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マインドリーディング入門:アサヒビールの「目利き調査」

配信日:2009年06月22日

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        「顧客の専門家」を目指そう!
         マインドリーディング入門
                       2009年06月22日
No.736
                     Written by 松尾 順
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○マインドリーディング入門は、お客さまの心を的確に読み取る
 ことができる「理論」や「知識」「ノウハウ」「スキル」を
 マスターするために役に立つ内容をご提供します。

○目指すところは、「顧客の専門家」です。
 商品やサービスの知識が豊富な専門家であるだけでは、
 売上げをあげることは難しいですよね。

○むしろ、お客さまの本当に求めているものを的確に理解できる
 「顧客の専門家」になれば、売れる商品・サービスを開発し、
 心の通うコミュニケーションが楽々とできるようになりますよ。

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こんにちは。マインドリーダー、松尾です。
当メルマガをお読みいただき、ありがとうございます!


またまたお久しぶりですいません・・・!


今年(09年)4月、
新橋にオープンした‘全席喫煙可’の

「カフェ トバコ」

が愛煙家の人気を集めているようですね。

日に何度もやってくるお客さんもいるようです。


以前、青山・骨董通りのレストランの入り口に、

「喫煙席あります!」

という張り紙が貼ってあるのを見て、昔なら

「禁煙席あります!」

という張り紙が普通だったのに、
時代も変わったなと思ったものでしたが、

「カフェ トバコ」

のような「喫煙可」を前面に打ち出す業態まで、
とうとう出てきたか・・・と感慨深いものがあります。


まあ、私自身はタバコを吸わないので
あまり関係ないのですが、昨今の愛煙家の方々
の肩身の狭さは、はたから見ていても相当つらそうです。

でも、歩きタバコだけでは、
どうかやらないでくださいね。

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■アサヒビールの「目利き調査」


アサヒビールでは近年、
ビール系の新製品を出す際に、

「目利き調査」

を必ずやることになっているそうです。


「目利き調査」の協力者である一般消費者は、
新製品の「プレスリリースの内容」を見ただけで、

当該製品が売れるかどうか

を高い精度で判断できる人たち。


アサヒビールでは、こうした、いわゆる

「目利き」

の人たちをオンラインで組織化し、
新製品の早期の需要予測に活用しています。


例えば、「クリアアサヒ」は、
目利き調査の結果によれば、高い確度で、
ヒットすることが予測されていたそうです。


さて、当調査の、
実際の調査内容は以下の通りです。

--------------------------------

[発売前調査]

・当該商品が売れるかどうかの判断をしてもらう
・当該商品の評価ポイントや印象を聞く(自由回答)

[発売後調査]

・発売後の商品評価を同一人物に再度行ってもらう

---------------------------------

アサヒビールの委託を受けて、
目利き調査の研究を担当したのは、
慶応大学商学部教授、清水聰(あきら)氏。


清水氏によれば、
従来の新製品の需要予測調査には、
次のような問題がありました。

・発売後13-26週間の実売データからわかる

 「トライアル率・リピート率」

 に基づく予測精度は高いが、コンビニなどでは
 売れ行きが良くないと4週間ほどで撤去されて
 しまうため、発売早期での予測はできない。
 (13週間以上も店頭に置かれている時点で既に
  ヒット商品である・・・) 

・そもそもどんな人が買っているのか、
 またなぜ買っているのかがわからない。


しかし、目利き調査の場合、
プレスリリースの段階で新製品の売れ行きを
予測することができます。

目利きの人たちが「売れる」と判断した商品が、
発売後どの程度売れたかを検証した結果を見ると、

相関係数:0.91

という商品もあり、予測精度は極めて高いそうです。


したがって、発売初期における生産過剰や、
逆に品不足による機会損失のリスクを低下させる
ことが可能です。

また、競合他社の新製品の売れ行き予測だけでなく、
その商品のターゲット層や評価のポイントなども
把握できるため、競合対策を踏まえた自社新商品の
改良やコミュニケーション施策の修正にも十分間に
合う可能性があるのです。


ところで、目利きな人たちは、
商品カテゴリーに関わらず買い物好き、新製品好き。

つまり、豊富な消費経験を持っていることに加えて、
当該商品カテゴリー(例えばビール系飲料)に
詳しく、単に「自分なら買う」という主観的な判断だけでなく、

「自分は買わないけど、大衆には受け入れられるだろう」

といった客観的な判断ができる人たちだと、
清水氏は指摘しています。


なるほど・・・!

私に言わせると、目利きな人たちとは、
的確な批評眼を持つ

「プロの消費者」

とでも呼べる方々ですね。


考えてみれば、従来の新商品に対する消費者調査は、
基本的に、無作為抽出した消費者を対象として調査を
行ってきましたが、その予測精度や信頼性は必ずしも
高いものではありませんでした。

おそらく、こうした調査の予測精度や信頼性が
高くなかった理由としては、調査対象者に、
よく考えず、衝動的な理由で買ったり、漠然と購入
してしまう、

「アマチュアな消費者」

が多く含まれていたからではないかと、
私は考えています。


アマチュアな消費者は、十分な評価能力を持たないため、
たとえ新商品を見たり、また実際に試してみたとしても、
感覚的判断や思いつきだけで商品評価をしてしまうのです。

そして、「買いたい」と調査では答えておきながら、
発売後に購入することはほとんどしない・・・


ところが、プロの消費者は、
新商品のコンセプト、ネーミング、パッケージング
など様々な視点から的確に良し悪しを判断し、

大衆に受け入れられるかどうか

を総合的に評価できる力を持っている。


アサヒビールの「目利き調査」では、
こうしたプロの消費者に絞って組織化することで、
新製品需要調査の予測精度、信頼性を高めることに
成功したと言えますね。


さて、アサヒビールでは6月16日に第3のビール、

「アサヒ 麦搾り」

が発売されたばかり。

当然、麦搾りも目利き調査をパスした商品で
しょうけど、果たして売れるでしょうか?


今回の記事は以下の講演内容を元に作成しました。


*夕学五十講(2009/06/17)

「[目利き][聞き耳][死神]の消費行動」

 清水 聰、慶応大学商学部教授

https://www.sekigaku.net/member/detail.asp?NO=1&ID=478


*上記内容は、マインドリーディングのホームページ、
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■編集後記


清水氏によれば、

「ある消費者層」

が購入する割合の高い新商品は、
徐々に売価が下がり(おそらく売れないので)、
市場シェアが低下していくため、早期に市場から消え去る
可能性が高いとのこと。


そこで、こんな縁起でもない「ある消費者」のことを

「死神」

と呼んでいます。


死神は、例えば、中学生の頃のセーターを
大人になった今でも着ていることを自慢するような人たち
だそうですよ・・・


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