビジネスディベロップ的な講座もあったりする。
5期生は大盤振る舞いで、アップバンクの村井さんとか、
ユビキタスの清水さん、コニットの橋本さんが友情出演。
これが授業料にインクルードなんだから、他ではありえないよね。


<他にもいろいろ講義以外のフォローアップ実績>

●受講者限定メーリングリスト
●開発合宿/ワークショップ(卒業生有志による開催)
●メディア取材、対外イベントへの優待
●海外視察ツアー(シリコンバレー、ニューヨーク)
●Eagle Developer Partner Program(開発資金支援)


受講生限定メーリングリストはまさに知恵袋かつ人脈袋。
これがソーシャルワークというのか、クラウドソーシングというのか。
とにかく受講生が卒業しても、アクティブに参加している、最強のツールなのだ。
よく噂をかぎつけた奴が、MLだけ追加してよ、なんて頼まれるけど、絶対にしない。
そりゃ当然だよ。受講生限定なんだからね。



●第7期生スケジュール:隔週土曜日13時-18時
8月28日、9月11日・25日、10月9日、10月16日
会場:秋葉プラザ ※1日で2コマの講義を行います。

●第9期生スケジュール:毎週火曜日19時-22時
10月5日・12日・19日・26日、
11月2日・9日・16日・30日、12月7日、12月14日
会場:秋葉プラザ


講座回数:10回(土曜日開催は1日で2コマ受講)
受講期間:2ヶ月半(平日夜開催は週1回、土曜日開催は隔週)
1コマの総時間数:時間(2.5時間/回)
受講時間:平日夜19時-22時、土曜日昼13時-18時
到達目標:iPhoneアプリを開発し、App Storeで販売(リリース)すること
募集人数:平日夜50名(秋葉原)、土曜日100名 (秋葉原)


●レインボーアップススクールiPhoneアプリ開発講座
http://school.rainbowapps.com/master



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●津田大介氏、現る!?モバイル氷河期のサバイブ計画
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先日のWWDC2010のスティーブジョブズの講演では、
「ゲームセンター」という Appleのソーシャルグラフのプラットフォーム、
そして「HTML5」が強調されました。
それに呼応するように、DeNAが「MiniNation」を本格化、
世界の各通信キャリアが、WACという団体を作り上げています。
今回は、アプリの寿命を延命すると期待される、この新しい潮流について迫りたいと思います。
またスマホ関連の最新トピックなど、よりつっこんだビジネス構築のヒントを盛り込みます。

<講師>
ユビキタスエンターテインメント代表取締役CEO 清水亮氏
トゥギャッター 吉田氏
ジークルー代表取締役 佐々木陽氏「世界のWidget市場、HTML5、 TV Widget」

2010年9月21日(火)
13:30-17:00(受付開始 13:00)

池山王:山王健保会館 2階 会議室


●お申し込みはこちら
http://www.auriq.co.jp/event/2010/det/0921.html


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●コンピューターパワーのコンセントはいくらでもある。あとは世界を創造するだけ。
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【2/1講義録】「クラウド型ベンチャーが大企業にとって脅威になる日」
        ジークラウド株式会社 Co-Founder & CEO 渡部薫氏


私たちの身の回りでほとんどのモノが電気エネルギーで動いている。
電気がなかったら、大量生産大量消費の産業は生まれなかっただろうし、
いまのありとあらゆる生活がなくなってしまう。それだけすごい発明だった。

電気が生まれたあとの時代では、どこにもかしこにもコンセントの穴が出来て、
電気がどこにでもあるという前提で私たちは電化製品を作ればよかった。

ここで「コンピュータパワー」という言葉を紹介する。
結論から言えば、近い将来に、我々の身の回りのどこにもかしこにも、
コンピュータパワーのコンセントがあるから、
そのエネルギーを有効活用するサービスを作ればいいことになる。

では、その「コンピュータパワー」を説明する。
これは電気エネルギーと、情報が持つエネルギーをかけあわせたパワーのことを言う。

例えば、あなたがメールを開くとき、WEBカレンダーを開くとき、
何かを検索する時、必ずどこかのサーバの電力を必要とする。

そのサーバが都市部にあると、電気は発電所からの送電から10分の9をロストする。
これは、非常に高コストだ。だからグーグルが発電所を作る訳である。

クラウドの使用料はつきつめると電気代と変わらなくなる。
じゃあその電気を安くすれば競争力がつく。
発電所の近くにクラウドがあれば、いままでロストしていた10分の9の電力が節約される。

いままでのビジネスは、A地点からB地点の移動距離がゼロになるところで、
パラダイムがひっくり返って来た。
今度はコンピュータパワーの移動距離がその順番を迎えている。

いま膨大な情報が氾濫している。
人が情報を食べて生きている時代に、
大切なことは、情報のTPOにあわせた選別。
選別されて捨てられるものもあわせると、情報は大量消費される。
これはロボットに任せるしかない。つまりこれがクラウドだ。

人類の大切な生活インフラは今まで、
水、ガス、道路、電気、そしてケータイだった。
そこに6つ目のインフラとして現れたのはクラウドである。

人生はクラウドに預け、クラウドから生活力をもらう。
これを言い表したのが「コンピュータパワー」というわけである。


さて、インターネットの歴史を振り返る。

1993年のネットスケープの誕生とともにインターネットは幕を開けた。
1994年にはヤフーが生まれ、
1995年にはアマゾン、イーベイが生まれ、
1997年には、インターネットエクスプローラーが生まれた。
ビルゲイツが全てを投げ打って、ブラウザ戦争はマイクロソフトによって征服された。
そして1998年にグーグルの登場である。
これまでは「ハイパーリンクの時代」と言われる。

1999年から2001年は退屈なインターネットの世界に
音楽がもたらされた時代だ。

1999年NapStarが生まれ、
2000年は世界中でブロードバンド化。
2001年にiPod&ituneの登場。

ブロードバンド化の波により、グーグルは検索市場をほしいままにし、
Appleはナップスターの終焉で寄りどころを失った
一人何千曲というデータの保管の受け皿となった。
「音楽を盗まないで」という彼らの言葉が実にシニカルだ。

ヤフーが「場所」を支配し、グーグルは「言葉」を支配した。
ヤフーは、「場所」に囚われジャングルから逃げ出せない「猿」に対して、
グーグルは、砂漠でも「言葉」の伝達を通して生きられる「人間」となった。

2002年から2005年は「人とのつながり」への変遷期。

2002年にはBlogger
2003年にはwikipedia
2004年にはFaceBook
2005年にはYouTube

ちょうど、グーグルのIPOが2004年。
グーグル以前とグーグル以後は、キリスト以前とキリスト以後のように、
グーグルが全てを再構築した。上場益は2009年まで55社の買収にあてられる。

2006年から2009年は完全に「ソーシャルグラフ」の時代に移行。

2006年にはTwitter
2007年にはCloud Computing
2008年にはiPhone
2009年にはandroid

こんな中、第二次ブラウザ戦争が勃発する。
Appleやグーグルなどが擁するWebKitとマイクロソフト陣営の戦いだ。

争点は、AjaxやJavaScriptが速く動くこと。
さらにいえば、クラウドもセットで速く動くこと。

それはインターネットのモバイル化が後押ししている。
モバイルデバイスでCPUを高速回転するよりも、クラウドに任せればいい。
モバイルデバイスに任されたことは高速表示に他ならない。

「手元は高速。雲は強力」
これが出来たところが、今後のインターネットの世界を制する。


一方で、世界人類は、この世界をどう見ているのか?

結論からいうとデジタルネイティブ世代は、もとめている教育が違う。
情熱があれば、知識はいつでもどこでも手に入る。知識を覚えるなんてナンセンス。
誰とどのようにコラボレーションしたいかを求めている。
そのために彼らが大切にしているのが「プロフィール」。
自分がどういうもので何ができるのかをネット上に置いておけというのが
彼らのエチケットだ。

我々の上の世代はスーツ族で、我々はジーンズ族。
そんなことは彼らにとってどうでもよく、彼らはプロフィール族なのである。

こんな潮流で、日本の現状は、梅田望夫氏が言うように残念な状態だ。
ひまつぶしのゲームしか流行らせない、モバイルを使いこなすのが宇宙一な若い世代がいる。
その親の世代(45歳〜55歳)もケータイは直接の命令用には使いこなすが、
ITリテラシーはほぼゼロ。この親子世代が今のICT国家への成長を妨げている。
私たちの子供世代が持ち上げるまで、日本は前途多難だ。

そのような日本のITリテラシーの教育の惨状は置いといて、
世界の潮流に戻すと「情報を食べる世代」の3種の神器は、
「ケータイ、ネット、ソーシャルグラフ」である。
何かひとつかけると死んでしまうぐらい大変なことになる。

ソーシャルグラフの3重要ステップは、
「Find」「Follow」「Feed」の3つのF。

自分にとって重要な情報源になる人を見つけ、
フォローし、良い情報があればRTをつける。
あるいは自分もいい情報を与える。


これは我々の仕事のあり方に置き換えて見ても有用だ。

「コンピュータパワー」のコンセントを差し込めば、
あるプロジェクトを推進するにも、その相手が見つかり、
会社の枠を飛び越えてコラボレーションができる。

そんな人間もクラウドによって仮想組織ができるわけだから、
「Find」「Follow」「Feed」は、社会人として大切な行動指針となる。

人を囲っても意味はない。土地をおさえ、流通網を構築しても意味はない。
もはや資本が経済の中心ではなく、人間の能力も「情報力」で勝負するしかなくなった。


今までは「市場」があって「モノ」があればなんとかなった。
そこに「言葉」を通して「情報」が流れたのがインターネット産業だった。

もはやそれだけでは、うまくいかず、
誰かの「協力」をあおぎ、利用者はソーシャルグラフを「共有」する。
そういった流れで新しい利用シーンを「創造」していかなくてはならない。
それを推進していくのが「コンピュータパワー」である。

2020年には全ての家電が情報家電になると言われる。
各国政府もバカじゃない。情報が流通すれば経済発展になることを知っている。

2018年までにコンピュータパワーのインフラが全て整備されるだろう。
そのときにコンピュータパワーが供給されない、電化製品はタダのハコになる。
コンピューターパワーが供給されない、ネットサービスはタダの紙芝居になる。

グーグルは既に、世界に40カ所、400万台のサーバを並べて、
全人類にコンピュータパワーを与える供給源になろうとしている。
アマゾンは、コンピュータパワーでできた新しいエネルギーをも流通させようとしている。
フェイスブックでは、人類のコラボレーションによる新しいエネルギーを創造しようとしている。

もうボクらはインターネットの色々なことを考えなくて済むようになる。
それは、東京電力とコンセントにすべてお任せした家電メーカーのように。

コンピュータパワーを如何に人類のために使いこなすかが重要なのである。
そのコンセントは、全ての人が持っているスマートフォンというわけだ。


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●黒船来航の後の内戦を制するのは、四隅の角のうち3つを制した者。
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【1/15講義録】「逆襲のオールドメディア」
         ●ケータイマイスター(覆面講師)


2009年は、iPhoneやアンドロイド、そしてオープンの波。黒船来航の年だった。
この次に起こるのは「内戦勃発」。歴史はそう語る。

結論から言えば、オールドメディアがネットを習得する方が先か、
ネットメディアがコンテンツ制作能力を先人並みに習得する方が先かの全面戦争である。

もちろん、この二項対立は講座上の建前であるから、
ネットにせよ、オールドメディアにせよ、
あぐらをかいているメディアが凋落するだけのことだ。

さて、各メディアについて、さらっと概況をおさえる。

新聞業界は市場2兆円。約5000万部はよこばい。
広告減だけが2000年以降続いている。
画期的な事件は、去年のiPhoneアプリを無料で提供する産経新聞。
今春からは日経のWEB新聞がスタート。
毎日新聞は共同通信に加盟。つまりは地方紙同然となり、支社をたたむ。

出版業界は消費売上は2兆円、広告で6000億円の市場。
一般書籍は9000万部でほぼ横ばいだが、雑誌は11000万部まで落ち込んだ。
出版不況とは「雑誌が売れないこと」を指している。
広告離れがある上に部数低下による広告価格割れのダブルスパイラルは見るも無惨。
去年から、休刊(廃刊という言葉を通例つかわない)の名物雑誌があいつぐ。
逆に広告売上げを出したいがために積極的に刷って倒産危機に陥る出版社すらある。
このままいくと、取次のあり方にもメスがさされるだろう。
書店も無惨、この5年で5000店が減り、17000店が存命という状況だ。

広告の落ち込みがモロに直撃するのはテレビ業界。
売上の7ー8割を広告に頼る業界である。
テレビ業界は「その時代の寵児と添い寝する」といわれる。
去年は、テレビ業界を食わせる色男があらわれなかったということだ。

このように、広告の落ち込みがマスメディアを焦らせている。
2000年からGDP対比で広告費は落ちているのだ。
日本の産業自体の衰退がマスメディアの体力を消耗させている。

とはいえ、ネットメディアの売上げと桁が違う売上げを数社でもっているのがマスメディア。
簡単に変わるわけがない。何せ今まで培ったビジネスモデルが強固のために、
社員はみな「中身さえよければいい」という環境で生きている。電卓をたたかなくていいのだ。


逆を考えれば、これはネット業界にとっては脅威だ。
職人技とも言えるコンテンツ制作力は一朝一夕では培えない。

そういう奴を雇えばいいじゃんと思うが、
ネットには現状、フォーマットがない。

テレビ番組にせよ、雑誌にせよ、
編集や取材など仕事の段取り、見栄えのメリハリ、など
フォーマットという秘伝のタレのつぼがある。
テレビならではのフォーマットに生放送がある。
これを単にネットでやってもうまくいかない。

彼らにとって、メディアは単なる伝達手段ではない。

主張と言えばいいのか、
美学と言えばいいのか、
社会使命といえばいいのか、
フィロソフィーといえばいいのか、
レゾンデートルといえばいいのか、

われわれが、とにかく「めんどくせえ」と思う輩なのである。

ネットでもフォーマットは当然あるだろうが、
その前に手を動かせというネット業界では無理である。

つまり、オールドメディアには、
到底くつがえられないコンテンツ力があるのだ。

ここで、「勝負を分ける四隅」という概念を紹介する。

・コンテンツ
・インフラ
・ID(顧客リスト)
・市場(ストア)

このうち3つを制すればチェックメイトという論点だ。

アマゾンのキンドルは、インフラについては、
通信キャリアを土管化という無力化をし、
出版社と組んで、ビジネスモデルを完成させた。

アップルも同じく、iPhoneではコンテンツの利権を
通信キャリアに渡しはしなかった。

新聞やTVがもっていない経営資源は、ID(顧客リスト)。
マーケティングに必要なパーソナライズが出来ない。

IDをどう持つか、
IDを持っているところとどう組むか、
これはオールドメディアの逆襲においてアキレス腱となる。

読売は、販売店と連携し、「yomiDr.」のIDを販売、
レベニューシェアをしていると想定される。

宝島社は全誌あげて、ECとの連動。

新聞にしてみれば、全部オンライン化すれば、
いまの自社読者数規模で月1300円で販売を同じ利益をあげることができる。

雑誌にしてみれば、10%の読者が定価の7倍を買ってくれたら、
同じ規模の商売になるので、2倍の収益構造となる。


最後に、視点をネット業界にうつそう。
私たちのテクノロジーと野望は、社会にすごいインパクトをもつ。
まるでエジソンが電気を発明したときのようだ。

大昔、製造業のコアは発電能力であった。
そこにゼネラルエレトリック社たちがプラットフォーム化してしまい、
発電所、送電所、がそれぞれできた。

いまの出版社は本を刷るといっても印刷機をもたない。

われわれが顧客や生活者からいただいている役割は、
クラウドコンピューティングですまされてしまうかもしれない。
少なくとも、テクノロジーを切り売りしている限りは。

我々もまた、四隅の3つを抑えなくては生き残れない。
いや生き残れたとしても、どこかの下で冷や飯を食わされるということだ。

黒船来航に対して目を背け、
内戦にも見て見ぬふりの輩には、もう明日はない。
それが、オールドメディア出身だろうと、ネットメディア出身だろうと。

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●イノベーションジレンマでガラケー族はみんな死に絶える。
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MMSA特別セミナー「私の考えるモバイルビジネス」

【3/4】「モバイルインターネットの展望」
       ●孫泰蔵氏(MOVIDA JAPAN代表)

馬車の時代が自動車の時代におきかわる過程において、
馬車の会社は自動車にシフトできずに死に絶えた。

このようなパラダイムシフトのときに、
よく言われる言葉は「イノベーションジレンマ」。

実はガラパゴス時代は昔にもあったと孫氏は言う。
「マイコン」がそれだ。

NEC、SHARP、富士通などがこぞって独自仕様の世界を作り上げて来た。
しかし、インテル/マイクロソフト陣営の掲げるPC/AT互換機(DOS/V)に屈服した。
結局、日本勢もいわゆるPCを作ることとなった。

これが今のガラパゴスケータイにすごく似ているというのだ。
日本の強みを出せるのは、
モジュール技術、コンテンツ、ファッションカルチャーだ。
つまりアンドロイド陣営に今のうちに乗っとけと言ってように聞こえた。

日本で絶対的な地位をとるか、世界で勝負するか、
どっちかで中途半端ではすまされないと結論づけた。

世界で勝負するならテクノロジーかコンテンツ。
日本で絶対君主になるのなら、「サービス化」。
なぜなら海外からコンテンツやテクノジーは入ってくるからだ。

iPhoneはこの1年で15万アプリがリリース。
androidだって今年は4万アプリがでると予想される。
もう現地法人をつくらなくていい。
端末サブスクライバ42%のシェアのアジア圏がグローバル化すると、
欧米から比べて相対的に日本の強みが出る。

今まで世界の3000機種向けに移植しなくてはならなかったアプリが
何個かだけ作ればいいようにプラットフォームが収斂していく。
この千載一隅のチャンスを我々は逃してはならない。

いますぐに馬車から降りて自動車に乗り換えるべきである。

では順を追ってまとめてみる。

まさに2010年はイノベーションジレンマの時代。
スマートフォン化がどんどんすすむ。

孫氏のいうスマートフォンの定義は、
今までのケータイと桁外れにネイティブAPIをたたけるもの。
今後、GPSや加速度センサーやカメラや録音などがついていないPCは、
スマートフォンにとってかわる。
Beyond3Gのモバイルブロードバンド時代はそれを後押しする。

現にPCの出荷台数は2.7億台で1日2時間の利用価値。
それに対し携帯電話は11億台で1日24時間。
数の論理で大きいものが勝つ。
ミクシィだって70%のトラフィックがモバイルだ。
2011年にはPCをスマートフォンが3.5億台で上回るとされる。

イノベーションについてゲームプラットフォームの変遷の歴史が例に出された。

ゲームボーイは「持ち歩ける」ことをもたらした。
任天堂DSは、タッチペンによって「趣味、実用のゲーム化」をもたらした。
iPhoneは、アップストアによって「グローバル化」をもたらした。
そして今度のイノベーションたるべきは、「コミュニケーションのゲーム化」である。

常時ネットワークとアドレス帳、いろいろな機能をゲーム化するというところに
チャンスがあると孫氏は言う。

すでに、ツイッターやミクシィが一気にタイムライン化させる
タイムスケープはキラーアプリとして、その片鱗をみせている。


今回、孫氏の話の中で中心となったのは「ソーシャル」のテーマ。
フェイスブック、ツイッター、ユーストリームの系譜を紹介した。

フェイスブックはザッカーバーグがハーバードの生徒たちと
連絡とりあうようにしたウェブサービスだ。
代返とかノートの貸し借りだとか、サークルの集客とか、
そんなノリだったのだろう。

学生仲間からこの機能を追加してくれという要望に
ザッカーバーグは素直に取り入れない。
APIを渡すから勝手に作ってくれと。

こうして66万人のディベロッパー、5万のアプリ、
毎日140アプリが増えるブラックホールが生まれた。
現在3.5億人、月間のアクティブは1.5億人。
まもなく世界一のトラフィックになる見込みだ。
70%が米国以外という。

ツイッターはフェイスブックをもっとそぎ落としたもので、
公共インフラを目指している。

エバンウイリアムズは、BLoggerを売り払い、
最初から作り直したのがこのつぶやきインフラだ。
機能拡張は一切ない。ご自由にみなさんお使いくださいと。
「ビジネスモデルは一切ありません」という。
こうして1億人を集め、「10億人の鼓動」を目指している。

そこに続くのがUstreamとなる。

放送のあり方が変わった。
タイガーウッズの釈明会見はまずユーストリームで行われた。
「編集が加えられたものは嫌だ」というニーズをとらえたのだ。
まずリアルタイムにユーストをしてから、各メディアにデリバリーされるという図式である。

当然ストリーミングのあり方も変わる。
何せタダで誰でも使えるのだから。

「今から配信をはじめます」といってつぶやけば、
徐々にひとが集まってくる。まるで火事の現場のように。

ソーシャルの波をとらえたこの3つのプラットフォームに
乗る方だって、あり方が変わって来ている。

ロックユーは開始18ヶ月目までのユーザののびは、
ヤフーやイーベイなどとさほど変わらなかった。
しかし、18ヶ月目から23ヶ月目までで5倍に急上昇した。
いままでのサービスは急にあがることなく一定の角度を描く。

おもしろいのは最初の出だしは、
今も昔も変わらないということ。

ソーシャルなしくみがあるとはいっても、
ソーシャルの中でブランドが確立されなくては、
広がりは生まれない。18ヶ月は辛抱が必要だという教訓に聞こえた。

最後に孫氏の最も印象的だったの言葉を紹介する。


「ウェブサイトは忘れろ」

PCはまもなく死に絶える。

いままでPC向けのウェブサイトは共通化が難しかった。
表現力と利用シーンにある程度制約のある方が
世界的な共通化がしやすいはずで、それがスマートフォンによって可能となる。

だから「今のウェブサイトの常識を忘れろ」というわけだ。

確かにEagleはブラウザを否定したところから創業をはじめた。
さらにソーシャルグラフも過渡期の現象として、否定をしている。

インターネットの申し子として、
モバイルの申し子として、
我々のやるべきことは、「平和への活用」である。

米ソ冷戦の終焉により解放されたこれらの
テクノロジーのバトンを渡された私たちの宿命なのだ。


~~伝説の授業。レインボーアップススクール。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

レインボー。すべてを変えていきます。もう一度。

●第9期生、募集開始。iPhoneアプリ開発講座。
※9月開校はありませんので8月中に手をうちましょう。
http://school.rainbowapps.com/


~~~~過去の講義録をPDFで見たいアナタに~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

モバイル夜間大学2009総集編。(全講座収録!)
モバイルマーケティングのススメ。9000円
ソーシャルのススメ。5000円
経営のススメ。8000円
スマートフォンのススメ。6000円
脱ガラパゴスのススメ。5000円
キャリアメイクのススメ。5000円

http://www.mag2market.com/profile/838/

※一度購入済みのシリーズはご感想と引き換えに、
最新版とお取り替えいたします。
◎モバイルのプロたちが読んでいる「いきべん通信」
のバックナンバー・配信停止はこちら
http://archive.mag2.com/0000285643/index.html





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