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【いきべん通信】グッバイ、ジョブズ!
配信日:2011年10月06日
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◆今日のいきべん通信INDEX
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●時代を作る人は信じる力が言葉にみなぎっている。
●思えばあの日が人生で最良の日だった。(いきべん通信)
●ジョブズをしても5000人しか集まらない。WWDC報告#1。(いきべん通信)
●ついにジョブズは麻薬を売り始めた。(いきべん通信)
●伝説のテレビマンと会った翌日のいきべん通信。
●デバイスの歴史。アプリケーションがハードを変える。(いきべん通信)
●ゲリラは正規軍の100倍の実現力を持っている。(いきべん通信)
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【祝アップバンク掲載】「売れるiPhoneアプリの法則」
アプリビジネス関係者必読の一冊。 破天荒な文章がぶっちぎりにおもしろい!
http://www.appbank.net/2011/03/31/iphone-news/238236.php
─────────────────────────────────────
この4年間くらい、私の人生を狂わせてきた人物が他界しました。
ご冥福をお祈りするとともに、私が書き起こした文章を掘り起こし、
ここに共有させていただきます。
始皇帝の亡き後の戦乱のように、
今からが本当の勝負になりますので、
あまり感傷的にはならずに次の手を考えることにしたいと思います。
Good bye and Thank You.
~~もう。終わりだね。~~~~~~~~
【これで最後か17期生】レインボーアップススクールは12月3日の開講
http://school.rainbowapps.com/
【決定】9月26日(月)19時-20時30分 Apple銀座店 (観覧申込み不要)
「BtoBtoCアプリビジネスの夜明け」
http://www.facebook.com/event.php?eid=222995201093877
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●時代を作る人は信じる力が言葉にみなぎっている。
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【11/11講義録】「神をも巻き込む奇跡のプレゼン。」
「stay emotionally, stay strategic」 ●森譲氏
卓越したプレゼンスキルを持っているひとは、
スキル云々以前に、信じる力をもっていると森さんは言います。
それは、自分を信じる力、相手を信じる力、未来を信じる力だ。
信じる力が強いから、相手も信じる、そういうことです。
では実際にスティーブジョブズのスタンフォードのスピーチで、
どのようなことを喋っていたか考察してみます。
1
「だから退学を決めた。全てのことはうまく行くと信じてね。」
2
「バラバラの点であっても将来それが何らかのかたちで
必ず繋がっていくと信じなくてはならない。
自分の根性、運命、人生、カルマ…何でもいい、とにかく信じること。」
3
「そう信じることで君たちは確信を持って己の心の赴くまま生きていくことができる。」
4
「信じることで全てのことは、間違いなく変わるんです。」
5
「私はまだ自分のやった仕事が好きでした。
アップルでのイザコザはその気持ちをいささかも変えなかった。
振られても、まだ好きなんですね。」
6
「信念を放り投げちゃいけない。私が挫けずにやってこれたのはただ一つ、
自分のやっている仕事が好きだという、その気持ちがあったからです。
皆さんも自分がやって好きなことを見つけなきゃいけない。」
7
「自分が本当に心の底から満足を得たいなら進む道はただ一つ、
自分が素晴しいと信じる仕事をやる、それしかない。
8
「素晴らしい仕事をしたいと思うなら進むべき道はただ一つ、
好きなことを仕事にすることなんですね。」
9
「心の問題と一緒でそういうのは見つかるとすぐピンとくるものだし、
素晴らしい恋愛と同じで年を重ねるごとにどんどんどんどん良くなっていく。」
10
「君たちはもう素っ裸なんです。自分の心の赴くまま生きてならない理由など、何一つない。」
11
「君たちの時間は限られている。だから他の誰かの人生を生きて無駄にする暇なんかない。」
12
「その他大勢の意見の雑音に自分の内なる声、心、直感を掻き消されないことです。」
13
「どうしたわけか君が本当になりたいことが何か、
もうとっくの昔に知っているんだ。だからそれ以外のことは全て、二の次でいい。」
このように13分あまりのスピーチの間に、同じようなことを
表現を変えて、1分に1度は、信じる態度を示しています。
また、心をつかむスピーチの裏には、卓越な比喩表現がつかわれています。
あなたが、感動するスピーチに出くわした時、
なかなか自分では考えつかない言い回しに意識すれば、
自分自身もそういう表現ができるようになるでしょう。
1
「ウィンドウズはマックの単なるパクりに過ぎないので、
パソコン全体で見回してもそうした機能を備えたパソコンは
地上に1台として存在しなかったことになります。」
2
「もし私がドロップアウト(退学)していなかったら、
あのカリグラフィのクラスにはドロップイン(寄り道)していなかった。」
3
「自分のせいで前の世代から受け継いだ起業家たちの業績が地に落ちた、
自分は自分に渡されたバトンを落としてしまったんだ、そう感じました。」
4
「成功者であることの重み、それがビギナーであることの軽さに代わった。」
5
「そりゃひどい味の薬でしたよ。でも患者にはそれが必要なんだろうね。
人生には時としてレンガで頭をぶん殴られるようなひどいことも起こるものなのです。」
6
「何故と言うなら、死はおそらく生が生んだ唯一無比の、最高の発明品だからです。」
7
「それはまるでグーグルが出る35年前の時代に遡って出された
グーグルのペーパーバック版とも言うべきもので、理想に輝き、
使えるツールと偉大な概念がそれこそページの端から溢れ返っている、そんな印刷物でした。」
「バトンを落としてしまった。」という表現を選ぶジョブズ。
彼自身こそが自分ひとりで成し遂げたんじゃないということをわかっており、
それを、比喩でこっそり表現しています。
言葉の選び方がすでに、自分を信じ、相手を信じ、未来につないでいるのです。
さて、鑑賞したあとは、さらに科学的アプローチをしてみます。
ジョブズのプレゼンと合気道には共通点があると森さんは指摘します。
それは、
1.相手を尊重する
2.相手を導く
の繰り返しであるということ。
全ては基本に忠実なのです。
格闘技の神様と呼ばれた男、合気道の塩田剛三は、
この世で一番強い技は何ですかという質問にこう答えました。
「自分を殺しに来た相手と友達になることさ」と。
プレゼンは、「目的の行動を相手にさせる手段」でありますが、
自分にとって都合のいいものではありません。
相手にとってよいもの、つまり贈り物であることです。
そのときに有効なのが、ストーリーをつかって、
感情をゆさぶり、人を動かすということ。
自分の身の上話が勝手に自分におきかえて解釈されてしまうのです。
ヒーローズジャーニーと呼ばれるヒット映画でも活用される
黄金の鉄則があります。
それは、
1.旅たち
2.困難
3.帰還
の3つで構成されたストーリーであること。
スタンフォードの演説では、
1.点をつなげる
2.愛と喪失
3.死
に対応させています。
また、今回の演説で面白いのは、
「点をつなげる」というお話が、
そのチャプターで終わっておらず、
最後に、点でつながっているというところです。
何につながっているのかといえば、
それはとりもなおさず、「Stay hungry」のところ。
ジョブズは、空き瓶を拾って、寺院の施しで空腹を満たすために、
毎日何マイルも歩いた貧乏学生の話をしてます。
それは、最後のこのフレーズにつなぐための布石なのです。
なぜ、こんなに芸の細かいことを彼はするのか?
では脳科学的なアプローチをしてみます。
人間の脳は空白をうめたがるということを、ゲシュタルト効果と呼びます。
一部分がかけたら、脳で全体像を勝手に創造してしまうのです。
これをうまくプレゼンにつかわれるのが、ネストループです。
Aの序論があり、Aの結論に行く前に、
Bの序論をはじめ、Bの結論に行く前に、
Cのお話をして、Bの結論、Aの結論にいくという、
後回しの論理構造を持たせると、
聴講者は意識が活性化して、最後まで聴こうとするのです。
まるでサスペンスドラマが最後まで視聴者を引込み、
最後にそういうことだったのかと合点があう、あの感じです。
スタンフォードの演説では、最後のあのフレーズで落とすために、
ネストの帰結部分がずっと放置されていたのです。
また、ジョブズは「質問」という形で、
「空白をうめる」という特性をうまく使っている利用しています。
1.なんで大学をやめたかって?
2.なんで自分で作った会社からクビにされるの?
3.もし人生最後の日だとしたら、今日やることは本当にやりたいだろうか?
疑問形で投げかけることにより聴衆は無意識に答えを求めようとします。
それも、投げかけた本人のスピーチから。
さらに、ジョブズは「くりかえし」と「インパクト」をうまく使います。
なぜなら、脳が学習するのはこの2つのでしかないことを知っているからです。
最初にもあげました13個の文章は、
「内なる声をきけ」ということのくりかえしです。
最後の帰結文である、「Stay hungry, Stay foolish」は
ご丁寧に3回も言っています。
インパクトは言うまでもありません。
例にあげた7つの比喩表現も卓越していることながら、
ここではハロー効果があります。
それは、「特定の評価に他の評価の影響をうける」という現象です。
芸能人がすすめるから、つい買っちゃいたくなるのもこの現象です。
ハロー効果をあなたが得たいのであれば、
あなたの生き様をきっちり伝えるか、
自分以外の誰かを例にとって、信用される場面を作り上げるかです。
ジョブズはこのスピーチを成立させるために、
いままの功績もまた念頭に入れて組み込んでいます。
どん底の話が深くなったところで、ピクサー成功話をちょろっと出した途端に、
聴衆の拍手が起こるというのはこういうことです。
最後の科学的アプローチは、サブリミナル効果です。
あなたの脳は1つのことにフォーカスしてしまいますが、
実は、無意識にマルチタスクで、情報をインプットし続けています。
後から読めば、こことあそこがつながっているよなと気づくような
細かい伏線を張っているのは、その人がその場でわかることを意図しているのではなく、
脳の無意識にすりこんでいるのです。
Stay hungryのくだりは、ジョブズの学生時代のお話です。
なぜ、学生時代に戻すのでしょうか?
スピーチの最初に言ったことを思い出すと、「ありがとう」のあとに、
世界有数の名門大学の卒業式にいることが光栄だと言っております。
「俺は大学なんかドロップアウトして来たんだよ。
いい大学を出てるからっていい気になるなよ。もっとバカになれよ。」
とは、言いませんでした。
ここでこんな話をしたらどうでしょう?
「俺はペプシから社長を呼んだときに、このまま砂糖水を売り続けるのかって言ったよ」
「IBMの奴がさあ、長い契約書送ってきたからゴミ箱に捨てちゃったよ」
「ジョージルーカスの希望の3分1に買いたたくのなんて朝飯前だったよ。」
「俺はディズニーの契約期間が残っているのに破棄したんだよ。」
「ハリウッドにくらべちゃあ音楽レーベルはちょろかったなあ。」
「俺がケータイからボタンを全部ぬいたら、日本の奴らも真似しちゃってさ。」
フーリッシュになれというならば、
実際にジョブズが行ったフーリッシュの数々を持ち出したいところです。
しかし、そんな話は一切しませんでした。
なぜなら、スタンフォードの学生への敬意があるからです。
本音が理解されることを信じて、あえて場に合わない言動をしなかったのです。
最後は数十年前の学生に戻り、先輩として後輩に言葉をささげています。
そのくだりを読んでこの論文も終わりにしたいと思います。
==
写真の下にはこんな言葉が書かれていました。
「Stay hungry, stayfoolish.」
それが断筆する彼らが最後に残した、お別れのメッセージでした。
「Stay hungry, stay foolish.」
それからというもの私は常に自分自身そうありたいと願い続けてきた。
そして今、卒業して新たな人生に踏み出す君たちに、それを願って止みません。
「Stay hungry, stay foolish.」
ご清聴ありがとうございました。
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●思えばあの日が人生で最良の日だった。(いきべん通信)
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すでにiPodで完全復活をとげて、iPhoneの開発にいそしんでいるスティーブジョブズが、
スタンフォードのスピーチで、最良の日にあげたのは、30歳のころ。
「お前は一生砂糖水を売って終わるのか。
それとも、新しい世界を一緒につくっていくのか?」
と言って、当時のペプシのCEOジョンスカリーを招聘したのち、
彼にAppleを追い出されたのがその時です。
ジョブズは、非常に落胆し、シリコンバレーを離れようとも思ったそうだ。
その時に彼が思ったことは、
シリコンバレーの精神のバトンを俺が落としたということ。
シリコンバレーはスタンフォードから、ヒューレット&パッカードが生まれ、
それから、半導体とインターネットの世界を牽引してきた。
まさにその開拓者精神がジョブズにも引き継がれ、その後塵にも引き継がれている。
では、日本に目を移そう。
戦後の復興を支え、日本を最高にのし上げた、
井深と盛田、本田宗一郎、松下幸之助。
彼らのバトンは誰が引き継いだのだろう。
はたして孫正義なのか。
スティーブジョブズはiPadを出し、
ジェフベソスはKindleを出し、
セルゲイブリンとラリーペイジはすでに、
全ての家電のディスプレイを見ている。
2020年には家電がオールIP化するのを見越して。
彼はまだケータイしか見ていない。
じゃあ、誰がバトンを受け継ぐべきなのか。
i-modeという過渡期を行きて来た人間が、
この日本には何万人といる。
過渡期を追い出された人間たちは、
この焼け野原を見て思う。
すべてやりなおせばいいんだ。
本田も松下も盛田も同じ光景を見て来たはずだ。
今日はあとから振り返れば、最良の日なんだと。
さて。ジョブズの話にもどそう。
彼はAppleをクビになって、成功者の重責から逃れ、
自分の好きなことに没頭するようになったという。
だからスタンフォードでもくりかえしこう言った。
「君たちの時間は限られている。
だから自分以外の他の誰かの人生を生きて無駄にする暇なんかない。」
「自分の内なる声、心、直感というのは、どうしたわけか君が本当になりたいことが何か、
もうとっくの昔に知っているんだ。だからそれ以外のことは全て、二の次でいい。」
いま、何かのしがらみで、やりたくない仕事をやっているならば、
それは2004年以降のケータイビジネスの変な常識だ。
これからは全てが変わって行く。
ボクらが、もうとっくの昔に知っていることをやりなおせばいい。
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●ジョブズをしても5000人しか集まらない。WWDC報告#1。(いきべん通信)
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WWDC1日目が終わりました。
WWDCとは、アップル社が開催するディベロッパーカンファレンスのことで、
簡単に言うと、ジョブズ教のメッカ巡礼の日というような意味合いを持ちます。
以前は、「Appleはこういう道を目指して進んでいるので、
ぜひみなさん、応援してください!」って呼びかけていたようですが、
最近のジョブズは、「まあこれだけのものを用意したんだから、勝手に儲けてくれよ」
みたいな印象を与えているようです。
とはいえ、世界はiPhoneOS4の話題で持ち切り。
ジョブズが生講演しているとき、私はシリコンバレーのプラグアンドプレイにいたわけですが、
みんなパソコン上にジョブズがいました。とてもキモい光景でした。
今回、ディベロッパーたちはどんなところに関心があるのか、聞いてみました。
HTML5と、BackGround。
あとはライブチャットAPIを使ったアプリの可能性ぐらい。
HTML5では、ネイティブアプリのようにサクサクしたものができそうだとか、
マルチタスクでは、ちょっとしたアプリ間連携ができそうだとか。
そんな感じ。
去年もたしかHTML5は騒がれたし、
Push Notificationはあれだけ騒がれたにせよ、
それをうまくサービスに取り入れる事例は閑古鳥だった。
そんな感じ。
技術を追いかけるとユーザ体験を忘れる。
そんな感じ。
でも、しっかりと布教活動は行われる。そんな感じです。
ちょうどシリコンバレーからダウンタウンに戻って来て、
その足で、モスコーン展示会場に来た時、
WWDCの初日のフィナーレでした。
わっさわっさ、出てくる出てくる、ノッポなアキバボーイたちが。
とってもキモいです。
しかし、これがマイクロソフトを時価総額で超えたAppleの強みの源泉なのです。
彼らはMacを買い、iPhoneユーザの為に、アプリをせこせこ作る。
This could be Heaven or this could be Hell?
(これは天国なのか地獄なのか。)
とにかく世界の脅威です。
かつて、自動車産業とかで団結していた日本人ってこんな感じなんでしょう。
スティーブジョブズの功績は、法人の産業を無力化したところにあると言われております。
音楽が、ゲームが、出版が、映画が、すべて、一般のディベロッパーとのゲリラ戦にさらされています。
プログラマーでさえ、一般人とのスキル競争にさらされています。
そのゲリラを指示しているゲバラがジョブズというわけです。
しかし、僕は見てしまいました。
なんと彼らの多くはコードがかけないということを。
ネットワーキングパーティに行ってそれがわかりました。
ジョブズ信者がコテコテのエンジニアから、
口の達者なフラワービジネスマンに、構造変換を起こしていたのです。
Businessman drink my wine.
(あいつらときたら、俺のワインを飲みやがるのさ。)
音楽の世界をかじっている方はわかると思いますが、
楽器を弾けない奴は、身分的には糞食らえなんですが、
マウスだけは動くわけですね。所謂リスナーっていう奴です。
今回全国津々浦々からやってきた3000人の大部分はリスナーってわけ。
ジョブズはリスナーには宗教心を与えることはできたけど、
3食を忘れるほどコードに夢中な奴は、いまごろ部屋にこもって、
アンドロイドもパールも関係なく貪っているんじゃないかという疑惑です。
現に、この私、1ヶ月で2つのiPhoneアプリを作ったわけですが、
WWDCやiPhoneOS4には、もはや興味がありません。
武器を持たない連中のピーチクパーチクを聞いていても埒があきません。
それよりも興味があるのは、
一人でアプリを作れちゃうクリエイターを1000人結集させることです。
WWCC(ワールドワイドクリエイターカンファレンス)を、沖縄か浅草あたりでやりたいものです。
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●ついにジョブズは麻薬を売り始めた。(いきべん通信)
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WWDCのキーノートスピーチを見ていて、
誰もがスティーブが神格化を極めていることを実感したと思います。
しかし、ボクは違和感を感じられずにはいませんでした。
なんと、キーノートのゲストスピーカーに、
ジンガとギターヒーローが出て来たのです。
最高傑作のデバイスが糞ゲーム機になりさがった瞬間でした。
後日、ベストバイに行きました。
なるほど、これかと思いました。
日本勢が頑張っているのはゲームコーナーだけだったのです。
スティーブは日本人を畏怖しています。
日本電気がマイクロソフト勢に加担したときの怖さがよぎったのでしょうか。
ゲーム機はしょうもない日本人にやらせとけって思えばいいのに、
iPhoneはつまらないゲームの世界で張り合うことになりました。
ARの最終兵器として紹介されるべきジャイロセンサー。
スティーブが自らジェンガを実演して、
「いいゲームを作ってくれよ」とコメントを残しました。
さて、みなさん、少年時代に戻ってみましょう。
野球をするグループ、サッカーをするグループ、音楽をするグループ、
そしてゲームをするグループがいましたよね。
それぞれ、リスペクトされていたと思います。
身体能力が高くなくても、芸術能力が高くなくても、
そんな少年たちには、ゲームの世界がありました。
ゲームでは、実際に血を流さなくても喧嘩ができます。
手加減しなくても誰ともガチに遊ぶことができます。
そんな時代から今になりました。
今のゲームは、ソーシャルの波により、
ゲーム業界の人たちが、「それはゲームではないというもの」に変化しました。
野球やサッカーや音楽などと同様に、練習を積んだ選ばれし者がやるものではなく、
誰でもできるものになりました。
まさに、キーノートでプレゼンされたゲームは、
誰でもできる陳腐なものです。これはパチンコモデルというもので、
中毒症状を起こすものです。時間をつぶし、時間をかせぐために金を払う。
iPadの登場により折角、リアルコミュニケーションに根ざした
コンピューティングが出来たと思ったら、時代は逆行しはじめました。
いまIT専業の誰しもが、ゲームを作ろうとしています。
ゲームの専門家でもない者が生き残る術として、麻薬を栽培しはじめました。
ゴッドファーザーは「麻薬だけはいかん。」と言いました。
でも、私たちのゴッドファーザーは、チルドレンゲリラたちを煽って、
世界をパチンコ漬けにしようとしています。
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●伝説のテレビマンと会った翌日のいきべん通信。
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<2009年9月17日>
昨晩は久しぶりにITモバイル研究会に行って参りました。
講師は伝説のテレビマン、吉田正樹さん。
「ビジネスモデルから入ると、お客さんがついてこない」(講義にて)
「コンテンツプロバイダーじゃなくて、コンテンツプロデューサーズにならなくちゃね」(二次会にて)
という言葉がとっても印象的でした。
テレビ業界で、ヒットを出し続ける3割打者のプロデューサーは日本でたった30人。
たった30人がテレビ業界をささえているのです。
通算でいうと5%のヒットで全体をまかなっている構図になるそうです。
電波にコンテンツを乗せるだけといっても、
たくさんのフォーマットが試行錯誤をされています。
ちなみに、ユナイテッドキングダムはここでも世界を席巻しております。
プロダクションサイドにも権利を落とすという法整備がすすみ、
世界中の制作会社がマンチェスターユナイテッドのいる国に集まっているのです。
英国でヒットすれば世界に散らばるというわけです。
話を戻しましょう。
我々はそろそろターゲットを移すべきです。
ひとつは世界。もうひとつはシニアです。
「テレビ東京は政権交代の瞬間でもクールにアニメを流す。それでこそテレ東だ。」
冷静にひとと違うことをやらなくちゃ、それを待っている人に失礼というもんです。
ターゲットの他に、戦場を変えるというのもあります。
BtoBからBtoCの解放にビジネスチャンスありです。
スティーブウォズニアックが、パーソナルコンピューターを作ったとき、
ヒューレットパッカードの幹部は、
「一般人がコンピューターを持つと真剣に思っているのか?」と
それを却下し、ジョブズはそれを喜びました。
確かに当時のアップルは使い物になりません。
しかし、インテリジェンスな人たちに夢を与えたのです。
吉田さんはいいました。
「ボクらはお客さんに魔法をかけてあげなくてはいけない。
夢をその瞬間に与えることができれば、お金を払ってもらえるんだ」と。
BtoBの下請けばかりしていると、仕事の精度を求められます。
そして気づくと、精度とか、技術とか、詰まらないことばかり言う人間になります。
消費者はクライアント以上にインテリジェンスな方たちで、うまく楽しんでくれるのです。
ケータイも白黒のときに、お客さんがついて来てくれたじゃないですか。
着メロ4和音のときにも、ついて来てくれたじゃないですか。
じゃあ、どこにあるんだよ。
そんなBtoBの退屈なIBMみたいな世界は?
「音声認識」が、その世界だと思います。
未来のジョブズが出てくるタイミングが今ちょうど来たんだと思います。
お客さんは、誰かが楽しいことやってくれるのを待ってます。
テレビマンみたいな魔法使いがやってくれるのを待ってます。
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●デバイスの歴史。アプリケーションがハードを変える。(いきべん通信)
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大きな歴史でいうと、ビルゲイツがPCブラウザの覇者となった
第1次ブラウザ戦争時代があり、
そして今、ケータイブラウザの覇権の争う第2次ブラウザ戦争が起こっています。
インターネット業界人なら誰しも、
「今はソーシャルグラフでしょ」と言うかもしれませんが、
それよりも大事なのが、クラウドとブラウザのセットの覇権です。
この狭間に出て来たのがスティーブジョブズです。
しかもインターネットの歴史に2回出てきます。
まず1回目は2001年。iPodの登場です。
はじめてインターネットの退屈な世界に音楽がもたらされました。
PCとインターネットが前提であるこの寄生機械はウェブを見れません。
2回目は2008年。みなさんが持っているiPhoneです。
こちらもまたサファリを使わせようとせず、むしろアプリを使わせようとしています。
スティーブジョブズはそもそもブラウザが大嫌いなようです。
いま人々は、PCブラウザとケータイのブラウザに縛られ、情報の洪水をあびています。
しかも最近はソーシャルグラフという村社会の勝手な発言にストレスを感じています。
ジョブズにとってアプリは音楽データと同じ感覚です。
楽しめるものじゃないと自分の製品に入れたくないのです。
私たちはアプリを作るとき、決してブラウザのようなものを考えてはいけません。
それ以外の利用時間につきささるもので勝負すべきです。
さて、デバイスの歴史を見て行きます。
トランジスタラジオは、家庭にラジオをもたらしました。
Apple2も、家庭にコンピュータをもたらしました。
ウォークマンは、音楽を外に持ち出せるようにしました。
ファミコンは、家庭にゲームセンターをもたらしました。
すべてBtoBビジネスの脱却により産業を開花させています。
さらに、i-modeケータイは24時間のインターネットをもたらし、
Kindle、iPhoneはご存知の通りです。
そして数年以内には、音声専用のデバイスが出ると言われています。
ここで注意すべきことがあります。
ファミコンあたりから、「コンテンツが揃っているから売れる時代」
になっているということです。
サムスンもノキアも、独自にコンテンツマーケットがあるにも関わらず、
ディベロッパーがあつまらず、端末も売れてません。
ディベロッパーが集まっているスマートフォンはAppleだけです。
そんな中に私たちは組み込まれているのです。
iPhoneにはフィロソフィがつまっているから人々が集まるのでしょう。
次にデバイスの歴史をモバイルで見て行きます。
i-modeの登場の意義は、ケータイブラウザにウェブサイトを最適化させることで、
日本にて独自に産業を作り上げ、モバイルインターネットの「過渡期」を埋めました。
10年も存在したので私たちは常識になってしまいましたが、世界では非常識です。
世界のモバイルはスマートフォンからが「初のインターネット端末」であり、
ダウンロード型の「アプリ」がメインストリームです。それをiPhoneが教えてくれました。
では次に来るアンドロイドはどういうものかというと、
「クラウドとデバイスをつなぐもの」です。
すでに2020年の家電の総ネットワーク化をにらんでおり、
KindleやiPadのような電話以外の専用端末がぞくぞくと登場することになります。
そんなとき、アンドロイドはもっとも、素晴らしいフィロソフィを持っているのです。
例えば「インテント」というアプリ間連携を利用すると、
開発者はサービスの全てを作らなくてよくなります。
自分の興味あることだけやればいいのです。
でも、自分の興味あることがないと何も生まれません。
今回一番お話したかったことはここです。
例えば、今までのパソコンとかケータイとかって、
パーソナルを前提としています。
カップル向けデバイスがあってもいい。
なんていう興味があれば、たくさんアプリの企画が出来てきます。
自分がのび太君の気持ちになって、
どんな道具が欲しいか考えてみれば案外楽しいものです。
あるべき未来の前に「過渡期」があります。
「翻訳こんにゃく」が今その通りにできなくても、
iPhoneアプリである程度まで出来ます。
逆に今流行っているのは「何かの過渡期」です。
流行っているから二番煎じをやればいいってものではありません。
ただでさえiPhoneはマーケティングの難しいプラットフォームですから。
こんな風に考えて、自分の夢をかなえる
アプリケーションを企画してみるといいでしょう。
フィロソフィがあればどうにでもなります。
いつしか、あなたのアプリを搭載したいという
専用デバイスが生まれるかも知れません。
これからはアプリケーションがデバイスを選ぶ時代なのです。
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●ゲリラは正規軍の100倍の実現力を持っている。(いきべん通信)
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アフガニスタンの侵攻で、ソビエト連邦は解体するハメになり、
ブッシュジュニアは、大義名分の無いイラク侵攻をして、悪名を歴史に刻みました。
パパブッシュは、ベトナム戦争の教訓を活かしたと言われています。
1.大義の無い侵略戦争は相手国の全体を敵にまわす。
2.軍人に勝てても地元ゲリラには勝てない。
3.ゲリラの戦費は、相手国の正規軍の100分の1である。
4.短期決戦あるのみ。長期化は厭戦ムードとなる。
1969年の反戦デモは200万人に達し、
サイケデリックロックのムーブメントがおこりました。
セルゲイブリンとラリーページ兄弟も、その教訓を活かしていると言われています。
2004年のIPOで調達したグーグルマネーは2009年までに
55社の買収にあてられました。
55社目はアドモブです。
傍から見れば、グーグルの実力を持ってして、アドモブは鼻クソのようなもの。
しかし、グーグル兄弟はそう考えませんでした。
いざ全面戦争となると、アドモブのかけたコストの
100倍の戦費がかかることを知っていたからです。
戦争には4つの形態があります。
1.全面戦争
2.代理戦争
3.秘密工作
4.暗殺
1から4に行くに従ってコストが安くつきます。
企業戦争におきかえると、4はこんなエピソードがあります。
ライバル雑誌の看板ライターを女漬けにして骨抜きにしちゃう。
数十万円の投資で、発行部数を数十万部も下げてしまう。言わば暗殺です。
もしあなたがキャバクラに連れていかれるとすると、それは暗殺の刺客です。
3は島耕作の世界なので、一旦置いておきます。
市場は自由に開かれているので、大手であろうとベンチャーであろうと、
基本的にはいつも1の全面戦争です。
正規軍のやり方だと、ベンチャーは負けます。
どういうことかというと、
ベンチャーで稟議書とか、交通費精算とかやっていると、
戦力は敵国のそれと変わらないということです。
よく考えてごらんなさい。
チェゲバラが、毎日いくつもの定例会議とかをしますか。
交通費精算とか稟議とかしますか。
カストロ将軍が、「うん。それはみんなでコンセンサスとって決めよう」
なんて言っていたら、伊豆大島だって制圧できなかったでしょう。
こんなちまいことやってたら、絶対に勝てません。
あなたが書いている書類に、
ハンコがいくつもついているならば、
それだけ戦力を落とす環境が整っているわけです。
1個のハンコのたびに大根卸し機みたいにすり減ることを考えてみてください。
100個のハンコをためれば、あなたは立派な骨抜きの亡霊です。
なんの承認なのか、なんの後ろ盾なのか、意味がわかりません。
もしあなたがゲリラならあなた一人で100人の相手と戦えます。
敵が、交通費精算の出し戻しなんかでまごついている間に100人を刺せます。
もしあなたの会社がゲリラでないならば、
このメルマガを捨てて、今から辞表を出すべきです。
その辞表が受理されるまで何個ものハンコが必要ですが、その投資価値は十分にあります。
また。あなたの会社が、高田馬場のたこ焼き屋のような事業をやっている場合も同じことです。
ゲリラは、正規軍を脅かすものです。そして民意に答えた存在です。
私たちはグーグルの欲しくなさそうな事業に時間を費やすべきではありません。
そんな経歴を持っても、仮に正規軍の捕虜になったら、時給が300円以上は下がります。
私たちの世界で一番手強いゲリラはスティーブジョブズです。
彼は、ハリウッドだって、音楽業界だって、通信業界だって、
手篭めにしてきました。契約破棄だってします。彼が負けたのはペプシ男だけです。
ジョブズは「俺たちはパイレーツだ」と言って、
海賊マークのTシャツを配布するような人間です。
このままだと、SONYも松下もジョブズの真似事をして
倒産まで時間を潰すしか脳がなくなります。
だから正規軍じゃいけないのです。
本田も盛田も松下も、「死ぬほど働け」と言った。
交通費精算のエクセルを叩く時間など、あるわけがないのです。
稟議書のワードをコピーして複製するなんて、もってのほかです。
それでもあなたは正規軍ゴッコをやりますか?
それともグーグルの欲しくなさそうな経歴で薄い毎日を漆塗りしますか?
そんな会社員生活は、視聴率があがらないドラマを作るようなもんです。
キムタクが稟議書やたこ焼き屋なんてありえないですよね。
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