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結局クラウドって何?普通のサーバーと何が違うの?

配信日:2012年02月29日

サーチマン佐藤です。
こんにちは。


先日からご連絡している
↓「クラウドの開発体験講習」関連の話で・・・・
http://www.searchman.info/lesson/moushi_gaej.html


前回
「東日本大震災で威力を発揮したクラウドサーバー」
というメールを出したところ、読者から
こんなお便りを頂きました。


↓ここから
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いつも楽しくメールを拝見させていただいております。
今回は今までのメルマガの中で一番驚いたので、
メールをさせて頂きました。

と言うのは、
クラウドは膨大なインフラだという結論に
今までの自分の常識が壊された気分だからです。

・・・中略・・・・・

弊社もASP事業を行なっているのですが、
営業から「今流行りのクラウドだよね」と質問されて
「クラウドだよ」と回答したのは本質的には間違いだったわけですね。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
↑ここまで


確かにクラウドとは、色んな人が(勝手に)色んな定義をして、
ぐっちゃぐちゃになってしまっています。

でもね、一つ覚えておいて欲しいのは、
「じゃあ、クラウドと既存のサーバーとは何が違うの?」
という質問に、技術者だったら(自分なりに)
スラスラ答えられないといけない、ということ。


もちろん、営業の人が売りたい気持ちはわかりますけどね。

でも、何でもかんでも(既存のASPサービス)も丸ごと、
「うちもクラウドです」と言ってしまうのは、
ちょっとなあ、という気がしないでもない。
だって、

「言えばいい」って思ってるでしょ!(苦笑)。


また別の読者からは、こんな質問もきました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【質問】
クラウドとは?
・落ちにくいサーバの構成をしたサーバ群のコト?
・サーバ上で動いてるAPIのコト?
・結局クラウドとはどこのことを指しているの?

という感じの疑問が残りよくわかりません。

どこのなにを指す言葉なのでしょうか。
「明確にどこの何」という言い方が出来ないものなのですか?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

では、さっきのお便りとあわせて、
この質問にも答えていきますが、その前に、
まず一つ知っておいて欲しいことがあります。


それは、「クラウド」と言われるサービスは、
各会社によって全然違うということ。


例えば、
「クラウド」と言えば有名なのは「Amazon」と「Google」がありますが、

「Amazon」の「クラウド」サービスは、
インターネット上の(Amazonの)サーバーをユーザーに貸すだけのサービスです。

だから、ユーザーはそのサーバに対して
OSをインストールしてWebサーバやDBサーバを「自分で」作る必要があります。
(HaaSサービスとも言われてます)

これだとレンタルサーバと何が違うのか?という疑問もわくでしょうが、
前回も言いましたが、その違いはAmazonの強烈な「インフラ」を使えるということ。

これが違うんですね。


そう、つまり「クラウド」を理解するには、
この強烈な「インフラ」の違いを意識することが大事。

この強烈な「インフラ」を前提としてこそ、
初期投資も安いし、冗長性もあるし、料金も従量制になってくる。


一方の「Google」(今度の講習で使うGAE)は、
自前でOSをインストールできないし、
DBだって(Google独自の)BigTableを使うことが指定されます。

だからユーザーはその使い方を覚えてプログラムを書くだけ。
そういうサービスなんですね。
(PaaSサービスとも言われてます)

表面的な(クラウドと言われている)サービスは
「Amazon」と全然違うでしょ。


でね、言いたいことは、
そういう「Google」と「Amazon」、
両者の違いはあるにしても、

初期投資も安いし、冗長性もあるし、料金も従量制になっている
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ここは「Google」も「Amazon」も共通なのです。

何故なら、両社とも強烈な「インフラ」を持っているから。
そこが「クラウド」と言われているサービスの特徴です。


そう。つまり酷なのですが、それの意味するところは、
お金が無い会社は「クラウド」サービスを提供できない。


余談ですが、その昔、私は自宅サーバーをたてて、
お客さんのホームページを預かって、
「簡易レンタルサーバ屋」を副業でやっていたのですが(苦笑)、
そんな私には絶対に「クラウド」サービスは提供できません。

だって、お金がないから
そんな強烈な「インフラ」を構築(投資)できないんですね。


そんな「インフラ」を作れないってことは、
つまり、私の家が停電になったり、
膨大なトラフィックがあれば、
その瞬間、ホームページが落ちるわけです。


冗長性のかけらもありません。


だから、もちろん私の自宅サーバーは
「クラウド」とは呼べない。

それをクラウドと言ったら、
まさに詐欺でしょ!(苦笑)



まー、これは私の個人宅の話なので極端としても、
小さいレンタルサーバー屋とか、小さい会社のASPも、
この話の延長線上にあります。

そういうところは、
どうしたってGoogleやAmazonのような
強烈な「インフラ」を作れないのです。

だから、「クラウド」事業に参入できないのです。
(もちろん技術の問題もありますよ)


で、ここで質問に戻りたいのですが、

「クラウド」とは、
ある会社によっては
落ちにくいサーバ群だけのことと言ってもいいし、
ある会社によっては、
WebサーバやDBサーバを含めたサーバと言ってもいい。


ただ共通しているのは、
強烈な「インフラ」が前提となっているということ。

その強烈な「インフラ」の上で何をサービスするかは、各会社次第。
そんな状況になっているのが「クラウド」だと意識することが大事。


でもね、強烈な「インフラ」と言っても、強烈の定義もないんですね。

だから、どう見ても強烈でない「インフラ」なのに、
ただのレンタルサーバなのに「クラウド」と言っちゃっている
痛い会社もあるわけで、そういうのが混沌としているのが
今の状況なのです。


それに加えて、雑誌やテレビCMの影響もあり、
どうしたって一般の人は、
「実現力クラウド」とか、
「クラウドでホテルの予約ができます」とか、
わけわかんないイメージで捉えてしまいます。


確かに、色んな人が勝手に言いだしたおかげで
「クラウド」とは何か?という定義は混沌としてしまいました。


でも、我々技術者は少なくとも、
そういう状況は理解することが大事です。

そして少なくともクラウドと呼ばれているサービスを体感すること。
(最後、手前味噌になってしまいますが)
それが、今回の講習になります。


是非、↓から一緒に勉強してみましょう。
http://www.searchman.info/lesson/moushi_gaej.html


以上、今日は読者からのお便りと質問に回答してみました。


ではでは。
またお会いしましょう。

ありがとうございました。


●追伸
Googleのデータは、BigTableと呼ばれる形式で保管されています。
世界中のWebサイトの情報は、このBigTableに保管され、
Googleの検索結果として反映される仕組みになってます。

ちなみに言っておきますが、BigTableの構造は
OracleなどのRDBとは全く違いますからね。

今回の講習では、BigTableも体験してもらいますが、
いずれはBigTableとRDBの違いをメインにした講習をしたいと思っているのですが、

その講習の前提は、
↓の講習を受けたことになると思いますので、
http://www.searchman.info/lesson/moushi_gaej.html

そういうことに興味がある場合も、
是非、今回の勉強会に参加してくださいね。


以上、では本当にお別れです。
ありがとうございました。

またお会いしましょう。


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IT技術を詳しく解説:サーチマン
http://www.searchman.info/index.html
発行者:佐藤



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