- ホーム
- 広告募集中のメルマガ一覧
- 詳細
※メルマガ内容は省略されています。もっと詳しく見る
【いきべん通信】アングリーバードの大ヒットの秘密を本邦初公開いたします。
配信日:2011年07月13日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆今日のいきべん通信INDEX
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●ソーシャル型アプリケーションの行方
●アングリーバーズをとことん検証。iPhoneアプリゲームの神髄
─────────────────────────────────────
【祝無料総合9位】「Pants Away(ズボンおろし)」
またつまらぬもの、出してしまった。罵倒のレビュー続出必見!
http://itunes.apple.com/us/app/id435296966?l=ja&ls=1&mt=8
●Vector Revenge(邦タイトル「サイバーラビリンス」)
http://itunes.apple.com/jp/app/id448275640?l=ja&ls=1&mt=8
今まで、あまたのレビュワーから「くそゲーム」という暖かいおしかりを受けておる最中ですが、
これはちゃんとつくった方のゲームではないかと、実はこっそり思っているのがこのゲームです。
●Door to Door(邦タイトル「ドアtoドア」)
http://itunes.apple.com/jp/app/id448241965?l=ja&ls=1&mt=8
いろんなドアをつきやぶれ。200の扉をあけるとイグジット。
起業家にとって意味深なテーマのゲームアプリです。。
─────────────────────────────────────
みなさん、おっはーです。
しかもお久しぶりだったりしますね。
あれからこの私、実はネコを飼いだしました。
正確に言うと、ほんとに気まぐれなんですけど、
好きでもない野良ネコをベランダで、
ネコ大好きフリスキーで、餌付けしていたら、
その中の一匹が部屋に入って来て居着いてしまったというわけです。
ネコといえば、Eagle Pondの金魚をすべてやられた宿敵だったはずですが、
なし崩し的に和解をしました。人生30年間忌み嫌っていたネコとの和解でした。
それでそのネコ、サブという名前をつけました。
実はこの私、落合第三小学校1年生のときに、
捨てネコを拾ったという過去があり、勝手に母親から三郎という名前をつけられたわけで、
ちなみに、その三郎は晩年、何故か広島の祖母の家の二件隣りに居着くのですが、
そのネコに似ていたので、これにしました。正確にいうとサブ次郎というわけです。
ちなみに、このネコ、片耳を三角に切られています。
これはボランティアが野良を去勢して、また野良に返すという運動をしており、
ネコ共和国である高田馬場四丁目界隈では、何十というネコがこうなっております。
つまりどういうことかというと、サブのタマ袋をスリスリしても、
何にも感じないということなのです。
おかしいなとおもって、もっとスリスリするわけですが、何も感じないのです。
しかしながら、こちらといえば、一昨日からネコのノミが大騒ぎしだしたらしく、
からだ中がかゆいのです。
しかも、ときどき、朝をきると、床に献上物があります。
スズメ、トカゲ、ネズミといった連中です。
俺のために一生懸命撮って来たんだと思うとたまらなくなり、
おいしくいただいたというわけです。
ではいきます。
~~すべての業界大手がスマートで代理戦争中。もっとやっちまえ。~~~~~~~~
【ついに1000名突破。】レインボーアップススクールは8月20日の開講
http://school.rainbowapps.com/
【決定】8月7日(日)17時ー18時30分 Apple銀座店 (申し込み不要)
「ソーシャル型アプリケーションの行方(Twitter、カメラ、ゲーム)」
http://www.facebook.com/event.php?eid=253870141296950
============================================================
●ソーシャル型アプリケーションの行方
============================================================
第一章「ツィッターアプリの可能性」
震災時に多くの人に支持された駅名特化のツィッタークライアント「ツブエキ」の開発者で
レインボーアップススクール6期生の松田氏より、
ソーシャルプラットフォーム連携アプリの可能性についてお話します。
第二章「カメラアプリ・写真共有アプリの動向」
毎日のコーディネート共有アプリ「CoodeCamera」をリリースした
株式会社TMN代表取締役の山本太郎氏より
カメラアプリ・写真共有アプリの動向や、このカテゴリのアプリ企画のポイントにせまります。
第三章「ソーシャルゲームのスマートフォン展開」
「ドリームプロデューサー」「星空バータウン」などの大ヒット作を生み出した
株式会社CyberX代表取締役の小柳津林太郎氏より、
にわかにiOSへの参入企業が増えているソーシャルゲームの動向についてお話します。
●8月7日(日)17時-18時30分 Apple銀座店 (観覧申込み不要)
http://www.facebook.com/event.php?eid=253870141296950
============================================================
●アングリーバーズをとことん検証。iPhoneアプリゲームの神髄
============================================================
Apple銀座店ではiOS開発者のための色々なイベントが行われている。
7月4日のイベントでは、iPhoneアプリ開発者によるアプリ自慢として、
「Coode Camera」(http://itunes.apple.com/jp/app/id429592143?mt=8)
「深界魚」(http://itunes.apple.com/jp/app/id399395123?mt=8)
のプレゼンが行われた後に「ゲームカテゴリの壮絶なバトルを勝ち残るために」というテーマで、
米国の事例として「Angry Birds」(http://itunes.apple.com/jp/app/id343200656?mt=8)
日本の事例として「ポケットベガス」(http://itunes.apple.com/jp/app/id355729439?mt=8)
がとりあげられた。
今回は「Angry Birds(アングリーバーズ)」に関して、セミナーレポートをお届けしたい。
アングリーバーズは、世界一売れたスマートフォンアプリと言っても過言ではなく、
すでに全世界で2億人がダウンロードしており、
現在、シリーズ版として、「アングリーバーズ Seasons」と「アングリーバーズ RIO」がリリースされ、
この3つの作品は今もなお、iPhoneの全米ダウンロードランキング10位以内に全てがランクインしている。
一過性と言われるiPhoneアプリ市場の中で、なぜこの3つの作品がとてつもない規模で売れ続けるのか?
いくつかのキーワードのあげながら、その謎に迫りたい。
●シンプル・イズ・ベスト
このゲーム、鳥を飛ばすためにゴムバンドを引くという、一つのアクションで成立している。
1アクションで1パラメーターといっても、角度や強度が緻密にシミュレートされており、
これこそが、クリック回数が多くパラメータが多いケータイゲームと対照的に、「スマホらしさ」といえる。
●多様な展開と簡単なチュートリアル
鳥を飛ばすだけのゲームだが、7つの鳥が様々な動きをして、
ゲームの戦略性を強く醸し出している。
新しい鳥が登場してくる際のチュートリアルは1枚の画像で言い切っている。
しかも文章が一切ない。ゲームの特徴そのものがわかりやすいのだ。
●哲学的なバックストーリー
ユーザは最初に、緑の豚に卵を撮られた鳥の物語の絵を見せられる。
ユーザの多くは、豚を悪者だと擦り付けられる。
でも、実際はどうだろう。
鳥は命と引き換えに、豚の世界を粉々にブチ壊すテロリストだ。
豚サイドを冷静に観察すると、鉄とガラスと木と火薬を使いこなし、建造物をも作る文明社会だ。
おそらく卵にしても乱獲はしていないだろう。
平和ボケした資本主義経済のどこかの国の国民にも見える。
このように世界観がきちんと設定されているゲームは、プレイヤーを無意識に引き込む。
●コンプリート
アングリーバーズが膨大な面をクリアするだけが楽しみではない。
多くの人は3つの★でクリアすることに楽しみを見いだしている。
決してスコアだけがゲームの面白さではないということを示唆しているようだ。
後述する「マイティイーグル」では、「完全破壊率100%」のコンプリートの楽しみも増える。
●アンロック
アングリーバーズでは、ある面がクリアしないと次の面にはいけない設定になっており、
多くのゲームがその方式をとるようになった。
人はベールに包まれているものがあると、ついつい脱がしたくなる。
そういったゲーム性は、ゲームのみならず色々なアプリに応用できるはずだ。
●なぞとき
アングリーバーズによく出てくる「金の卵」。
本来のゲーム性、つまりクリアするためには関係ない要素が、
ファンの間で人気を博し、「ゴールデンエッグの獲り方」といったブログ記事を書いている者も多い。
実はゴールデンエッグを集めると、ボーナスステージが出てくるのだ。
ボーナスステージ自体は難しいものでもない、スーパーマリオでいうコインだけの面、
いわば息抜きの面だ。でもファンにとってそこに到達できるのは一つの誇りなのだ。
●難易度の深化
ゲーム作りは難しい。いきなり難しいゲームを提示したらユーザにそっぽを向かれるし、
いつまでも簡単なことを強要させると、ユーザに飽きられる。
アングリーバーズは膨大な面を用意して、難易度のバラつきを用意する形をとった。
そして、難しい面でつまずいているユーザに対しては、マイティイーグルという別売の救済措置を用意した。
このマイティイーグル、鮭缶詰をほおりなげると、画面一杯のクジラの影のようなものが通過して、
すべてをぶっ壊すというゲーム性もへったくれもない存在だが、ユーザには歓迎されているようである。
●ソーシャルグラフの活用
王者は、IT感度が非常に高い。なんと、フェイスブックで「いいね!」をするとひらく面や、
ツィッター投稿するとひらく面がある。そしてユーザが投稿しているユーチューブ動画へのリンクも用意しているのだ。
なぜ、ユーザがユーチューブへ動画を投稿するのかについては後述することにする。
●ユーザとの約束
アングリーバーズRIOでは、現在進行形で、バージョンアップ計画の予定がゲームにて告知されている。
例えば、5月の欄が空欄になっている。ユーザは5月に大幅な面追加があると期待する。
待てども待てでもなかなかバージョンアップされない。実際、5月の更新は10日以上経ってからだった。
まるでスティーブジョブズとAppleファンの関係値みたいだ。
ちなみに8月と12月は更新しないと宣言している。こういった気まぐれ行為はファンをさらに虜にしているようだ。
●ファンの参加
Googleで「アングリーバード 攻略」と検索してみると、たくさんの動画やブログ記事がヒットする。
事実としてファンの参加があるアプリは、絶大はブランドを構築している。
こちらに関しては次の「ユーザーサイクル」で詳しく述べたい。
●ユーザーサイクル
この言葉は、「500 StartUp」のデーブマックレア氏が提唱した言葉だ。
簡単に言うと、巷のマーケティングの考え方である、
「見込みユーザ」「購入者」「リピーター」という分け方に対し、
「訪問者(Visitor)」「貢献者(Contributor)」「啓蒙者(Distributer)」という新しい見方だ。
前者が「見込みユーザ」を「購入者」へ、「購入者」を「リピーター」へとスライドさせることに重きを置くことに対し、
デーブ氏は、もっと訪問してもらうためにどうするか、
もっとハマってもらうためにどうするか、もっと拡散してもらうためにどうするか、
と個別に3つの施策をせよと唱えている。
アングリーバーズの場合、訪問者はアップストアから入ってくる。
ランキングの高い位置にいることが企業としての努力する場所だ。
貢献者に対して、絶え間ないバージョンアップと面の追加により、継続性が維持されている。
これだけたくさんのプレイヤーがいるから、啓蒙者は動画をアップしたりして自慢したくなる。
啓蒙者が拡散するから、訪問者がまた刺激される。
こういったサイクルを見事に作り出しているのがアングリーバーズなのである。
米国では、訪問者対策に関して鉄板施策というべき、キッズアニメが放映されている。
だから、未だに全米のiPhoneランキングで絶大な地位を維持しているのだ。
●母集団形成とシチュエーション設定
折角ゲームカテゴリで上位になっても、総合ランキングをあがらないという現象がよくおきている。
これはニッチ層へのヒットで終わった事例だ。他のカテゴリでもよく起きる事例である。
ヒットを狙う場合、コアターゲットだけではなく一般層を飲み込む現象がおきてはじめて実現する。
例えば、インスタグラムはカメラマニア向けだけではなく、一般層に写真加工の楽しさを教え、
マニアが見本になってくれるという、二つの母集団のうまいドッキングが背景にあった。
アングリーバーズの場合、ベッドで妻がゲームにハマっていて旦那が俺にもやらせろという場面、
レストランでうるさい子供に「このゲームでもやってろ」とわたすような場面、
まだ打ち解け合っていない男女がiPhoneでハマったゲームとしてとりあげる場面などが容易に想像できる。
ゲームというひとくくりの中でも、パズルゲームと言えばパイが狭められるし、アクションと言えばそれもパイを狭めてしまう。
ゲームの開発者から見れば、アングリーバーズは、シミュレーションゲームの類なのだろうが、
ユーザはそんな風にはとらえていない。パズルでもなくアクションでもないけど、
「とにかく面白いからやってみろ」というゲームになっている。
●18ヶ月で15回のバージョンアップ
これに関しては何も説明が要らないだろう。
ただ面白い事実として、日本では、フリー版は一日3000ダウンロードで100位に対して、
ペイド版は一日1000ダウンロードで20位だということである。
無料版の方がランク位があからさまに低いということを、どう解釈するかがきっと今後のポイントになるだろう。
●マネタイズ
アングリーバーズはiPhoneではユーザ課金モデル、アンドロイドでは広告モデルをとっている。
その他、ウェブではChrome版が出ておりとくにマネタイズ手段はない。またPSPや任天堂への展開が噂されている。
実は、このゲームを開発したRovioの創業者は、「サンリオのようなビジネスをしたい」と表明しており、
今は、アングリーバーズのアニメ映画やグッズ販売を強化している。
Rovio社は今まで出した50のアプリのすべてが惨敗しており、
アングリーバーズの大ヒットを最後に、もうそれ以外のゲームアプリは作っていない。
アングリーバーズ以前の同社は他の企業と同じく、Appleの栄光に花を添える脇役に過ぎなかったのだが、
ひとたび大ヒットした後は、「熾烈なiPhoneアプリの世界でランキングを制したキャラクター」として、
皮肉にもAppleがそのブランド構築に大事な役割を担っているという構図となっている。
そして、振り返ってみれば、iPhoneアプリは彼らのビジネスのプロモーション手段の一つに過ぎないと気づくのだ。
●158アプリを作るまでギブアップは早い
アングリーバーズの開発者はRovio社であるが、最初のアングリーバーズだけは、
クリックゲーマードットコムから販売している。
彼らはおそらくゲームアプリのアグリゲーターなのだろう。
現在、配信しているアプリは158本だった。
見渡す限り、ヒットアプリはアングリーバーズだけだ。
もし、あなたがiPhoneアプリの世界を諦めたくなったら、この事実だけは忘れて欲しくない。
「158本のアプリを作らずして大成功はあり得ない」と。
次回は8月7日に、Apple銀座店で「ソーシャル型アプリケーションの行方(Twitter、カメラ、ゲーム)」という
iOS開発者向けイベントが予定されている。ぜひこういったところで、次の開発のヒントをもぎ取って欲しい。
●売れるiPhoneの法則
http://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/2929.html
~~US citizen wait for us ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
●English PR for iPhone Apps
http://www.facebook.com/IDEAPP
●Share the knowhow of iPhone Apps
http://ideapp.in/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~Google,Apple,Eagle~~
◎モバイルのプロたちが読んでいる「いきべん通信」
のバックナンバー・配信停止はこちら
⇒ http://archive.mag2.com/0000285643/index.html



