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【BBBvol.133】脳からストレスを消す技術有田秀穂(著)

配信日:2011年07月03日


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vol.133 2011.07.03 SUN     info@businessbookbank.com

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http://cs-x.net/bbb/c/00005.html

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こんにちは。
BBB(ビジネスブックバンク)です。

先週は、宮城県に行ってきました。最近、東北行脚をしていますが、
やはり福島、宮城が一番震災の爪痕がはっきりわかりますね。


さて、本日ご紹介させていただく一冊は、
東邦大学医学部統合生理学教授、有田 秀穂さんのベストセラー、
「脳からストレスを消す技術」です。


ストレスには、痛みや寒さといった「身体的ストレス」と、
つらさや悲しみといった、「精神的ストレス」の2種類があります。


しかし、
これまでのストレスに対する研究では、身体的ストレスに関する
メカニズムしか明らかにされていなかったそうです。

ということは、
心のストレスはあるのに、なぜそれが生まれるかも、
どうやって治すのかもわからなかったということです。


その理由を、著者は、精神的なストレスを、
「心のストレス」として曖昧に考えていたからだと解きます。

脳科学は、心のストレスが生じるメカニズムを、
「脳が神経伝達物質を等して感じるストレス」として、
突き止めたことにより、精神的なストレスの原因がわかり、
さらに、原因がわかったことにより、2つの対策が判明しました。


本書は、その2つの対策について記述されています。

目の前のストレスの改善にももちろん有効だと思いますが、
中長期的に、ストレスに強い身体や自分自身をつくるという
目的のためであれば、より最適な一冊だと思います。

では、本日もどうぞお付き合いくださいね。



※どんなことでも結構ですのでどしどしメールください☆
必ずご返信します。(お時間がかかるかとは思いますが・・)
info@businessbookbank.co.jp

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■■■本日のCONTENTS
……………………………………………………
  ○書籍紹介・CHECKPOINT
  ○本書の目次
  ○編集後記
  ○広告・ご献本について
……………………………………………………

ご意見、ご要望、なんでも結構ですので、
いつでもご連絡くださいね!かならず返信します。
info@businessbookbank.com


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■■■今週の書籍紹介
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・脳からストレスを消す技術
・有田 秀穂 (著)
・★★★★☆
http://cs-x.net/bbb/c/00019.html



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■■■チェックポイント
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■「ストレス」というどこか得体の知れないものに対して、
私たちは今まで重大な思い違いをしていました。

それは、ストレスに勝とうとしていたということです。
しかし、私たちはストレスに勝とうと思ってはいけません。

なぜなら、人はストレスには勝てないようにできているからです。


そしてもう一つ、最近「ストレスフリー」という
言葉をよく聞きますが、これも目指してはいけません。

なぜなら、ストレスは決してなくならないからです。


決して得られないものを望んでしまうと、
かえってストレスは増えてしまいます。

冒頭から厳しいことを申し上げましたが、これは事実です。


仏教をひらいたお釈迦さまは、
六年という歳月をかけてあらゆる苦行を経験し、
ストレスに打ち勝とうとしました。

しかし、それでもストレスに勝つことはできなかったのです。


では、私たちは日々迫りくるストレスに対して、
どうすればいいのでしょうか。

その答えは、実は非常にシンプルなものでした。


ストレスを消せばいいのです。


「ストレスはなくならないと言ったじゃないか」。
そう思われた方も多いことでしょう。


確かに、ストレス自体は決してなくならないし、
ストレスに勝つことはできません。

ストレスが大きくなれば、
人間の生命をも脅かすとても危険な存在になります。

しかし、ストレス自体はなくせずとも、
ストレスによって受ける「苦しみ」はいくらでも消せるのです。

本当の意味で、「ストレスに強い人」というのは、
ストレスを打ち負かしていく人ではありません。

襲い来るストレスを上手に受け流し、
自分にとって適度なストレスにコントロールできる人
のことなのです。

重要なのは、その方法を知っているかどうか、それだけです。



■心のストレスの正体は、
「脳が神経伝達物質を通して感じるストレス」です。

そして、脳がストレスを感じるということは、
そこにはストレスを伝達する物質があり、
それを抑制する機能も確かにあるということです。

私はこのことをみなさんに知っていただくために、
心のストレスのことを「脳ストレス」と呼んでいます。



■脳ストレスをコントロールするための機能は二つあります。

一つは、ストレスを受け流す体質をつくる機能です。
これは「セロトニン神経」を活性化させることで高まります。


もう一つは、溜まってしまったストレスを一気に解消する機能です。
これは「涙」を流すことでスイッチが入ります。


この二つの機能が備わっているのは、
最も人間らしい脳といわれる前頭前野の内側部です。

この場所は、別名「共感脳」といわれ、
社会性や他者への共感を育む場所でもあります。

ストレスをコントロールする機能は、
そうした最も人間らしい脳に備わっているのです。



■私たちの生活は、多くのストレスに満ちています。

そして、繰り返しますが、そのストレスに勝つことは、できません。

それは、私たちの身体がそういうふうにできているのですから
仕方のないことです。

また、「脳ストレス」という意識をいつまでも持たせないでいると、
「心のストレス」という得体の知れないストレスに
悩み続けることになりかねません。

しかし、意識さえすれば、私たち人間には、
優れた二つの抗ストレス能力が備わっているのです。

もちろん、それが脳ストレスを「消す」ためのキーワードになります。

一つは、セロトニン神経を活性化させることで得られる
「ストレスを受け流す力」。

もう一つは、人間にしか流せない情動の涙を流すことによって得られる、
「ストレスをリラックスに変えるスイッチング能力」です。

この二つの能力を上手に活用しながら、
ストレスと寄り添って生きていくこと。

それこそが、人間がその人生を幸せに歩むための、
最もよい方法だと私は考えています。



■相手の感情がわかることによって、がまんの心は働きます。

では、なぜ相手の感情がわかると、
人は「がまんしよう」もしくは「がまんしなきゃ」と思うのでしょうか。


みなさんはいかがですか。


どういうときに「自分はがまんしても人に譲ろう」と思いますか?

それは、相手の感情に「共感」したときだと思います。


相手の悲しみや苦しみに共感できたとき、
人は「それほど悲しいのなら」「そんなにも苦しいのなら」
と自分の感情を抑えて相手に譲るのです。

「共感」とは、共に感じると書きますが、もっとかみ砕いて言えば、
「読みとった相手の感情と同じ感情を自分も感じる」ということです。


感情を抑えるのは理性ですが、実はその理性を働かせるのは、
共感という感情の一致なのです。



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■■■本日はこの書籍からの引用です
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・脳からストレスを消す技術
・有田 秀穂 (著)
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■■■本書の目次  
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○成功への第一歩はストレスに「負ける」こと
○キレる人は、なぜ朝よりも夜の方が多いのか
○ストレスに対抗する「秘密兵器」は一つじゃない!
○「心の場所」は、脳の中に“二か所”ある
○なぜセロトニン不足はうつ病を招くのか
○「不眠症」はセロトニンで解消できる!
○ストレス解消には「笑い」よりも「涙」だ



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■■■編集後記
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仙台で伺った話で最も印象に残ったのが、

仙台で復興支援を行っているある会社の
仙台支店長の方とお話している際、


「あれをガレキと呼ばないよう注意しておいてください」


と言われたことです・・・。


つまり、被災者の方にとっては、
それは自宅であり、自分の財産であり、思い出である、
ということです。


ということは、撤去などという言葉も、
被災された方からすれば、本当に大きな傷となるのでしょうね・・・。


少しでも当事者意識を持って、
たとえ、同じ経験や同じ傷みはわからないにせよ、
ほんの僅かでもその苦しみに寄り添うために、
可能な限りの努力しなければならないと思った次第です。



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