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DailyDramaExpress2010/08/14美丘(6)

配信日:2010年08月17日

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★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/08/14 (Sat) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.土曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 土曜日の連続ドラマ
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タイトル 美丘
局  名 日本テレビ系
放映日時 土曜21時
キャスト 峰岸美丘(吉高由里子)
 橋本太一(林 遣都)
 笠木邦彦(勝地 涼)
 五島麻理(水沢エレナ)
 北村洋次(夕輝壽太)
 佐々木直美(中村静香)
 峰岸 始(寺脇康文)
 高梨宏之(谷原章介)
 峰岸佳織(真矢みき)
原  作 石田衣良「美丘」(角川文庫刊)
脚  本 梅田みか
主題歌  福山雅治「蛍」(ユニバーサル J)

あらすじ 第6話「いらない命なんてないんだよ!」

 2人で暮らすことになって、美丘(吉高由里子)はおおはしゃぎ。
さっそく住む部屋を探しに太一(林遣都)を引っ張り回した。
「ねえ、なんか希望ある?」
 次々と聞いてくる美丘に太一は気遅れ気味だ。しかし家賃が高くて
なかなか気にいった物件がない。

 住宅誌を持ちながら太一と美丘が大学にやってくると、邦彦(勝地
涼)たちが向かいからやってくるのが見えた。同棲を始めると聞いて、
邦彦たちは信じられないという顔をした。太一も美丘も気まずい雰囲
気を感じてそそくさと行ってしまったが、麻里(水沢エレナ)だけは
たぶん美丘の病気と関係があるのだと思った。

 太一は運送屋のバイトを始めた。慣れない仕事に疲れた面持ちでい
ると、美丘からいいアパートが見つかったとメールが入った。

 その物件に行ってみると、たしかにいい物件だったが、1年後に取
り壊し予定なので安いのだという。太一はそれならやめようとしたが、
美丘はここでいいと言う。
「やったね、今日からあたしたちはここに住むんだよ!」
 そう言う美丘は本当にうれしそうだった。これからは美丘にとって
自分だけが頼りだと太一は実感した。記憶障害などいろんなことにケ
アしていく必要があるのだから。

 アパートに行く前日、美丘は「お世話になりました」と頭を下げた。
「嫁に行くわけでもあるまいし」と殊勝な美丘に始(寺脇康文)も佳
織(真矢みき)も苦笑した。それでも「「いつでも戻ってきなさいよ」
と温かく声をかけた。

 引っ越し当日、太一と美丘は2人で荷出し作業を始めた。
「た〜いち!」
 不意に邦彦の声がした。見ると洋次(夕輝壽太)、麻里、直美(中
村静香)もいる。麻里の発案で手伝いに来たのだと言う。思いがけな
い気遣いに太一も美丘も自然と笑みがこぼれた。

 荷運びは楽しく進んだ。
「あたし掃除機取って来なくちゃ」
 美丘が言った。しかし掃除機はすでに運び込まれている。
「誰か運んでくれたんだ。ありがとう!」
「えっ、いやだなぁ、美丘さんがさっき自分で運んで来たじゃない」
「……」
 他の人はよくあることと思ってるようだが、美丘の表情は険しくな
り、太一も不安を覚えずにはいられなかった。
「ねえ、これから海に行こう!」
 急に美丘が言いだした。みんないるし、車あるし、みんなで行ける
時なんてそんなないぞーっと美丘がいたずらっぽく言った。
「なあ、行こうよ」
 太一も後押しした。それでみんな引っ越しを止めて海に繰り出した。

 久しぶりにみんなでわいわいはしゃいで、解放感に浸れた。考えて
見れば就活に頭を悩ませていて、こんなふうにくつろげたのが楽しか
った。

 そんな中、堤防先に1人の中学生くらいの女の子が立っていた。明
らかに様子がおかしい。美丘が声をかけた。すると「来ないで!これ
から死ぬんだからっ!」と泣きながら叫んだ。

 慌てた太一たちが口々に止めたが、「あたしの気持ちなんて誰もわ
からないんだから」と聞く耳を持たない。美丘の目に「死ね」とか書
かれた教科書があった。
 美丘は言った。「あたしは止めはしないよ。だけど、死ぬならあな
たの命をあたしにちょうだい」
 邦彦たちは顔を見合わせた。何を言っているのだろう?
「あたしは半年くらいで死ぬ。頭の中に治らない病気があるの。なん
であたしがこんな病気になるんだろうって思った。だけどある人が教
えてくれた。生きているってそれだけですごいんだって。だからあた
しは短い命だけど最後までちゃんと生きようって決めた」
 美丘は笑顔だった。そして女の子に近づき抱き寄せた。女の子は泣
き崩れた。でも思いとどまってくれたようだ。

 海から戻って、美丘は改めて自分の病気のことを打ち明けた。記憶
障害が起きていること、手術もできないし、あと半年くらいしか生き
られないこと、すべてを話した。太一も言った。
「病気のことを知った時は怖くなったし、どうしていいのかわからな
かった。みんなを傷つけもした。でも美丘からいろんなことを教えて
もらった。大事なことを後回しにしない、伝えたいことを伝える、
1日1日のこの瞬間を精いっぱい生きること……。だから俺は美丘の
傍にいるって決めたんだ」
「太一くんと暮らすのはあたしの最後のわがままなの。みんなにも迷
惑かけるけど、許してね」
 邦彦たちは重苦しい思いで聞いていた。

「美丘さん、あたしたちにできることは何?何でも言って」
 そう切り出したのは麻里だった。麻里は泣いていた。
「ずっと、ずっと友達でいて。あたし友達なんていらないって思って
たけど、みんなといて、友達がいていいなあって思えたから」
 この先、いろんなことができなくなる、みんなのことも忘れて行っ
てしまう。
「それでも友達でいてくれる?」
「当たり前だよ」
 みんな一様にうなずいた。太一たちは自然と手を差し出し、みんな
で手をつないで輪になった。
「これから、みんなで支え合おう」

 みんな泣いていた。けれどいつのまにか笑顔が浮かんだ。



寸  評  麻里たちが引っ越しを手伝ってくれたことで、美丘も信頼感を抱
き、みんなに自分の病状を打ち明けた、という感じだと思いますが、
ちょっと期待していた方向とは違うかなという印象です。テーマは恋
と愛と死を見つめるといったものだったような気がしますが、そこに
家族や友情が入り込んでくると言うか、侵入してくるといった感があ
ってずれているような気がするのです。もっと太一と美丘に焦点をあ
てたストーリーでもいいと思うのですが。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 今年度から国家主導で残業規制が入ってきたそうで、月60時間を超える残
業に対してはペナルティ的意味合いを込めた賃金割り増しが決められたようで
す。そのため、全社的にいろいろなキャンペーンが行われています。日本の労
働生産性の低さを挙げる統計を出したりとか、早帰りバッチの配布とか様々で
す。しかし働きすぎという指摘は20年も30年も前から外国に言われ続けて
きたことであり、今頃なぜ本格的に?という気もします。(けん)

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